平成19年警察常任委員会9月定例会 2日目

◯荒巻委員
大きく2点、交通問題と地元問題について質問させていただきます。
まず、一点目、駐車 除外標章の件です。さきの代表質問において、菅谷議員が御指摘なさった、従来認められていた下肢障害3級の2・3及び4級が今回除かれることになっており ますが、改めまして、この場で確認の意味で、その背景または経緯、今回の改正に関する基本方針をもう一度御説明をしていただきたくお願いします。
代表質問後、府議会中継で多くの府民の皆さんから、バリアフリーの精神であるとか、障害者自立支援といったものの観点からして、本当に違和感のある今の改 正であるということに対して、正しい、適切な御説明をいただきたいし、また前向きな改正にしていただきたいと思ってます。
また、京都に伴って他 府県における改正の状況も、また大阪、兵庫、滋賀とそれぞれ対応があるかと思うので、その辺についても状況を伺いたいと思います。
今、3年間の 経過措置を行っていただいているわけでございますけれども、その経過措置により、今後、検討していく内容について具体的にお示しいただけたら幸いに思いま す。
それと伴って、歯科医師等、柔道整復師もそうだと思います。今後、訪問診療の車両も交付対象から除かれたということになっておりますけれど も、具体的に緊急性とかいったものは、ほかの医療と比較すると劣るのかもしれませんが、実際、医療に当たる機材の運搬とか、例えば歯科医療といっても、お 年寄りの入れ歯が折れたとか、食事ができないとか、歯に危険な部品が散らばるとかといった、生命にかかわる事態にも発展する要因もあると思うので、その辺 も具体的に加味していただいた上で、説明いただけたらと思います。
次に、交通問題として、今、警察委員ではないのですけれども、小巻議員の方が 河原町の塩小路の崇仁地区において、運転免許のサブセンターについての要望をしてきたというお話を受けております。それについて、今、進展がどの程度いっ ているのか。また、検討状況についてお聞かせいただきたいと思います。
また、まちづくりの観点で、人の交流や流れといった導線を引くことが大事 であり、広く地域づくり、まちづくりという意義からの要望であるとも聞いておりますので、またお示しいただきたいと思います。
次に、地元問題に まいります。いわゆる繁華街の警備です。私、東山在住なのですが、祇園・木屋町特別警察隊は、本当に日々御尽力いただいて、犯罪件数も減少しているという ことで、府民の安心の材料になっております。その点に関しては、物すごく感謝をいたしております。また、数値的にどのような成果が上がっているのか、また 活動状況等を数値で提示できるものがあればお伺いをいたしたいということと、また特別警察隊の活動による効果を、見えている範囲と見えていない範囲がある と思うので、総合的にお伺いをしたいと思っております。
夜間、木屋町とか歩いておりますと、車両による特別警戒車の警備をしっかりやっていただ いておりますけれども、もし今後、固定化してより一層の拠点として、夜間だけじゃなくて、地域としての警備体制をつくっていく場合としての、何か今後の施 設構想とかあればお聞かせいただきたいと思います。
最後になりますが、私が選出させていただいておる東山区で、今、洛東病院跡の解体工事が始 まっております。早期実現、アスベスト対策、またさまざまな安全面で、しっかり府民の皆様に情報も開示していただいた上で、進めていただいておることは重 々感謝しております。今後、具体的に、今、進捗や、逆に懸念事項等発生してたら教えていただきたいと思っています。
問題となるのは、むしろ今、 大変関心が高い出来事として、跡地となる今の東山署(旧松原署)の跡地の問題です。今後の利活用について、もともと松原署は、古くは屯所であったと。歴史 的に見ても、あそこから池田屋事件に行ったとか、さまざまに地域の人の愛着のある、それを時代を、形を変える形で、今、警察署としてずっと成り立ってきた 松原の治安の拠点であったという認識の中で、また、文化財の大変多い六波羅地区も入っておるわけで、これから、今まさに今後のまちづくりで寺社仏閣、我々 が守っていかなきゃいけない建築物の周囲がまだ木造建築とかで、物すごく安全面に関しては劣化した環境で、火災等に対しても、地元の消防団の方とかと一連 となって、何とか町を守っていかなきゃいけない。そんな折に、よりどころであった松原署がどうなっていくのかなというのは、大変な関心の的でございます。
もしかしたら、府有資産活用課で、何か売却をして、またマンションができてしまうんだろうかとか、もっと悪い場合は、地域の文化性にそぐわないような風俗 ビルとかが入ってくるのじゃないかとか、松原署があったということで、さまざまな犯罪の未然防止、また抑止力があったということは、だれもが認めている地 元の人の声なので、これは数人の個人的な私見とかではなくて、東山の皆様の民意として、ぜひ松原署の跡地について、何か有効な利活用を地域の方と、また地 域の住民の感情とうまく溶け合った形で、方向性を考えていただきたいと思いますので、その点に関しまして、構想を聞かせていただきたいと思います。
以上です。

