令和4年2月定例会 討論

自由民主党府議会議員団の荒巻隆三でございます。
我が議員団を代表して、ただいま議題となっております令和4年度一般会計予算を初めとする全ての議案に賛成の立場から討論を行います。
 初めに、ロシアによるウクライナ侵攻に対して、国際秩序を踏みにじる暴挙として厳しく非難し、ロシア軍の完全かつ無条件での即時撤退を強く求めます。この侵攻により命を落とされた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、戦火に苦しむウクライナの皆様にお見舞いを申し上げ、一日も早い平和的解決を心から願うものであります。
 また、新型コロナウイルス感染症により御逝去されました方々に対し、衷心より哀悼の誠を捧げますとともに、現在療養されている方々の一日も早い御回復をお祈り申し上げます。
 併せて、府民の命と健康を守るために御尽力いただいている医療従事者の皆様をはじめ、府民の皆様の御理解と御協力に深く感謝を申し上げる次第でございます。
 それでは、まず令和4年度当初予算案等についてであります。
 今回の予算は4月に知事選挙が行われることから、骨格的予算として編成されたものであります。しかしながら、最優先課題である新型コロナ対策のほか、社会的に弱い立場の方々への支援をはじめとする府民の安心と安全の確保、京都府の未来を支える子育て・教育環境の拡充など、一刻の猶予もなく取り組まなければならない課題に対しては、国の補正予算も活用した積極的な予算が計上されております。
 特に、新型コロナ対策については、今定例会冒頭の議案説明において「あらゆる対策に全力を尽くす」と述べられた西脇知事の言葉のとおり、3回目のワクチン接種や医療提供体制の確保など、府民の皆様の命と健康を守るための対策をはじめ、離職者や非正規雇用の方々などへの雇用と暮らしの支援、中小企業等への事業継続支援など必要な事業がしっかりと盛り込まれております。
 また、新型コロナ対策のほかにも、府民の安心と安全を確保するため、児童虐待に関する相談体制の強化や、「医療的ケア児等支援センター」及び「ヤングケアラー総合対策センター」の設置など、様々な新規事業に取り組むこととしております。
 さらに、子育て環境日本一の実現に向けては、子育てにやさしい風土づくり、職場づくり、まちづくりの取組を継続的に発展させていくための取組や、4月から保険適用範囲が広がる不妊治療に対する全国トップクラスの支援制度の維持・拡充、多子世帯への経済的負担の軽減など、さらなる拡充が図られております。
 併せて、教育環境についても、小学校における専科教員の配置等による京都式少人数教育の拡充、全ての府立高校で始まる1人1台タブレット端末の導入に合わせた全国的にも手厚い補助制度の創設など、現場のニーズに沿った事業が盛り込まれているところであります。
 このほか文化庁移転に向けた新行政棟の整備、新たな価値の創造と起業を促進するためのアート&テクノロジー・ヴィレッジの整備など、京都府の魅力を一層高めるための事業もしっかりと盛り込まれております。
 このように年度当初からの実施が欠かせない事業については、新規施策を含めて必要十分な予算が計上されており、府政運営に片時の空白も生じさせてはならないという西脇知事の強い決意が表れた予算となっております。
 我が議員団といたしましても、迅速に取り組まなければならない施策をまとめた「令和4年度予算編成に関する要望書」を西脇知事に対して提出するとともに、さきの代表質問等においても、西脇知事の御決断を後押しすべく、必要な予算はちゅうちょなく当初予算に盛り込んでいただくよう申し上げてきたところであります。
 まさに、その要望に応え、ひいては府民の皆様の大きな期待に応えるため、誠心誠意を尽くされ、西脇知事の手腕が存分に発揮された今回の予算案を高く評価いたします。
 その他の議案につきましても、まん延防止等重点措置の期間延長に伴う協力金の増額や、ウクライナ情勢を踏まえた支援体制の強化を盛り込んだ追加の補正予算、子どもを虐待から守るための条例の新規制定など、いずれも京都府政の推進に欠かすことのできないものばかりであり、我が会派として全ての議案に賛成の意を表すものでございます。
