平成24年文教常任委員会12月定例会2日目  本文

◯成宮委員
第68の2号の請願についてなのですけれども、子どもたちに教育格差をなくし、ゆきとどいた教育を求めることに関する請願についてです。
初めになのですけれども、この教育条件の充実を求める請願署名というのは、この20年来、毎年取り組まれてまいりました。今回の請願は、府内全域で教職員の皆さんや、保護者や、また教育関係者、女性NPOらによって広く取り組まれて、3万4,871名の方の請願署名という形で議会に提出をされています。3万4,000人を超える府民の皆さんの声にきちんと応える審議が本委員会に要請をされておりますし、具体的な請願の事項はさまざま及ぶのですけれども、子どもたちの教育環境整備を願う、その趣旨をぜひ委員の皆さんにはしっかりと酌んでいただきたいと思うわけです。
それで、中身についてですが、項目が幾つかありますが、大きな1の項目、保護者負担の軽減についてです。一昨年度から公立高校の授業料無償化、私学の修学支援金制度がスタートし、京都府でも私学のあんしん修学支援制度が実施をされて、多くの子どもたちがお金の心配なく、一定、高校教育を受けられる道が開かれたことは大事な前進だと思うのです。ところが、きょうの新聞を見ますと、「安倍氏、高校無償化は見直し、所得制限を設ける方向」という見出しが踊っておりまして、大変危惧をしております。政権が変わって、これまでの子どもの教育費というのは親の自己責任とかいうことではなくて、社会の責任で支えていくのだという前進していく流れを途切らせたりとか、逆行させるというようなことがあってはならない本当に重要な局面で、この委員会の審議も開かれているとなっております。教育費の無償化、保護者負担軽減、奨学金制度の改善など、具体的には請願にあるとおりですけれども、ぜひ賛同いただきたいと思います。
また、大きな2の項目についてなのですけれども、私も本会議の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、11月18日に新聞の一面広告で「35人以下学級の実現を」ということで、全国PTA協議会や全国市町村の教育委員会、また全日本中学校長会、小学校長会などなど、23もの団体が連名で意見広告を出しておられます。そういう中で、京都府の状況を見ますと、京都式少人数教育ということがやられているのですけれども、実際には市町村と学校に選択が任されているために、ずっと学校ごとに調べてみたのですけれども、例えば府内の市町村では、宇治市なんかで言いますと、36人以上のクラスがある小学校というのが22校ある小学校のうち12校ある。向日市で言いますと、6つの小学校のうち4校では36人以上のクラスが3年生から上であるわけです。また、木津川市なんかでも9校中6校、精華町では5校中4校となっています。こういう学校の実情を見ましても、教員の配置の絶対数が足らないから、6年生だけは少人数のクラスを選ぼうかとなったりしていても、結局、全部の学年で少人数学級を選択したくても、部分的にしかできないという状況が広くまだ残されているわけです。府として国に少人数学級、教職員定数の改善を求めるとともに、府としても単費での配置ですね。今年度は66人充てると、さきの決算特別委員会ではお答えがありましたけれども、ここをふやしていくということを求めていきたいと思います。
また、3以下の項目は、障害のある子どもの教育環境条件の整備、耐震化の問題、通学路やなんか含めて安全措置の問題、そして学校給食など放射能被曝から子どもたちを守る課題など、どれも喫緊の課題であるということとともに、この間の本会議やなんかでの議論を聞いておりますと、皆さん方の会派からも代表質問などで耐震化の問題とかを取り上げられたりとか、そういう点では一致をする部分がたくさんあると思いますので、ぜひこの請願の趣旨に賛同をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
以上です。

◯荒巻委員
まさに、ゆきとどいた教育を求めることということは、保護者、児童、皆さんの社会的要請に応えるべく、この委員会でも常々議論して歩みを深めているという前提に立ちますと、私、今の趣旨説明の中で少しなじまないのではないかなと違和感を持つことが数点あります。例えば少人数学級の実施の件ですけれども、現場を無視してそれに限定してしまうということのほうが、かえって逆に押しつけになってしまうのではないか、方向性を誤ってしまうような気がするという思いで、数々これに関してもいろいろな質問、また理事者も答弁されてきたことだと思いますけれども、この趣旨は、市町教委や学校の選択に任せず、府の施策として少人数学級の実施を求めるというところは私は反対の立場であります。現在の京都式少人数教育の実施の中で、市町教委や学校現場、また児童生徒の状況に応じて少人数学級、少人数授業、ティームティーチングから手法を選択して実施するという中で、各学校、また、それぞれの状況の中で課題解決のための的確な手法を選択させてあげる弾力的なやり方のほうが一番合理的ではないかと私は考えますので、この請願に対しては反対の立場をとらせていただきたいと思います。

