◯荒巻隆三君
自由民主党の荒巻隆三でございます。質問に入ります前に、議長にお許しをいただきまして、本日の代表質問の機会をお与えいただきました会派の先輩、また同僚の議員の皆様に心から感謝を申し上げる次第でございます。
いよいよあしたから7月1日ということで、夏の風物詩、そしてまた日本の三大祭りの一つであります祇園祭が、あしたの吉符入りを幕開けといたしまして、1カ月にわたるこれからの長いお祭りの始まりを告げるそういう行事が始まるわけでございます。1カ月に及びます神事や行事というこの祇園祭を華やかに盛り上げていただきます本当に多くの地元の皆様の御協力や、宮本組を初めとする町衆の皆様のとうとい御努力や、またこの団結に、その恩恵によって今日まで今なお受け継がれている祇園祭だと思っております。皆様の御理解、御協力、本当に地元みんなで京都を盛り上げていこうというそういう姿勢に私は敬服をいたしている次第でございます。
祇園祭の起源というものは平安時代の前期にございまして、京で疫病が流行したときに八坂神社の大神様に祈りを捧げて厄払いを祈ったと、そういう始まりが起源とされておりますが、疫病と言えば世界に猛威を振るった新型インフルエンザにつきましても、一日も早く病原が究明され、感染の拡大を防ぐよう私たちは常に関心を持って注意を払うことが必要であると思っております。そして、多くの観光客の皆様が京都に訪れていただいて、祇園祭という伝統的文化行事を楽しんでいただけたらなと願うものでございます。
それでは、通告に従いまして数点にわたり質問をいたします。
最初に、国民文化祭についてお伺いをいたします。
平成23年に京都で開催されます国民文化祭が、開催日まであと2年余りと迫ってまいりました。国民文化祭とは、国内外でさまざまな文化活動をしている方々が、京都に集まり、披露し、交流する「国内最大の文化イベント」であります。
昭和61年に東京都で初開催以降、各都道府県が持ち回りで実施をいたしておりまして、半世紀に一度の機会として、京都府においては、平成23年に初めて実施の運びとなるわけでございますが、文化活動に従事されている多様な分野の方々が日ごろの研さんの成果を全国的な規模で発表し、交流する文化のイベントとしてのみにとどまるものではなく、府内の各地域の文化を示していくことで、来訪者に心を込めて見てもらい何かを学びとってもらうような京都らしい文化祭を立ち上げていただきたいと思っております。地域がその歴史を積み重ねる過程の中ではぐくんできた、固有で常在性を持った文化にも光を当て照らし出していくことも、半世紀に一度の機会である「京都ならではの国民文化祭」の真の実現に必要不可欠であると思っております。
過去の大会の規模や様子を伺いますと、国内最大の文化の祭典にふさわしく、全国から多数の参加者や観客がお見えになるようでありまして、文化振興はもとより地域活性化の原動力となり、その経済波及効果にも大きな期待を寄せているところであります。また、そうした経済的な側面だけではなく、文化が持つ意義や役割、普遍的な価値といったものをもう一度見詰め直して、京都だからこそ発信できる「こころ」の大切さを内外に問いかけていくことも京都で開催する国民文化祭の大変重要な役割の一つと考えております。
私を含め多くの方々は、京都は日本人の心のふるさとであると感じていると確信をいたしております。京都は歴史的な景観、社寺や伝統工芸など、日本の文化に親しんでいただく魅力あふれる文化資源の宝庫であり、源氏物語に代表される文学を初め、貴重な文化財、伝統芸能、工芸品、食文化など、我が国を代表する文化をはぐくみ、後世に伝えながら、今なお新しい文化を創造してやまない、まさに日本の文化の中心地であると言えます。こうした京都の特徴を踏まえ、昨年策定されました基本構想には、「こころを整える~文化発心」をテーマに、これまでの国民文化祭には見られない、京都だからこそ内外に発信できる貴重なメッセージが幾つか盛り込まれているように思っております。
京都府におかれましては、山田知事を会長とする国民文化祭京都府実行委員会の第2回総会が去る3月30日に開催され、基本構想の理念を具体化するための京都ならではの特色ある取り組みのほか、府内各地域で開催される分野別の事業を盛り込んだ実施計画大綱(案)が策定されました。いよいよ本格的に開催に向けた準備が進められており、国民文化祭への期待が大きく高まっているところであります。
