3 所管事項
委員会の所管事項について質問・答弁が行われた。
◯荒巻委員
数点にわたって質問をいたします。
まず、私学教育について質問いたしたいと思います。今後、本府の教育の将来を思うときに、公私が車の両輪となって今後の教育体制の維持に努めていかなければいけないという思いで私学教育の重要性を感じておる次第ですけれども、今、現状認識として、もう一回整理していきたいのですけれども、京都府における幼稚園から高校生までの私立学校の占める生徒数のウエートというのは、平成24年度は、どのような形になっていますでしょうか。
◯稲垣文教課長
ただいまございました京都府におきます幼稚園から高校生までの私立学校の占めるウエートでございますけれども、平成24年度9月1日現在で、幼稚園が85%、小学校が3.2%、中学校が11.5%、高校が39.8%となってございます。
◯荒巻委員
幼稚園はそうだと思いますけれども、小中学校もウエートバランスは低いと思いますけれども、やはり高校だと思うのです。約4割、39.8%ですね。その中で、今、少子化の中で、特に私立高校の生徒数がピーク時からどの程度減少してきているのか、ピーク時と、そしてまた今どれぐらい減少しているのか、数値で教えていただけたらと思います。
◯稲垣文教課長
高校生の生徒数でございますけれども、大体平成の初めぐらいが全体のピークとなってございまして、特に私立高校で見ますと、平成2年度が約4万7,400人余りいたところが、現在、平成24年度で約2万8,600人余りとなってございまして、約4割減っているところでございます。
◯荒巻委員
4割減ということですね。もちろん公私ともに含めて全体の少子化傾向の中でのことだと思います。それでもちゃんと公私バランスが4割ということで、今後、この体制の維持に努めるに当たって、財政というか、経営基盤の脆弱な私学に対して教育環境の充実、そしてまた、今、大震災後を受けて、学校の耐震化とかも我々が考えていかなければいけない大変重要な部分だと思いますけれども、その安全対策とかも含めてどうでしょうか。例えば施設の耐震化率等とか、今、どの程度対応しているのか、その辺も数値があれば教えていただきたいと思います。
◯稲垣文教課長
私立学校の耐震化率でございますけれども、今年度、平成24年度4月時点で約63%となってございます。
◯荒巻委員
まだまだ耐震化を進める余地があるというか、必要性があると認識をします。そういったことも鑑みて本当に、まず少子化、そしてまた設備、そういう学校環境、安全性で、これは拡充しなければいけない部分もあるということで、繰り返しますけれども、公私が車の両輪となって今後の本府の教育体制の堅持に努めていただきたいと思います。私学のほうは各校の建学の精神に立脚して、新しい時代に対応する特色ある教育を積極的に展開するなど、本当に公教育に大きく発展、寄与していただいておりますので、さらなる私学振興を図っていかなければいけないと思います。その辺に対して所見をいただきたいと思います。
◯稲垣文教課長
今、委員からございましたように、特に高校ですと、公立6割、私学4割ということで、本当に双方でもって京都の教育を支えているという状況にあると思っておりますので、今後とも生徒数については減っていくという状況にありますけれども、そこは公私とも一緒になって教育を支えていく必要があると思っております。
◯荒巻委員
ぜひとも継続して努力をお願いいたしたいと思います。
次の質問に移ります。高校生の海外留学について、さきの定例会でも私は、この場で質問いたしましたけれども、また、その記事が新聞報道で先日出ていました。府立高校生グローバルチャレンジ500事業の報告を受けたいのですけれども、先日、教育長、教育委員らに参加者の学生4名が報告を、どのような留学体験だったかとか、そういう成果について報告があったと思いますけれども、皆さんそれぞれ短期留学チャレンジ事業に参加した86名の生徒さんは、それぞれどのような国で、どのようなことにみずから企画を出してチャレンジしてきたのか。また、その成果のうかがい知れるところを報告いただきたいと思います。
◯藤井高校教育課長