◯成宮委員
今ありましたけれども、この請願の趣旨についても、また私どもについても、柔軟な選択の仕方そのものが悪いと言っているのではなくて、これはこの間も議論があったかもしれませんけれども、そもそも京都式少人数教育ということをやっていくに当たって、学び教育推進プランの中でも、学力の向上なんかについても、1学年の1クラスの人数を30人程度にするということが非常に効果的だということについても書いてある。そして同時に、現場の声を無視するということではなくて、現場の声は私もこの間たくさん聞いてきましたけれども、クラスの人数がたとえ少なくなっても、さまざまな発達障害含めて気になる子、問題を起こすような子どもとの対応で言えば、複数の目で見たりとか、フリーの先生が入ったり、そういう意味ではティームティーチングなんかも含めて当然必要になってくる。だけれども、少人数学級にするにしても、複数の目で見るにしても、どちらにしても先生の絶対数が足りひんのやという、これこそが現場の声なわけで、何も少人数クラスでなければならないとかいうようなことが請願の趣旨ではなくて、このタイトルにもありますように、子どもたちの教育条件を本当によくしてほしい、ここが一番のことですから、ここで何か机の上で柔軟な対応か少人数クラスかということでけんかをするような話ではなくて、教育条件を整備していく中で30人学級ということも大事な選択肢としてもっと位置づけて、府がもっと先生の数をふやしていくことが大事ではないかというのが趣旨ですので、そこは委員、ぜひ御理解をいただきたいと思うのです。

(中略)

◯西脇委員
新日本婦人の会京都府本部から提出されています「各市町村が、より良い中学校給食を実施できるよう財政的な支援を求めることに関する請願」についてです。
今では全国で中学校での完全給食の実施率は8割、全国を調べましたら実施率90%以上というのが21%になっております。食育基本法制定で、学校給食が単なる栄養補給でなく、教育の一環だと位置づけられております。同時に、格差と貧困が広がる中で、学校給食は子どもたちにとって命と健康を守る大事な食事ともなっています。このような子どもたちの置かれている実情を踏まえ、本府でも一日も早く全府内の中学校での学校給食は実現できるということを、府から市町村への支援を求めている、これが中身です。
また、本府での中学校給食実施状況は26.5%のみということで、全国と比べましても74.6%ということで非常に下回っております。お隣の大阪府ですが、中学校給食への基本的な考え方として、実施主体は市町村ではありますけれども、府として中学生の食の充実や中学校給食を生きた教材として、食育を進める観点から全員給食が望ましいとされておられます。
ちなみにですけれども、京都市の会派の皆さんのところでも、例えば民主党や公明党の皆さんは関心と意欲を持っておられた。特に公明党の皆さんですけれども、中学校給食実現のために積極的に動いてきた。会派も改善すべきという趣旨の発言もされていたというのを御紹介させていただきたいと思います。
ちなみにまた、私の出身は広島県ですけれども、40年以上前から中学校給食実施をされまして、地元産の食材で豊かな食が保障され、大人が生徒の学びを一生懸命応援してくれているという実感をして私も大きくなりました。ぜひとも御賛同していただきたいと思います。

◯荒巻委員
もちろん中学校給食を実施できるようにという、このことについてはもちろん食育の推進ということではいいことだと思うし、このこと自体の是非はともかく、財政的な支援を求めることに関する請願ということには懐疑的なので、まだちょっと私は理解が進まないのですけれども、要は市町村に対する財政支援のことだと思うのです。それなら、今、給食をここでこういう形で特筆することが望ましいのかなと思うのです。もっと耐震化の問題とか、支援のあり方についての優先順位というのか、今の課題、現況と見合わせると少しなじまないのではないかなという感覚を覚えるという形で、反対の立場をとらせていただきます。