山田知事におかれましては、昨年の源氏物語千年紀の成功を初め、本年秋開催予定の「京都 知恵と力の博覧会」、「古典の日」など大型文化事業を指揮されるとともに、国民文化祭京都府実行委員会の会長として、これまでに府議会や府内市町村、関係団体のさまざまな意見や要望を反映し、それを実施計画大綱(案)として取りまとめられるなど、その手腕と指導力を高く評価するものであります。
そこでお伺いいたしますが、このたび策定された実施計画大綱(案)を拝見いたしますと、府民総参加による「京都文化年」という取り組みが記載されており、今回の大綱(案)の特徴とあわせ、どのような内容のものか、今後の進め方を含め、知事の所見をお伺いいたします。
また、国民文化祭開催の意義や役割を多くの府民に知っていただくことが重要であることは言うまでもありませんが、とりわけ、若者の関心を高め、参画の機運を盛り上げていくことは、この祭典を成功させる上で大変重要な要素と考えます。これをどのように生かし、さらに若い人の参画をどう進めていくのか。表面的な広報啓発だけではなく、地域の文化活動を元気にしていくことが大事だと確信をいたしておりますが、平成23年の本番に向けての地域の盛り上がりをどのように図られるのか、知事の考えをお聞かせください。
次に、森林整備と木による文化財を守る取り組みについてお伺いをいたします。
森林は多様な機能の発揮を通じてさまざまな恩恵を人々に与え、安全な国土と豊かな暮らしの形成に貢献するとともに、健全で活力のある森林づくりへの取り組みを通じて、地域のアイデンティティーの確立に寄与しております。しかしながら、森林の育成には長い期間を要することから、森林のもたらすさまざまな恩恵を将来にわたって確保していくためには、長期的な視点に立って適切に森林を整備していくことが必要であります。
森林や木材をめぐる環境が大きく変化する中にあって、長期間にわたって森林が良好に維持されてきた地域を見ると、森林を社会全体で支えていくとの姿勢が見てとれます。このため、豊かな森林を今後とも守り育て、次世代に引き継いでいくためには、森林整備について、森林所有者が責任を持って取り組むことはもちろんでありますが、森林の機能がもたらしてくれる働きや、森林の価値を地域の人々が十分に認識した上で、住民や市民団体・行政等が一体となって取り組んでいくことが必要不可欠であり、そのために新たな政策の確立が必要となっております。
京都府域において多くを占める森林は、木材等の生産という経済活動に関連した機能のみならず、美しい景観を形成する機能や安らぎの空間はもちろん、清らかな水を蓄え、土砂の流出や崩壊を防ぎ、二酸化炭素を吸収して地球温暖化を防止するなど、さまざまな公益的機能を果たしており、多くの府民生活と密接にかかわるだけでなく、都市に住む我々にとってはかり知れない恩恵をもたらしてくれるかけがえのない財産であります。しかし、一方では、社会経済環境の変化に伴い、森林とのかかわりが薄れ、森林は十分な整備が行われなくなり、森林の持つ多様な機能の発揮に支障が生じることが懸念される状況にもなってきております。
京都府では、こうした森林を守り育てるため、平成17年には「豊かな緑を守る条例」を制定されるとともに、今議会において、その条例に基づき、100年後の京都府の森林の姿を見据えた「森林利用保全指針」を提案しておられますが、まずはその「森林利用保全指針」の基本的な考え方やこれに基づく展開方向について知事の御所見をお聞かせください。
また、私はかねてから、文化や文化財の重要性だけでなく、それを後世につないでいくことが大切であると訴えてきたところであります。京都は世界じゅうから多くの観光客が訪れる大観光地でありますが、私は、その大きな魅力の一つは、ユネスコの世界文化遺産にも登録されているように、清水寺や高台寺、知恩院など多くの歴史的な文化財と、その背後にある東山、北山などの山々が一体となって形づくられる山紫水明のすばらしい景観にあると考えます。森の中に溶け込んだ神社仏閣と都の町並みは、私たちの心に潤いや安らぎを与えてくれる貴重な文化景観であります。
