平成23年関西広域連合に関する特別委員会6月定例会  本文

◯荒巻委員
観光・文化振興計画が出ているので少しお尋ねしたいのですが。今後どういう方向で、構成府県で一体となって取り組むのか。魅力ある観光のあり方みたいな、響きはすごくいいんですけれども、物すごく今、京都においても風評被害で、旅行や宿泊のキャンセルが続く中で、7,000万人やっと超えたから8,000万人と目標を立てたにもかかわらず、もうそれも壊滅的な今の状況で、今後、本当に京都をどう立て直そうかというときに、全体でインバウンドを取り込むという中で、恐らく他県においても同じように、前年比ベースで大幅に減っていると思います。目標管理のあり方というか、今、何人ぐらいインバウンドとして誘致したいのかとか、また、全体で誘致するに当たっては、逆に限られた期間の中で極力回遊的に関西圏を回ってもらうという手法もあるのかもしれないけれども、またそれによって、各県の拠点ばかり行って、拠点だけ点で結んだような回り方をされて、せっかく今、京都においてもひと足のばしとかをやっているのに、また何かが置き去りにされたりとか、いろいろな利害が生まれてくると思いますが、構成府県の中で、どうこれを利害調整したり、また全体的な底上げに当たっての役割分担とか、本当に難しいことだと思います。各県の意見を尊重していたら、本当に、観光の本質として競争という部分もあると思うので、もう一回聞きたいのは、目標管理を、今現状どれぐらいの入り込みがあったりして、どれぐらいの規模に持っていきたいのかとか、どういう形で各県が、関西広域連合として取り込むことで恩恵を享受できるのかとか、その辺の方向性って今どのように考えているのかだけお示しください。

◯松村商工労働観光部観光政策監
今、御指摘のありました数値目標なのですが、現在、日本政府観光局(JNTO)が出しておられる外国人の宿泊客数というのが一番信憑性のある数字で、今、各府県でも統計がとられているところと、とられていないところがございます。そこの中で数値目標をどのような形で設定していくかについては、委員会の中でまた検討していきたいと考えているところでございます。今、委員御指摘の、どういう形で広域連合として観光振興を担うのかというお話につきましては、これは広域の観光ルートを策定することによって、長期滞在型の、経済効果が生まれるような形の観光を振興することが、私ども、広域観光の一番の目標ではないかと考えております。
例えば、京都にお越しになった。じゃあ、次にどこに行こうかなというときに、広域連合の情報網の中で次の行き先を見つけて行っていただく形もありますでしょうし、インバウンドで言えば、今、ゴールデンルートといって、通過型の外国人観光客の周遊コースになっているものを、できれば関西で周遊していただくようなコースを物語性をつけながら、各地域で、既にもう観光振興というのはそれぞれの府県が頑張ってやっておりますので、この観光資源を生かしながら、さらに一つ上の長期滞在型の、広域型の観光ルートを設定し、各地域がそれぞれ切磋琢磨する中で潤うような形ができればいいのではないかと考えているところでございます。

◯荒巻委員
もちろん京都府は担当府県としての責任もあると思うから、全体の中でという考え方もあると思いますが、関西全体の中のキャパシティーで、今、これだけ厳しい中でやっとプロモーションをしてきていただいたとしても、観光客の再分配みたいなのが起こって、京都にとっていいものなのかなという部分を、少し難しさというか、矛盾を感じてしまう人も多いと思うので、その辺を少し丁寧に、またこれから委員会が始まるというので、十分考えて取り組んでいただきたいと思います。
以上です。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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