◯岡本委員
今のお話もありましたが、私はそもそも教育というものは基本的には家庭というものがあって、家庭の中で子どもを育てていく。そして、家庭の中でできないことであったりとか、さらに大きく必要なものというものを学校であったり社会であったりというものがフォローというか、助け合いながらやっていくものだと思っております。京都府にも教育行政の京都の理念というのがあって、その理念が根幹となって周辺の施策を進めていく。喫緊の課題として、今であれば安心・安全のできる通学路を整える。そして、いじめ対策等を進めていくという課題に取り組んでいただいて、耐震化も含めてそうですが、今はそういったものに取り組んでいただいている。皆さん御存じのとおり、今、本当にそういったところには力を入れていただいておって、また、荒巻委員がおっしゃられたとおりに優先順位というのももちろんあるでしょうし、請願の内容にありますが、大阪のほうでこうだと、それはそれとしてそうかもしれません。全国的に見てもそうかもしれませんが、京都の財政事情や京都の社会状況、そして私が申し上げましたような、まずは家庭の教育というものを考えますと、今すぐに学校給食を中学校で進めなくてはならないというものではないという意見を述べさせていただきます。

(中略)

◯成宮委員
京都市・乙訓地域の高校教育制度について、新しい高校教育制度案の導入を拙速に行わないことを求めるという請願になっております。
中身を見ていただきますと、いろいろと不安や疑問の声が書かれているのですけれども、ぜひお知りおきいただきたいと思いますのは、今回の請願というのは、11月に京都市内と乙訓の地域で4回の府民説明会が行われました。そこに参加をしたお母さん方、昨日も紹介しましたけれども、中学生とか小学生を持って出席をしたお母さん方が中心になって、説明を聞いた上で、これはちょっと不安やということで、ある意味賛成か反対かというような話ではないのですよ。賛否というよりも、疑問に答えるように丁寧に説明してほしい、拙速にやらないでという趣旨で出されているものなのです。賛成か反対かという議論はもちろんありますけれども、それ以前に丁寧に説明してほしいという趣旨で出されているというところをぜひ委員の皆さんに酌んでいただきたいと思います。
具体的に幾つかお母さん方の不安と疑問の声が書かれています。例えば、21校から選べると言うけれども、どうするのだろうかという話があります。昨日もありましたけれども、第1志望、第2志望をどんな思いでどうやって選ぶのかとか、また、遠くの高校を選ばざるを得なくなって、遠距離通学は時間的にも金額的にも大変だとか、それから複数の志望校を書ける、3回受験機会があると説明会では言われたけれども、どうも後期選抜はなかったりするらしい、どうなのだろうかと。そして、きのうもA、B、Cという話をしましたけれども、志望倍率などによって実は3つ志望校を書いても、2つ書いても、セーフティネットとしての機能は果たし得ないような仕組みがあるということなんかに不安が高まっているわけです。さらに2月の前期選抜について、これは私が参加をした乙訓の2回の説明会でも前期選抜については質問と意見が集中しました。しかも、それも保護者だけではなくて、中学校の教員だと思われる方、それから塾の関係者に違いないだろうという方も含めて意見や疑問が集中した部分です。2月の選抜が現在よりかなり拡大されるということになって、説明会ではぜひ3回受けてくださいという当局の説明もありましたから、恐らく拡大されるということもあって多くの人たちが受ける方向に行くだろうと。今でも前期選抜に当たる2月の選抜は合否の根拠が不透明で、例えば特色と言われるけれども、あるクラブで全国大会に行ったところの生徒は受かるけれども、全国大会に行けずに次点だったところのクラブの子はいい成績でも行けないとか、後でわかるのだけれども、そういうことがあらかじめわかっていたら、次点だったところの中学校の子は受けないとかいう判断ができるのに。そういう合否の判断基準が結局よくわからなくて、何で僕は落ちたんやろうと悩んでおられるとか、そんなことがいっぱいあるわけです。そういう部活で特に実績がある子らとか成績上位の子らがどんどん合格が決まっていく中で、多くの子が受けたら多くの子が不合格となって、次の3月の中期選抜まで気持ちが続くのかという問題があるわけです。15歳といえばそれこそ、いじめの問題でも紹介しましたけれども、思春期で本当にやわらかい、傷つきやすい生徒たちの心が、結局は中期選抜なんかで合格するのに、その前にわざわざ前期選抜で不合格とされるという体験をさせるような仕組みが要るのかどうかという問題についてもあると思います。
こういうふうなさまざまな不安とか疑問というのは、何より子どもを持つお母さんからの率直な危惧ですよね。十分な説明が届いていないのだから、さっきも言いましたが、新制度への賛否以前のもので、丁寧に説明をして理解を得るという前提条件にかかわるものだと思います。そこに何かもう戸口を閉ざすように、長いこと議論したからもうやるのだとか、これ以上説明する機会はありません、あとは決めるのだとかいうことでは、子どもと教育にかかわる行政の姿勢、それから本委員会の委員の一人一人の姿勢が問われると私は思うのです。丁寧な説明をしてほしい、急ぎ過ぎないでと。この請願の最後のところをもう一度見ていただくと、府民・市民のさまざまな疑問に対応するための丁寧な説明機会を十分に設け、拙速に実施されることのないようにと書いてあります。ですから、ここはぜひ皆さんの賛同をお願いしたいと思います。
以上です。

