平成22年予算特別委員会 書面審査 商工労働観光部

◯荒巻委員
まず、陶磁器産業の育成について少々お尋ねをします。
五条坂の旧陶工訓練跡地におい て、商工労働観光部のほうでプロポーザルの準備があったという経緯の中でしたが、地元の陶磁器協会のほうが陶磁器会館の跡地と京都市の美術工芸ギャラリー 等含めた一体的な開発をしたいという提案を受けたことによって、本当にいろいろなお骨折りの調整があったのだという、本当に見えないところでの御努力等に は敬意を表する次第です。
借地契約ではなくて、完全に売却をしてほしいという、本当に京都府の府有資産から維持も含め、管理も含め、手放すということでのいろいろな決断に当たっての検討状況等があったと思います。
陶工訓練所の跡地が「仁清」、「乾山」を初めとする京焼、清水焼の発祥地であって、何か陶磁器にかかわる人たちにとってはすごいシンボリックな場所であっ たということと、清水寺に通じる参道なわけで、本当に年間を通して多くの観光客が必ず通り道として通過する場所であるということでは、清水寺も京都の一つ の顔という点においては、まさにあの場所は玄関口のような場所であるわけです。
日本各国で多くの陶磁器が、伊万里焼や有田焼、多治見焼とか、本 当に各地域でそれぞれの魅力を発信する資料館とかがあることと比較して、いまいち清水焼に関してはそういう情報発信の場が地元においてなかったという課題 の部分と相まって、大変大きく期待をして動いていたと思います。
それから大分時期ももう2年ぐらいたってきましたけれども、まず今現在の段階での取り組み状況はどういう方向で落ちついて、また今課題があるのか、またどういうふうになっているのか、お尋ねしたいと思います。

◯商工労働観光部長
今、委員御指摘のとおりなのですけれども、もともと旧陶工訓練校の土地は、陶磁器協会が所有をされていた土地でございます。その土地を京都府が買わせていただいて、後継者育成の機関をつくったと。その後継者育成の機関は新しい場所に整備をさせていただいたので、廃校の状態で放置されてきたと。こういうことで、陶磁器協会の方はあの土地に対して非常に思い入れが強かったということで、一体的開発ができるように売却をしてほしいというようなお願いを受けました。
そういうお願いを受けて、内部的に調整をさせていただいて、基本的には、公有財産は任意ではなかなか売却できないので、プロポーザル方式で売却をしようということになっております。
ただ、陶磁器協会も大変御努力されたわけですけれども、リーマン・ショック以降、非常に陶磁器協会も厳しく、景気状況が厳しくなってきたので、自分のところでその土地を買うのが非常に厳しいというような御判断を、昨年暮れ、我々のほうにお伝えをいただきました。その以降、思いをちゃんと受けさせていただいて、なおかつ商店街も含めて回りをヒアリングに歩かせていただきましたけれども、今委員おっしゃったように、観光の出入り口というか、表玄関、そこにああいう状況であるということは、非常に余りイメージがよくないと。だから、何とか再開発をしてほしいというようなことを周辺の商店街も含めてお聞きをしております。何とか民間の力なんかも入れさせていただいて、少し枠組みを変えてでも、陶磁器業界の皆さんが持っておられた思いが実現するような形に持っていくべく、今努力をさせていただいている最中でございます。

◯荒巻委員
部長に、非常に前向きな今の御見解をいただいたことで、私も地元として大変安心をするところではあります。一つ、今回は、陶磁器協会という生産者の方たちがメーンで動いてくれたことに、いかんせん、今陶磁器の小売の販路の狭さであったりとか、何ら旧態依然の変わらない売り方というところで、卸を初め小売のあり方に対して、それは当然御努力は最大限なさっていますけれども、このままではいかんということで、今までものづくりの川上から川下に出て、マニアの方とかは生産現場まで買い物に来ますけれども、そういう一般のお客さんが歩いているところ、そしてまたディスプレーに目を向けてくれる、そういうマスをねらう場面にやっと出てきて、新たな製造小売的な仕組みとか、またそれゆえに逆に購入者のニーズにかなったような商品が生まれてくるとか、そういうMD的なものも生まれてきていい刺激になるのではないかと思って、あそこに陶磁器協会の方がしっかり大分前に出てきてほしいという願いがあったわけです。
そういう形で、何とかそういう地域の主たる産業だということを理解してくれる方にぜひその跡地に関しての早期の何らかの働きかけ、そしてまたそれに対する協力をしていただきたいと思います。
確認したいのは、そこの土地の状況は、最初の第1段階でプロポーザルをしたときに、なかなかいろいろな業者が見に来る中で、これは利活用するにはこの条件の中では厳しいというインフラの部分であるとか、またL字形状的な部分とかがあるのです。どなたか手を挙げられたらすぐに整備はできる、そのレベルはどういう水準なのでしょうか。根本的にそこを改良しなければいけないような状況なのか、ある程度できてくるのか。その辺をお尋ねしたいと思います。

