平成25年予算特別委員会 書面審査 教育委員会 本文

◯平井委員
まとめさせていただきます。とりわけ、こちらは新しい施設になって、教員も含めてですけれども、職員が非常に限られた中で、十分新しい施設で連携できるようにして、課題を持っているということで、北部の拠点にもなりますので、よろしく連携を持っていただくことをお願いしまして、要望させていただいて終わりたいと思います。

◯荒巻委員
文化財保護について質問いたします。
本当は文化財防災対策の質問から入ろうと思ったのですけれども、先ほど井上委員がお社の話をなさっていて、中途半端に答弁いただこうとも思っていないし、別にそういうものに補助を広げてくれということでもないけれども、思いははせてほしいというものです。と申しますのは、文化財保護は、京都府民として大前提に考えなければいけないのは、本当に身近に文化財を感じられるところに住んでいて、本当に博物館の中に暮らしているようなあり得ない恵まれた幸運をよく自覚して、次世代に伝えていかなければいけないという重責があるということが我々の根底にあると思います。そういった府内各地のお社とかにも、それが観光資源となっているかどうかは別にしても、その歴史をひもとく上であったり、学術的な意味でも価値があったり、またあるいは本当に長年その地域の人が祈りをささげてコミュニティの中心として背負っている背景や歴史や、またそれを支えてきた篤志者といったいろいろな志をお持ちなさった方の名もないけれども紡がれてきた人の歴史そのものだと思います。
そういうものを条件に照らして保護対象にして、助成とか、そういうの云々ではなくて、未指定であろうとも、思いをはせて、所有者とかそういう地域にそういう考え方というのは啓発していく義務が教育委員会にもあるのではないかと思います。その辺はお酌み取りをいただきたいと思っています。
一方、今明らかに登録されている国指定や府指定の文化財は、高密度に京都府、また京都市にいっぱいあります。もちろん、今いろいろな形で防災対策も構築していただいているのもわかりますし、そういう文化財のデータベース化も活用していただいて、また消防とか各関係機関とも、また所有者とも、地域とも連携して、いかに守って、いかに災害が起きたときに迅速に対応して焼失から防ごうとか、いろいろなことをなさっていると思います。
今、京都府は重要文化財だけでも300近くありますし、国宝だけでも50近くあるといったものが、そういう火災報知機だとか消火器だとか、いろいろなそういう防災に関する設備の設置状況とか点検とか、どの程度ちゃんとデータベース化されているのか、進捗を教えていただきたいと思います。

◯磯野文化財保護課長
文化財の防災状況のデータベース化でございますが、これは平成24年度に予算をいただきまして、今鋭意やっておるところでございます。ただこの情報につきましては、美術工芸品なんかにつきましては、これを広くオープンにしますと防犯上少し問題もあるということもございます。いろいろなセキュリティーをかけた中で、そういう関係機関のみが見られるデータベースと、それから広く目録的なものを見ていただけるデータベース、そういうものを分けてつくるということで、3月中にアップするようにやっているところでございます。
以上でございます。

◯荒巻委員
保管状況がちゃんと把握されていて、そういった事態に備えができているのであれば、それで十分だと思いますけれども、例えば重要文化財で290とか300とか、それぐらいだったと思います。また国宝でいったら50とか、その辺に関して一般的に国や府指定を受けているものに対しての網羅状況はどの程度ですか。パーセンテージとかそういう形でもいいです。

◯磯野文化財保護課長
全てのものに、件数でいいますと、例えば国宝ですと48件、60棟、重要文化財ですと292件、614棟、府指定ですと、指定が104件、300棟とか、こういうものにつきましては目録上で全て把握しております。美術工芸品等につきましても、全て把握しております。そういうものを目録的なものはデータベースでアップしていきますが、細かな所在につきましては、今申しましたように少し防犯上問題がありますので、セキュリティーをかけていきたいと考えております。
以上でございます。

◯荒巻委員
もちろん、おっしゃるとおりで、その形でぜひまた今年度、より鋭意進めていただきたいと思います。
あとそれと、今までは文化財が失われる、流出するとか、主な原因は火災だったわけです。出火防止というのを一番念頭に置いた対策だったと思います。昨年の南部豪雨とか、ああいう事態を見ていますと、これから今まで事例のなかったような災害、またこういう今まで過去になかった台風とか豪雨とか、いろいろな意味で水害とかの危機もあると思うし、いろいろな形でそういう文化財を守る体制構築も必要だと思います。その辺、そういうものについて、また協議機関と、また文化財の担当の各市町村の方だけではなくて、消防機関等とどの程度の協議が進んでいるのか。最後にそれだけ教えてください。

◯磯野文化財保護課長
京都府と京都市の防災対策協議会の中に、文化財防災対策ワーキンググループがございます。これで、文化財所有者のための防災対策マニュアルを平成23年に地震風水害対策編を出しました。今後、またこれの防火防犯対策編を作成中でございます。それから、12機関から成ります京都文化財防災対策連絡会を組織しております。これで、京都市の消防とか京都府の危機管理とかと連携いたしまして、連絡網を作成するなどして、文化財が被害に遭ったときは相互に速やかに遅滞なく連絡し合う仕組みもつくっております。
以上でございます。

◯荒巻委員
ありがとうございます。ぜひ、引き続き取り組みを強力に推進していってください。
終わります。

◯渡辺委員
よろしくお願いいたします。私からも、京の若者未来支援事業についてお伺いしたいと思います。
先ほど来、他の委員からも御質問がございまして、目的や内容につきましてはお聞かせいただきましたので、具体的に実施をするに当たりまして、現場を頭に浮かべながら少し御質問をさせていただきたいと思います。
京都市では、子どもたち、中学生たちも生き方チャレンジ体験ということで、地元の職場とかに出向かせていただいて体験とかをしております。先ほど課長からも、インターンシップを全部の生徒にぜひしていただきたいということをお聞きいたしました。ぜひそのようにしていただきたいのですけれども、現場の声を聞いていますと、その受け入れ先がなかなか難しかったりとか、受け入れていただいても、高校生になると違うかもしれませんけれども、大変仕事の負担感があって、一時日数をふやされたのですけれども、また少し少なくした実態がございます。
具体的に、そのインターンシップを全生徒に体験していただくために、工夫といいますか、何かこういうことで具体的にぜひ進めていきたいということを考えておられたらお聞かせください。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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