こうした京都のすばらしい文化景観を形づくっている神社仏閣は、日本を代表する木造建築であり、それは、木の持つぬくもりや優しさと、それを生かすための磨き抜かれた技を今に伝える「木の文化」そのものであります。古くは平安京造営の時代から、このような木造建築を支えてきたのは京都を取り巻く東山、北山、西山やそれに連なる丹波の山々でした。今でも京北の片波川源流などでは、杉やヒノキの古木が見られますが、これらの森林地帯から上桂川、大堰川、保津川の水運を利用し、いかだに組んで多くの木材が運ばれ、都の発展を支えてきたのであります。
神社仏閣の修復には、長い年月をかけて育てられた大きな木が必要です。京都の文化景観、我が国を代表する木の文化を大切に守っていくためには、神社仏閣の将来の修復に備えて、大きく立派な木材を供給できるよう用材の確保が必要と考えますが、この点についても御所見をお聞かせください。
次に、「家庭支援総合センター」についてお伺いをいたします。
現代社会において家庭問題は、児童虐待からDV、ひきこもりまで幅広い問題を抱えております。近年、さまざまな問題を抱えながら、それらが複雑に絡み合い、家庭内においてなかなか解決できないという非常に深刻な状況もございます。それだけに、縦割りで対応するのではなくて、ワンストップで多様化する家庭問題に対して専門的な相談を受けられる体制をつくっていこうということで、現在、元洛東病院跡地に家庭支援総合センターの整備が進められております。こうした複雑・多様化する家庭問題に対応するため、児童虐待やDVを初めとするさまざまな家庭の問題に対する相談支援が行える拠点として大きな期待が寄せられているところであります。
ハード面においても、ワンフロア化された事務室と、ワンストップで対応できる利用しやすい相談環境を整備・計画し、さらには京都府警の少年サポートセンターも併設するといった虐待情報の共有や立入調査の援助要請などの連携も可能とするものであります。そしてまた、東山警察署が隣接しておりますので、いろいろな状況に対して、呼べばすぐに来てくれる体制にあるというのは、安心面も含めて大きな力を発揮していくものと考えられます。
また、センターは、児童相談所や婦人相談所、さらには身体・知的障害者更生相談所といった福祉の相談機関が統合された施設であり、児童福祉司や婦人相談員、心理判定員、障害者福祉司、医師、弁護士など、さまざまな専門的知見を持った専門職が集中するという利点を生かして、専門相談機関として一層その機能を発揮するような体制づくりが急務であると思われます。
今後の課題として、地域機関と迅速に対応できる体制を整えていく作業と、多様化・複雑化する家庭の問題に、機動的かつ総合的に対応していくための小回りのきく体制を構築していかなければならないと思うわけでございます。そのためには、センターを中心にさまざまな関係機関とのネットワークを張りめぐらし、これらの機関が緊密に連携・協力しながら問題解決に当たることが重要と考えられます。
しかしながら、現在、センター建設工事が行われているのは京都市内でありますが、南北に長い京都府の地理的状況を見渡しますと、府域全体を1カ所だけでカバーすることは困難であり、府の南部や北部地域においても、多様化する家庭問題に関する相談支援拠点が必要ではないかと考えます。人口の増加や核家族化が進む南部地域、過疎化や高齢化・少子化が進む北部地域においても、児童虐待やDVなど、問題が複雑に絡み合っているさまざまな家庭問題があるのではないでしょうか。
一方で、昨年10月には、障害者の自立を促進するため「自立支援協議会」が全圏域に、11月には、保護を要する子どもらに関する情報を共有し、関係機関・団体が連携して対応する「要保護児童対策地域協議会」が全市町村に設置されるなど、身近な市町村を中心とした相談支援体制や地域のネットワークの整備が進められております。
本府といたしましても、こうした市町村を初めとする地域の関係機関との連携を強化し、南部地域や北部地域にも、総合的・専門的に対応する相談支援拠点を整備していく必要があると考えます。