 さて、今定例会は西脇府政1期4年間の結びとなる定例会でございます。
 この4年間を振り返ってみますと、就任以来、「現場主義を徹底すること」「前例にとらわれないこと」「連携にこだわること」の3点を大切になされ、府政運営に誠実に取り組んでこられました。その基本姿勢が最もよく表れているのが、西脇知事が行政の最も重要な役割と位置づけておられる危機管理であります。
 この間の危機管理については、1年目には度重なる豪雨災害等からの復旧・復興、2年目には京都アニメーションの放火事件、そして3年目以降は現在に至るまで新型コロナウイルス感染症への対応に全力を尽くされているところであります。
 特に、新型コロナ対応については、都道府県単位でコロナ患者の一元的な調整を行う入院医療コントロールセンターの設置、病床を効率的に運用するための患者搬送ネットワークの構築、自宅療養者へのパルスオキシメーター等の貸出し、妊婦の方へのPCR検査費用の全額公費負担や病床の別枠確保など、全国に先駆けた対策を数多く実施されてきました。コロナ対応病床についても、医療現場に大きな負荷がかかる難しい状況の中で、知事御自身が医療機関とのネットワークと信頼関係の構築に御尽力され、確保病床はこの1年間で2倍以上となりました。
 また、感染者が急激に増加する局面においても、保健所に人員を集中的に配置するなどの機動的な対応により、危機的な状況を切り抜けてこられました。さらには、令和3年度だけでも28回に及ぶ補正予算の編成等により、様々な独自施策を打ち出し、コロナ禍でお困りの方々への生活支援、厳しい経営状況にある中小・小規模事業者への事業継続支援、農林水産業や小売・観光需要の下支えなど、府民の暮らしや経済の隅々にまで目を配り、きめ細やかに対応してこられました。
 未知なるウイルスとの闘いの中で、京都府が全ての府民の皆様、事業者の皆様、そして医療従事者をはじめ関係者の皆様の御協力の下、オール京都の体制で繰り返し発生する感染拡大の波を乗り越えられているのは、府民の命と健康を守り抜き、暮らしや事業を支えるという不退転の決意の下に、常に先頭に立って先手先手の対策を打ち続ける西脇知事の手腕とリーダーシップがあればこそであります。
 このほかにも、府民生活や地域の発展の基盤となるインフラ整備を大きく前進させるとともに、子育て環境日本一に向けた総合的な取組を力強く推進してこられたほか、京都産業の未来づくりと雇用戦略・人づくりを一体的に推進するなど、着実に実績を積み重ねてこられました。
 これからの4年間はコロナ禍を乗り越えるとともに、そこから得た多くの学びを生かして、人口減少、少子高齢化をはじめとする課題を克服し、総合計画の将来像に掲げた「一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府」に向けて、さらに歩みを進めていかなければならない極めて重要な時期であります。
 この重責を担うことができるのは、現職の知事として最前線で感染症対策を指揮するとともに、子育て・教育、福祉、産業創造、文化振興、インフラ整備など、あらゆる分野で府民の期待に応えてこられた西脇知事をおいてほかにございません。
 林田府政から連綿と続き、継承されてきた京都府政発展の流れの中に、府民の命と暮らしがしっかりと守られ、子どもの成長を社会全体で温かく支え合い、誰もが温もりを感じられる共生の京都、そして地域経済を温め、京都の未来を担う産業が育ち、地域の魅力があふれる京都、すなわち西脇知事が掲げられる「安心」「温もり」「ゆめ実現」の「あたたかい京都づくり」が進められることを心より望むものであります。
 結びになりますが、我々自由民主党京都府議会議員団は、府議会最大会派として先頭に立ち、オール京都体制で協力し、西脇府政の継続と、我々のふるさと京都府の明るい未来に向けて全力を尽くす所存でありますことをお誓い申し上げ、私の賛成討論といたします。
 御清聴、誠にありがとうございました。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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