◯荒巻委員
さまざまな疑問点があるという今の話も、事実確認を理事者に今さらするまでもなく、きのうも同じことをやっていたような気がするし、しっかり答弁いただいたし、これは繰り返し同じことを聞いているじゃないですか。それで理解が進んでいます。というよりも何よりも、制度設計自体に保護者も生徒も入っているということで、それで多くの賛成を。意見聴取のアンケート、意識調査をしたじゃないですか。それも入っているという話がきのうもあったでしょう。私は一委員で自分の意見として尊重していただきたいから、そう思ったから、もう一回それは理事者に聞いていただきたいと思うけれども、十分意識調査は進んでいると思うし、何よりも生徒が行きたい高校を選択できるという、このことに多くの人が賛成したということは大事な事実ではないですか。これだけ期待を寄せられている以上、ここで拙速に進めないでということ自体は一番よくないことだと思う。見直しがおくれるようなことをやっては一番いけないし、これは避けるべきだと思うので、私は反対したいと思います。

◯西脇委員
私もこの間の直接の府民説明会には参加して、十分に話を聞いてまいりました。他の委員の皆さんは行かれたのでしょうか。私はその話を聞いた上できのうも質疑をしたわけですけれども、多くの皆さんは、そこに行けば疑問が解決できるということで来られたにもかかわらず、とにかくまだ検討中とか、これからだとか、市教委に聞くとか、高校学校現場に聞くとか、そういう答弁がほとんどだったと私は理解しました。目の当たりにしました。にもかかわらず、そのことについては次にということで、この前も新聞にも次の新しい施策についていろいろ発表がありましたけれども、それは何も府民説明会にも諮っていないわけです。ということは、新しいその場で出された府民の皆さんの質問については白紙答弁をしなさいということになるわけです。その場で会場の方が聞かれたけれども、この中身についてはどうするのですかということについても、ほかに会議はしません、説明会はしませんと打ち切っていらっしゃるのです。そういう大事な問題を白紙委任するということ自身は私はできないと思うのです。他にやられたお母さんのところでもたくさんの声が上がっていました。不信というか、不安というか、だからこそ。しかも聞かれたのはアンケート1万1,000人を錦の御旗にしておられますけれども、アンケートだって不十分なのですよ。ほかにも、私は知らないとか、いっぱい出てきているわけです。本当に徹底されたものかどうかもわからないわけです。学校の保護者の方もいらっしゃいますが、1万1,000人です。プラス今回聞かれたのはわずか4カ所、しかも1,000人近くですか。それだってわずかのお母さんなのですよ。しかも中学校2年生だけではなくて、他の1年生、中学生の方も含めて、これからどうなるかということを心配されている。そういう方たちへの説明責任は全く不十分だと思うのですよ。子どもたちの未来、進路にかかわる制度設計、計画変更に当たっては不十分だと私たちは思っています。だからこそ拙速に意見を出さずに。これは拙速にしてほしくないというのは会場のお母さんからも、るるあったのですよ。そのことは御存じですか。今、府のほうから出されている文書になっているのは一部ですよ。全部じゃないのですよ。そういうことも踏まえて、だからこそ徹底して議論しようと。保護者とか現場の教員置き去りではだめだと言っているのですよ。そういうことをぜひ他の委員の皆さん、理解をしていただきたいと思います。子どもが後で泣くようなことになったときにどうするのですか。泣くんですよ。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 議会運営委員会 議会改革検討小委員会 委員長
  • 農商工労働常任委員会 副委員長
  • 持続可能な地域社会に関する特別委員会 委員
  • 京都地方税機構議会議員
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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