家庭支援総合センター整備計画の検討を始められてからこれまでの間、市町村での身近な相談や児童相談所の権限の強化など児童福祉法や虐待防止法の改正が行われ、障害者自立支援法の施行、さらには児童虐待死亡事案の発生など社会情勢は変化しております。このため、学識経験者や弁護士、施設関係者等による「家庭支援・相談体制の在り方検討懇話会」に、その機能について意見を求められたと伺っております。
ついては、平成22年度のセンターの開設に向けての現在の工事の進捗状況、さらには懇話会で出された意見を踏まえ、南部・北部地域も含めた府域全域を網羅する家庭支援総合センターの機能をどのように考えておられるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
分割します。
◯議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
◯知事(山田啓二君)
荒巻議員の御質問にお答えいたします。
ただいまは、私の文化に対する姿勢を評価していただきましてありがとうございます。
国民文化祭についてでありますけれども、国民文化祭は、もちろん日本じゅうの文化を愛する人の交流、これは内外を通じてになりますけれども、これも大事であります。やはり、京都の場合には、京都の持つ日本の心のふるさと、そして心の文化を発信していくこと、それからもう一つは、この機会をとらえて、それを次の世代にしっかりと継承していく大切な場にしていきたいなというふうに私は考えております。
したがって、国民文化祭を単に一過性のものとするのではなくて、これは府民、団体、企業など、本当に1年を通じてしっかりと盛り上げていくようなものにしていきたいという意味で「京都文化年」という位置づけをしていきたいというふうに考えているところであります。
それから、マスコットキャラクターなんですけれども、滋賀県では「ひこにゃん」が人気ですし、奈良県の「せんとくん」は、また別な意味で人気があるということでありますので、こうした催しのときに、関心を呼ぶために、特に若い層や子どもたちの関心を得るためにも、このマスコットキャラクターというのは私は大きな力を持っているというふうに思っております。公募をしましたところ、何と2,400件に上る応募がありました。私どもといたしましては、それをインターネット投票、それから審査員の投票で絞り込みまして、7月に予定している府実行委員会の総会で正式決定の上、国民文化祭が親しまれ、愛されるものとなるように積極的にさまざまな場面で活用していきたいなというふうに思っております。2,400件見ると、本当に楽しいものがいっぱいありますので、一つに絞り込むのが惜しいような気もしております。
さらに、若い皆さんに参画をしてもらうためには、京都学生祭典や京都府の高等学校総合文化祭との連携を一層強化いたしまして、学生のネットワークをつくる中で、全国から若者が多く集まるような、そういう取り組みを企画していきたいというふうに思っております。
そして、次世代対策とともにやっぱり大事なのは、地域の文化でございまして、これは、私は2つあると思っております。一つは、地域の持つ文化を継承・発展させていく。このために、現在、地域文化活動支援事業を初めとして地域の文化活動への積極的な支援を行っておりますし、地域力再生の中でも、そうした文化活動を支えているところであります。もう一つは、国体のときに、例えばホッケーが北部で盛んになって、それが生み出したと。また、南部ではフェンシングが盛んになって、そこからオリンピック選手が出ていったというように、こうしたイベントを機に、そこから新しい文化が生まれてくるということも大事だと思っております。今、各市町村の演目が決定をしておりますので、そうした状況もしっかりと支援をして、新しい地域文化の発展にも努めていきたいなというふうに思っております。
それから、森林整備と木による文化財を守る取り組みについてでありますけれども、京都の森林は、山紫水明の美しい景観をつくりますとともに、木造建築や伝統工芸などの特色ある京都の文化や産業を支えている、まさに未来をはぐくむ府民共有の貴重な財産だというふうに考えております。京都府といたしましては、森林の利用保全を総合的かつ計画的に推進していくために、人と森林の新しい共生関係を構築していくための方針として、「京都府豊かな緑を守る条例」に基づく「森林利用保全指針」を今議会にお願いをしているところであります。