◯交通部長
御質問の身体障害者等の駐車禁止からの除外措置につきまして、御質問でございます。
まず、背景でございます。昨年の新駐車法制の施行に伴いまして、駐車秩序が良好に推移することになりましたことから、国民の関心というものも、放置駐車に 対して集まってまいりました。
全国的にも除外標章の対象範囲というものが、府県によって異なる。したがって使いにくいという御意見でありますと か、あるいは除外対象の範囲について、平等な見直しをしてほしいといった御意見がございました。
また、標章の不正使用といったようなものが見ら れることから、厳正な取締りをしてほしいということがございまして、全国的に見直しを図ることとなったものでございます。
今回の改正に当たりま して、基本的な考え方はという御質問であります。今回の駐車禁止からの除外措置につきましては、特に身体障害者の方々についての法的根拠は、道路交通法4 条の2項でございます。公安委員会の交通規制として行うものであります。障害者の方々に対しましては、社会参加活動を促進するという趣旨のもとに、行うも のでございます。
今回の改正で、除外対象の区分につきまして検討を行ってまいりました。歩行困難な方に限らずに、さまざまな障害のある方で、移 動が困難な方にも等しく対象にしようということであります。
また、標章の交付の方法といたしまして、これまでの車両を特定しての方法から、本人 に交付する。そして現にその方が使用中の車両ということで、車両を特定しない方法をとらせていただくことを方針といたしました。
また、除外の対 象基準でありますけれども、慎重に検討させていただきました結果、第1種身体障害者である介護の必要な重度障害に該当する方とさせていただいたところであ ります。
次に、全国的な規則の見直し、改正についてであります。京都と同じ基準をとっております府県につきましては、全国47都道府県のうち、 33都道府県が同じ基準となっております。それから、当府より緩やかな基準を置いておりますのが、14府県でございます。比率につきまして、京都と同じ基 準が70%、やや緩やかな基準のところが30%という状況にあります。
それから、経過措置の期間におきまして、具体的にどういう検討をするのか という御質問であります。今回の改正に伴いました規則の施行は7月25日でございました。9月末までに、この改正の規則に基づいて新規に除外標章を申請を されてきましたのは、2カ月間になりますが、1,300件でございます。
現在は改正を行った直後でありますので、今後、標章交付の推移でありま すとか、あるいは標章使用に伴います駐車実態、あるいは駐車秩序や道路交通にどのような影響が出るのか、出ないのかといったところを見きわめた検討を行っ てまいりたいと考えているところでございます。
次に、歯科医師の方々を対象外としたということについての理由の御質問であります。これにつきま しては、規則の中に急を要する傷病者の治療への対応ということになっております。急を要する、人命にかかわる急病者の治療が行えますのは、医師法、医療行 為全般が行えるところの医師法に基づく医師のみであるということでありますので、医師のみとさせていただいたところであります。
機材等の運搬と いうお話がございましたが、個々の御事情につきましては、署長許可といった対応も個別に検討してまいりたいと思っているところであります。
次 に、運転免許サブセンターの関係でお伺いでございます。運転免許サブセンターの設置につきましては、免許更新を受けようとする方々の利便性の向上につなが る措置の一つでもあると認識しております。府内全体を視野に入れながら、引き続き検討してまいりたいと考えているところであります。
歯科医師の 方、それから柔道整復師の方、あるいは鍼灸師の方につきまして、これまでの規則の中では、医師及びその他の医療行為ということでなっておりましたけれど も、今回の規則改正で、医師のみとさせていただいたところであります。

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あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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