◯商工労働観光部長
売却については、土地の中身、土壌汚染とかも全部調べておりますので、問題なく使っていただける土地にはなっております。ただ、建物等は除去していただいて、今我々が考えておりますのは陶磁器協会の土地とあわせて一体的な開発をしていただいて、今御指摘のような新しい情報発信ができればと思っております。
陶磁器協会からは、今の会館が耐震上も問題があって、いずれ建て直さないといけない状況もある中での御提案でありました。京都府が持っているのが1,000平米ぐらい、陶磁器協会が500平米ぐらいだったと思います。合わせて 1,500平米を新しい形で再開発できるように最大限努力させていただきたいと思っております。

◯荒巻委員
これ以上聞くことはないところまでお答えいただいたので、ありがとうございます。ぜひともそういう、今、少し遠慮して一部分でもそういった機能を有するような形でのベターな方向に進めばいいと思いました。そのような形で、まだしっかり継続して見守っていただこうというお気持ちをいただけるならば、本当に東山にとっては百年の計というのでしょうか、今こそ、今しかないという中で、皆さん試行錯誤されているのだと思います。本当に新たな陶磁器の立地であるとか、そういった条件の中から生まれる本当に新しい製造小売的なモデルができるきっかけになると、多くの人たちが、また若いクリエーターたちもそういった陶磁器の技術を今の時代に即した形で転用していくような試みとかも持っているそうなのです。ぜひ、その辺の支援を継続していただきたいと思います。
次の質問は、巽先生の質問と少しかぶるところもあるのですが、清水焼の産地であります今熊野地域とか東福寺の地域とかを含めて、東山の縦のラインにある商店街の振興についてです。
多くの文化財とか観光資源には大変恵まれて、何十年という長い歴史を持つ商店街が多いのですけれども、何分、高齢化の進展と若手、担い手というか後継者が不足している点でにぎわいが今寂しいものになってきているということです。もちろん、このまま何もしないでいいと思っていないので、皆さん何か注目の集まるようなことをしなければいけないということで、お祭りを復活させたり、例えば近所の量販店がチラシをまいたときには、何とかポイントカードの倍押しをつくったりとか、いろいろな努力はされているわけです。もちろん、価格競争とか商品の在庫の陳列とかといったディスプレーとかで量販店にかなうわけではないことはわかっているので、地域のオリジナリティーというか、まさにオンリーワンと。商工労働部でいろいろな提案をしていただいていますけれども、できることはとにかくやってみようと。いろいろな試みをされているわけです。
ここ数年の多くの本府の商店街の、京都市内における支援の中でも、多少中心部であったり住宅街の多いところでありましたら、例えば上京の北野商店街とかだと大学生と連携して、そもそも大学生側が商店街を調査したいというところから、インターンシップを受け入れて交流が始まったりして、そういった空き店舗を利用したコミュニティキャンパスとか、そういった活用することで、即にそういう売り上げとかそういったものに効果があるかは別にして、新しい客層がやってきたということは、地元の検証結果として皆さん述べられているところであります。そういう目に見える変化が出てきたこととか、そういった情報には敏感で、何とかしたいという思いもあります。
東山においては、余り若い客層ではないので、顧客の囲い込みという点では完全に顔が見えている世界ですから、高齢者のお買い物支援とか、そういう相互信頼の中で電話をして、きょうは本当に足が痛いし雨が降っているから持ってきてえな、ついでにあそこのお店も寄ってきてというサービスを今やっているということです。本当にそういう努力はしているそうなのです。ただ、中心市街地にある商店街と違って、何か例えば主婦の支援とかで、子どもが今いろいろな事件に巻き込まれる不安があるとかということから、しっかり子どもたちの育児をボランティアと一緒に子育てサロンみたいな形にして、孤立しがちな奥さんたちに触れ合いの場をつくってあげることで誘客をしているとかという試みとか、そういうことにはチャレンジをしたいと思っているのですけれども、そういう人的な不足と年齢的なもののハードルで何らか挑戦できないという限界を感じているそうです。
そういったところで、では何を生かすかというところでは、花灯路でいっぱいいろいろな人がやってくるけれども、その傍らでほったらかされて眠ってしまっている商店街があったりするので、何か一緒にパンフレットに載せてほしいとか、花灯路を持ってきてくれとかまでは言わないけれども、何か観光セットと抱き合わせでやってほしいということとか、本当に多く悩んでいるわけです。
そのことについて、11月の定例会で一般質問でも、どんなように観光地のわきである商店街の活性化について、さらに突っ込んだ御見解をこの場でいたしていただきたいと思いますので、お願いします。