指針では、森林を「木材生産型」と「環境保全型」に大きく分けまして、木材生産型では、森林資源の循環利用を図り、森林経営が成り立つように整備の集約化や専門的な担い手育成などに取り組むこととしております。また、環境保全型では、今議会で予算をお願いしておりますとおり、里山の荒廃防止や京都市の美しい山の景観の再生、こうしたものを府民の参加も得ながらやっていく。さらには、モデルフォレストのように、まさにみんなが支える森林づくりへと進めていくということを通じまして、さまざまな公益的機能が良好に発揮される森林づくりを推進していきたいと考えております。
さらに、森林づくりにとどまらず、京の木の香り整備事業やウッドマイレージCO2認証制度によりまして、府内産材を府民の皆様の身近なところで使ってもらうという取り組みをこれからも進めていきたいと考えております。
文化財を守る取り組みにつきましては、歴史を今に伝える神社仏閣の修復には、これは世代を超えて、年代を超えて育てられてきた杉やヒノキなどの木材が必要でありまして、私は将来を見通した計画的な取り組みが今求められているというふうに思います。
このため、京都府では、文化財の修復等に必要な用材を確保するための森林を「京都・文化の森」として、平成15年度から平成17年度にかけて21カ所、約29ヘクタールを指定・登録いたしました。知恩院の修復材として供給するなど取り組みを実施しております。
これからも、この取り組みというのはどんどん続けていかなければ何の意味もない取り組みでありますので、本当に計画的に行ってまいりますけれども、指針に位置づけておりますとおり、森林所有者や府民とともに京都の森林をしっかりと守り育てた木を、文化財を初めさまざまな用途に利用する循環をつくり、景観形成や伝統文化を支える取り組みをこれからも推進してまいりたいと考えております。
次に、家庭支援総合センターについてでありますけれども、洛東病院の跡地におきまして、本年1月から本格的に工事に着工いたしました。今年度中の完成に向け整備を進めているところでありまして、現在、建物の基礎工事は完了いたしまして、1、2階部分の工事を行っておりまして、おおむね予定どおり進捗をしているというふうに考えております。
このセンターは、平成17年12月に、家庭支援・相談体制の在り方検討懇話会の報告を踏まえまして、類似・関連する相談機関を統合しまして、家庭問題に対して相談のワンストップ化、統合する相談機関が協働したトータルな支援、一時保護機能の充実、市町村等も含めた職員の専門性の向上に向けた企画部門の充実などの、家庭問題を統合する福祉の中核機関としての機能を発揮することを目指しているところであります。さらに、母子生活支援施設や警察の少年サポートセンターを併設し、家庭全体の問題を専門的な立場から横断的かつ多角的にできる、全国的にもほかに余り例を見ない機関として準備を進めてまいりました。
そうした中で、児童福祉法や児童虐待防止法の改正などの社会情勢の変化を踏まえまして、このたび懇話会から、「地域バランスを考え、南部・北部地域においても家庭問題に対する相談体制の構築が必要」という意見や、「市町村を支援する機能の充実も必要」という意見をいただいているところであります。これらの懇話会の御意見や議員の御指摘も踏まえまして、私どもといたしましても、家庭支援総合センターの開設も見据えながら、議会の御意見も賜り、京都の地域的特性、南北に非常に長いですから、こうしたものを考慮して、南北の地域のバランスのとれた相談体制の整備について検討をともに進めていきたいなというふうに考えております。
さらに家庭支援総合センターにおける福祉司、心理士等の集中配置や、医師、弁護士など外部専門家との連携など充実する専門機能を生かしまして、市町村等に対しましても相談バックアップ体制を強化いたしまして、京都府全体として家庭に対する相談支援体制の充実を図ってまいりたいと考えております。
◯議長(林田洋君)
荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