ただいま委員御紹介の海外の短期留学86名でございますけれども、実は、まず定員70名のところに86名、定員をオーバーしたわけですけれども、全員を内定させていただきまして、大半はこの夏休みに行っております。条件として、2週間以上、15時間以上の語学研修ということで、既に行っております者も、それから冬休みにかけてまだこれから行く者もおるのですけれども、国で言いますと7カ国、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、フィリピン、ニュージーランド、アイルランドといったところに、これからも含めて行きます。語学研修を平日の午前を中心に、多いところでは週30時間以上みっちりと語学研修をやりましたけれども、そもそも彼らの動機が、国際舞台で活躍したい、具体的に英語の先生になりたいとか、あるいは国際連合の仕事につきたいといった動機を持っておる人たちが多かったものですから、せんだって4名来たうちの2人がそれに該当する子どもたちですけれども、夏休み中に空いた大学の寮に入って、語学研修以外のところでは積極的に海外の同じ年齢ぐらいの生徒たちとディスカッション、交流をしたり、それから積極的にスポーツアクティビティに出かけたりといったことをやりながら、価値観が変わったとか、逆に日本人であることに誇りを持ったとか、そういう非常に新たな視野を広げたということで、おおむね非常にいい報告を受けたところでございます。
◯荒巻委員
まさにグローバル人材を育成するということが目的の一つで、もちろんその中身としては、さきの定例会でも申しましたけれども、海外で通用する人、そしてまたこれからの日本を背負って立つ、そういう人材の支援、かつ、同じく日本の中でも京都という特性を生かして、まさにそこに住む学生としての自分らの発信というのですか、そういうキャッチボールをまた海外のそれぞれの国の人とやってほしかったと思うということを伝えたのですけれども、その辺のリアクションはございませんでしたか。
◯藤井高校教育課長
昨今は、学校ではそれぞれのコース、学科によりましては既に十数校ですけれども、海外にクラス単位で研修旅行に出かけるという学校も広がってきております。こういった学校は、特に日本の文化をしっかりと学んだ上で海外に出向いて、例えば着物を着たり、あるいは今、伝統文化で実習をしております茶道を向こうで交流したりといったことも取り組んでいる学校がございます。今回のこのグローバルチャレンジにおきましても、今、御紹介いただいた短期留学と、それからエディンバラも実際20名の定員を30名まで、91名の応募がございましたものですから抽選という結果になりましたけれども、これまで内向きと言われてきた高校段階の子どもたちも、こういった支援をさせていただくことで広がってきているかなと、今後のことについても期待しているところでございます。
◯荒巻委員
いろいろな成果があったということですけれども、特に私が知りたかったのは、チャレンジ500ということで、毎年100でしょう。エディンバラが30名で、本来70名のところを定員オーバーして86名、16名プラスしていただいたということで、特に自分で企画して行ったというところに何か私は期待があって、そこで得たものは自分だけの財産ではなくて、こういう本府で、またさらにこれから次代を担う若者への財産にしてほしいので、そこで得た報告や経験とかをもっと見せるというか、発信してほしいなと思います。次年度にどう活用するとか、その辺を含めて、活用策をお考えでしたら教えていただきたいと思います。
◯藤井高校教育課長
今、御指摘いただきましたように、こういった支援を受けて行った子どもたちの成果を普及させたいと思っております。そういった刺激を周りの子どもたちにも与えてやりたい。また、そういった体験の機会をふやしていきたいと思っております。そういう意味では、彼らの学校の中でも発表会を開いたりといった取り組みをしていただいているところも出てきておりますし、さらには来年度に向けて、今、御指摘いただいたように、自分で企画をするということへの狙いというのは非常に大きゅうございまして、ただ、一方で、保護者にしますと安心・安全な面ということもありまして、エディンバラは一定路線が敷かれたものですから、そこへ応募がふえたのかなという思いもございます。一方で、自分でチャレンジしていくということが今回の狙いでございますので、その短期留学のほうも大事にしながら、来年度、そういった今回の生徒諸君の動向も踏まえまして、一定、2年目に向けて、さらに充実を図りたいと考えております。
◯荒巻委員
来年度以降どのような事業にするかというのが、同じ5年間の繰り返しだけではなくて、1年1年何か進化があったほうがいいと思うし、同じ国に行く人のモチベーションの中でも、先発で行った人の思いにつけ足してじゃないけれども、そこで築いてきた関係性をさらに発展させる使命感みたいなものを持っていく人もいると思うので、バトンタッチじゃないけれども、継続性みたいなことは後ろ支えというか、下支えをしてあげてほしい、5年間のプロジェクトにしてほしいということもして、質問を終わりたいと思います。
◯岡本委員
スポーツ関連についてお伺いさせていただきます。ことしはオリンピック等もありまして、京都からもメダリストが誕生しておるわけですけれども、もうすぐ国体もございますが、京都府におけるスポーツ選手の育成、特にジュニアの育成について教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。