◯商工労働観光部長
東山における商店街というのは、今、委員御指摘があったように、2つのタイプがあります。
祇園の商店街のように、本当に門前としてメーンストリートで、非常にお客さんも多い商店街と、地域コミュニティを担っている商店街というような形とか門前の商店街と、そういうようなタイプに分かれているので、まずそれぞれの商店街のタイプごとに振興策をやらないといけないと思っています。
特に、去年、インフルエンザがあって、観光客に依拠した商店街は非常に厳しくて、それに対して補正でいろいろなことをやったわけでございます。そうした経験からいいますと、まずは東山の観光をもう少しきちっとメーンストリート以外のとこら辺にも広げていくような活動が要るのではないかということです。祇園の商店街からの山の緑を、モデルフォレストみたいなものを、自分のところの商店街だけではなくて、あの地域の商店街こぞってやることによって、もっと回遊性を高めたいというような御提案をいただいたりしております。1つは、そういうことを京都市とも一緒に取り組んでいったらいいと思っています。
また、地域コミュニティ型の商店街だと思っていても、古川町みたいに、あれはもし他府県の方が重々見られたら、観光施設としても十分活用できるような商店街もあるわけでございます。そういう新たな魅力をどう見つけていくかというようなことをやらせていただきたいと。今回、余り大きな金ではないのですけれども、 20万円程度、新しい事業を一緒に企てるような予算を平成22年度お願いしております。そういう事業を通して、例えば今までは地域コミュニティ商店街だったけれども、観光客が来ても、ああいう細い露地の京都らしい商店街が魅力がないはずはないと私は思うのです。例えばそういうことを一回売り出してみたらどんなお客さんが来てくれるのだろうというようなこともチャレンジしていただいたらありがたいということです。我々としては、きめ細かい支援をしていきたいと思っております。

◯荒巻委員
今おっしゃっていただいた古川町商店街なんて、そういう可能性が高いということに皆さん自覚をして、当然、シャッター商店街化してきていますから、ついこの間まで、空き店舗に関して京都市の方たちと勉強会はしていたみたいなのです。けれども、結局、それでは余り商店街自体の新陳代謝に一見なるようでいてならなくて、逆に魅力が変わっていくのではないかとか、何か方向性として、これからまきえではなくて、自分たちが元気になったらみんな寄ってくるみたいな理念はあるのですけれども、それはなかなかアイデアを切りかえていかないとできないことです。
そうなると、見せ方の問題だと思うので、そういう部分での支援で、提案というのですか、成功例とか、そういったものが当てはまるかどうかわからないですけれども、そういういろいろなチャレンジ事業の支援とかをやっていますから、ヒントとしてそういうノウハウとか知識の提供に、これからどうか力を入れていただきたいと思います。
質問を終わります。ありがとうございました。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 議会運営委員会 議会改革検討小委員会 委員長
  • 農商工労働常任委員会 副委員長
  • 持続可能な地域社会に関する特別委員会 委員
  • 京都地方税機構議会議員
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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