平成22年商工労働観光常任委員会閉会中  本文

◯荒巻委員
大変勉強になりました。ありがとうございます。
私自身が繊維関係の企業にもう10年前にいたときに、まだ優雅な時代だったので、その業界を超えたいろいろな業界へ働きかけた商品づくりとか、いろいろなことをやってきたのですけれども、ちょうどバブルが崩壊したぐらいのときから、自社の強みは何だろうかとか、いま一度コアコンピタンスをもう一回再認識して、そこから再始動しようという形で、いろいろな試みを行っていた時代に会社におったのですけれども、ある程度顧客に顧みるようなマーケットインの発想でいろいろな商品をつくっていた会社だったのですけれども、自分らの会社の強みというものを分析して気づいたときに、マーケットをつくっていこうということで、本来の強さに帰ったプロダクトアウト的な発想をし出したときに、じゃあいま一度、全社員、一度各セクションごとで、そういった気づきであるとか、数値化できないことをどう認識して、評価して、それを売り上げにつなげていこうとか、商品化していこうということに、マーケットと照らし合わせるということ以外に、自己研修をし出したのですけれども、数値化できないだけに、本当にこれを評価する責任の重要性というか、重さというか、結論から言うと、結局、立ち上げたブランドとか、やり始めた、ロケーションを選んだ、またブランドをつくった、こういう地域にこういうショップを置いたとか、またそういう個人的な顧客管理の仕組みを生かした、マンパワーも使ったようなものも立てたのですけれども、結局、うまくいかなくて、全部だめだったのです。
それは、時代や景気の悪さや何か流通業態が変わったとかといったことではなくて、そもそも仮説の立て方とか、本当に数値化できないものを評価することの難しさの時点で間違っていたのかなと。その検証は、果たして今、もう僕は社員じゃないので、しているのかどうかわからないのですけれども、たまに会社に行くと、もうみんなそのときの人はいないのですけれども、その導き方という点での難しさはあると思いますけれども、それをいろいろな業態の人たちに共通して、こういうフォローをされている点での難しさみたいなところ、ノウハウとか、こういうやり方をしなさいとか、そういうことがあったら教えてほしいなと思います。

◯参考人
先ほどの山岡製作所さんの事例で申しますと、これは事業承継がうまくいっている事例として中小企業白書などでも紹介されているお会社さんですが、この事例をほかの地域で御紹介をすると、見学したいというような依頼を受けます。
それで、見学された会社が私のところに事後に報告いただいて、いや、とてもうちではまねできないというようなことをおっしゃる方や、一方、やってみたいと思われる方もいらっしゃるのです。
この大きな違いは何かと言うと、まねできないと思ってあきらめてしまった瞬間に、自分の会社の知的な資産は眠ってしまうのです。
先ほど私が申しましたように、知的な資産というのは、経営者がどういうふうに取り組みたいのかということとの考え方によって価値が変わっていくということを申しましたけれども、やることが私は重要だと思うのです。
今、先生がおっしゃいましたけれども、恐らく企業の価値創造というのは、10割打者というのは恐らくいないと思います。自分の会社の強みは何なのかというのを問いながら、トライアンドエラーを重ねながら、その上で事業を創出していく。それを、僕は失敗するから、怖いから、もうやらないのだと言うのではなくて、やっていくことが重要だと思うのです。
そのときに、できるだけ確率を上げていくためにはどうするのかと言ったら、それは過去にどうして自分の会社が物が売れてきたのだろうかとか、どうして自分の会社にお客さんがついたのだろうかというようなところから、その知的資産経営をきちっと流れで見ていくことによって、確率のところを上げていくことができるのではないかなと思っております。
要するに、過去の自分たちが売れてきた理由、そういうところをきちっと見ていく必要があるのではないかなと思います。

◯荒巻委員
いろいろな検証、仮説を立ててとり行うことが、たまたま購買層の変化だったり、マーケット自体が流動しているから、たまたまそれを実行したときにそういうミスマッチがあって、惜しいレベルでうまくいかなかったとか、もたらされた結果がちゃんと正しい検証で行ったにもかかわらずだめだったことが、どこまでの精度でいけていたのか、だめだったのかとか、もう根本的に考え方を直さなければいけないのかというところが、またこのプラン・ドゥー・チェックをしていく上で、流れの中で、すぐあきらめないでまた形を転化させたらうまくいくならば次につなげていきたいわけですから、そういう知恵を認証するための知恵みたいなことをある程度また体系的に教えられるものになってほしいなと思いますので、また御努力をお願いします。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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