平成24年文教常任委員会閉会中  本文

◯田中参考人
向日市立寺戸中学校の校長の田中でございます。このたびは、乙訓地域の中学校の立場から、京都市・乙訓地域公立高等学校教育制度に係る懇談会の委員を務めさせていただきました。私のほうからは、本年2月に懇談会で実施いたしました「公立高校入試に関する意識調査」の概要を中心に、先ほど井関副座長からも御説明のありました中学生や保護者の意識など、中学生の志願動向や中学校現場の状況などについて、パワーポイントを使いまして御説明申し上げます。パワーポイント資料は15ページでございます。
それでは、2月に実施いたしました公立高校入試に関する意識調査について、その概略を御説明いたします。まとめの冊子では18ページの次のページから掲載しております。
この調査の目的でございますが、懇談会では、議論を深めるに当たって、中学生や高校生とその保護者の意識や意見をよく踏まえる必要があるだろうということで、協議の参考とするため、意識調査を実施いたしました。その実施に当たりましては、中学校や高校での業務や負担の状況も考慮して、京都市立と乙訓地域の中学校1・2年生とその保護者の方々、また、京都市北と南通学圏の普通科設置高校の1年生とその保護者の方々に対しましてアンケート調査を実施させていただいたところでございます。
その回答の状況でございますが、対象者の皆様を初め、各学校の御協力をいただきまして、非常に高い回答率となっております。全体では1万1,000名の方々から御回答をお寄せいただきました。入試制度に対して非常に高い関心をお寄せいただいていると、ひしひしと感じているところでございます。
その結果の主なものでございます。高校進学を考える際に希望する高校があるかどうかについて、中学生に聞きました。3分の2以上の生徒が、希望する公立高校があると回答しております。また、公立高校ならどこでもよいといった回答、選択肢3は約1割程度で、学年進行とともに減少しております。中学校1年生の段階では、進路に対する意識もまだまだ低い状況にあるためだと思われます。中学校2年生の後半ごろから進路学習も具体的になりますので、徐々に進路意識が高まってくるものと考えております。
次に、高校進学の際に重視するものについて3つ以内の複数回答を求めましたところ、生徒では、校風・雰囲気、通学条件、部活動、高校の進路実績など、保護者では、校風・雰囲気、通学条件、高校の進路実績、教育方針などが上位を占めております。複数回答となりますことからさまざまな要因を選択しておられると考えられますし、生徒は保護者と比べると、部活動、学校行事、制服といった項目も重視していることが特徴かと思います。
次に、総合選抜制度、最寄りのバス停で入学する高校が決定される仕組みについて、この制度を経験された高校生とその保護者の方にお聞きしました。約8割弱の方々が、よいことだと思わないと否定的な回答をされております。中学生は、希望する高校に入学したい、そのために努力することが大切だと考えております。中学校現場でも、進路指導に当たりまして、生徒に主体的に希望する高校を選択させるよう日々努力をしているところでございます。
この意識調査には1万1,000人以上の方々から御回答をいただきました。その結果について、貴重な御意見として懇談会の協議の参考とさせていただいたところでありますが、この場をおかりして改めて、御協力いただいた方々に心よりお礼を申し上げるところでございます。
先ほど井関副座長から御説明いただきましたことの再掲となりますが、現状としましては、修学支援制度の充実もあり、私学志向が高まる中、公立・私立を問わず、行きたい高校を選ぶ生徒が近年増加しております。また、目的意識を持って希望校を選べる生徒もふえている中で、そうではない生徒もおりますので、中学校といたしましてはそうした生徒への指導に力を注いでおります。さらに近年は早く進路を決めたいという生徒もふえておりまして、公立高校を第1希望とする生徒であっても、私立高校を受験し、合格が決まった段階で公立高校を受験しないという生徒もふえておりまして、中学校現場では苦慮している面もございます。いずれにいたしましても、中学生が目的意識を持って主体的に自己の進路を選択し決定するためには、キャリア教育の観点からも、より一層進路指導の充実に努めていく必要があると考えております。
説明は以上でございます。ありがとうございました。

◯荒巻委員
入試において行きたいところに行けるという、本当にシンプルな命題だったと思いますけれども、生徒がしっかり受験とかに当たって目標設定を持って高校に臨んでいくという教育改革は本当に評価することだと思っていますし、これまでの総合選抜制度や類・類型制度もそれなりにその時代には大きく貢献したけれども、いろいろな実情、社会変化の中で、複雑化してきた制度の矛盾点や問題点を見直して、制度を手直ししていくということも私は大変評価していますし、ありがたいと思います。今後もしっかりその制度が充実したものになるように、学校が1通学圏になる中で、それぞれ学校の個性、それぞれ地域との結びつきを強化するとかいろいろやっていますけれども、その個性が個性として成り立つように、それが格差みたいなものにはならないような懸念というか、その辺に対してもっと制度設計していかなければいけないと思いますけれども、その辺どういうふうに考えておられますか。

◯井関参考人
確かにそのとおりだと思います。京都市・乙訓地域の普通科で言いますと20校以上の普通科がありますから、厳密に言いまして20種類の特色が出せるかというと、それは極めて難しいと思いまして、比較的似た学校もできようかと思いますが、その中でそれぞれの学校が校長を中心として努力をして、その学校の特色を出していく、そして中学生から選ばれる特色なり教育活動を行っていくことによって生徒を集めていかなければならないと思います。
確かに格差という言葉がよく使われますが、選抜における、入試の合格者の最低点だけを取り上げましたら、確かに単独選抜になればその差は出ますが、必ずしもそれだけで学校は評価されませんので、部活動でありますとか、校風でありますとか、さまざまなもので評価されますので、そういう意味で、それぞれの学校が特色を出して、選ばれる学校をつくることによって、格差と呼ばれないようなものをつくっていくことが校長として必要かと考えております。

◯荒巻委員
選ばれる学校づくりというので大変難しさもあると思いますけれども、大学進学実績だとか、部活の大会での成績とか、いろいろなイメージとかができてくると思う中で、本来、公立高校としての生徒の個性の多様化にしっかり対応した教育をしていくのだという片一方で、掲げている理念と実際の高校生活、また実際の高校生の在学してからのニーズとか、その辺の兼ね合いで学校間で変な格差みたいな、特色はこれだというのは我々設計する側はあるかもしれないけれども、生徒であるとか、生徒のこれからの活動とかいうところがどう広がっていくのかというイメージのしにくさがあるのですけれども、その辺まで及んだ形でグランドデザインしているのかということだけ聞きたいと思います。

◯井関参考人
グランドデザインという御質問のお答えになるかどうか少しわからないのですが、例えば入学時点で学力と言いましょうか、入学選抜の点数ですね。高位の生徒が集まる学校ができたり、あるいは厳しい生徒が集まる学校ができたりすることも他県では聞きますけれども、例えば厳しい状況の子どもが集まったとしても、その合格後どれだけ伸ばすかというのは学校の力量といいますか、その高校の問題だと思いますが、そこが僕は非常に重要ではないかと思います。それも1つの学校による特色であって、きちっと高校生としての学力を身につけさせて、希望する進路を実現させていく、あるいは部活動を頑張らせて、そしてきちっと社会に送り出していくという、それも1つの個性、特色だと思いますので、必ずしも入学時のところだけで格差というものをつくるのは少し疑問を持っております。現実問題、今の府立高校でも非常に入学してから伸ばしている学校となかなか伸ばし切れていない学校がございますので、それも特色として私は考えていくべきだろうと思っていますので、必ずしも入学時のところだけで学校間格差というのは私自身は少し違和感を感じます。

◯荒巻委員
あと、教育者、教員の配置とかいう体制、その辺はどういうふうに考えているのですか。

◯井関参考人
確かに教育ですから、人が人をつくる仕事だと思いますから、それが一番大きな課題だろうと思っております。ただ、ベテランで実績のある先生だけを集めればいい教育ができるかというと、必ずしもそうではない。若い先生に入っていただくことで学校が活性化することによってよりプラスアルファの効果があらわれることもありますので、それは府立高校全体を見ていただく中で、この学校にはこういう教員が必要だということを全体的なところで教育委員会にお願いしたいと思っております。

◯荒巻委員
ありがとうございました。終わります。

◯岡本委員
先ほど私も、今、荒巻委員からありましたが、格差のことについて気になっておったのですが、重複は避けたいと思いますので、違う観点からお伺いしますが、進路ですね。例えば専門性のあるような学校に行った場合に、進路変更してみたいとか、大学に行かずに違う方向に進みたいとかといった場合というのはどのようになっているのか。といいますのは、例えば大学でも私たちの時代であれば各高校に指定校推薦というのがありまして、私の記憶では、ある程度、公立高校には大体同じような数で、この学校からはどこどこ大学に指定校何人ぐらいという話が通常かなと思いますけれども、ざっくり言いますと、優秀な学校であればそれだけ多くの指定校推薦が来たりするのか、そういったところはどのようになっていくのでしょうか。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 議会運営委員会 議会改革検討小委員会 委員長
  • 農商工労働常任委員会 副委員長
  • 持続可能な地域社会に関する特別委員会 委員
  • 京都地方税機構議会議員
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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