◯荒巻委員
済みません、1問だけ。先週の24日付でしたか、朝日新聞で、着物の着つけ教室を府立高校の生徒に対して行ったということで評価が大変高かったと。たしか平成16年度にあれは予算化されたものだったと思いますけれども、本当に子どもたちに着物のよさというものを実感してもらって、ぜひ着物文化を継承していただきたいという取り組みだと思いますけれども、本当に教材として選んでいただいた中では僕は一番いいなと思っています。もちろん伝統品であり工芸品でもあるわけですし、また日本固有の風土と気候と人の営みも、生活様式そのものからはぐくんできた歴史的遺産をぜひ見て、さわって、着ていただくと。いろいろな子どもたちの好奇心を刺激する材料として、本当に心の教育の一助をしっかりなす事業だと思っております。
特に、その中でも着ていただくという着つけの部分で、着つけはマナーそのものの世界ですから、今まさに欠如していっている規範意識であるとか、またマナー、作法を通して、様式美とかといった本当の日本人の心の部分を学べるという点で、そういうところにも着眼して事業を進められていると思います。今のところの、各学校で行われている成果ですとか、この間は宮津高校でしたね、丹後地域まで事業の広がりを見せているところで今後の展望と実績等、成果を教えていただけますでしょうか。
◯高校教育課長
着物の取り組みといいますか、まず、高校生きものチャレンジ事業という、商工部の事業がございますが、そこに直近では平成19年度では京都八幡高校ほか9校が取り組んでおります。具体的には、例えば茶道部がお茶会で着るとか、学校公開の日にそういう服装をきちっとして接待するとか、そういうようなこともありますし、ある学校によっては着物の日を設定して着物で一時授業を受けるとか、あるいは芸術文化連盟で茶道部門が創設されたわけですけれども、北野天満宮で総合文化祭の一環として茶道部門の生徒たちが着物でお茶会を実施するだとか、八幡市に松花堂というところがございますけれども、そこの学生茶会というのがございますが、京都八幡高校や久御山高校の生徒がそこで着物を着て出るとか行っております。
着物を着る魅力というのを今おっしゃいましたが、着物は日本の文化のよさということで、文化的な営みと関連して、着る機会、着る場面を一緒にやっていくことが振興につながると思います。そういう意味で、例えばきものチャレンジ事業に参加している学校で、研修旅行で着物を着て相手と交流するだとか、あるいはまた国際交流の場面で海外から来られた人々を着物でお迎えするとか、そういうふうな展開もしております。
先ほどおっしゃいました着つけについては、家庭科の授業でそういう着つけをして、着つけをすることでなじみやすくなるということもありますので、例えば平成19年度で言いますと8校ほどが授業の中で着つけをしっかりできるようにやっているという、先ほどの例もその一環だと思います。
以上でございます。
◯荒巻委員
ぜひ、生徒たちには体験を通じてそういった文化を継承していかなければいけないという責任感をはぐくんでいただきたいと思いますし、またそれを見守る大人の方たちも再認識の場面というか、改めて着物のよさを実感していただきたいと思います。
最後に、教材として与えている着物があるはずです。京都きもの学院の、講師の方が指導されているというのですけれども、3年単位の事業と聞いているのですが、その後、3年後どうするのですか。その点お答えいただけますでしょうか。
◯高校教育課長
着物は商工部の事業で貸与という形で借りていますけれども、あと3年で一応指定が終わった学校について、また今後希望がある学校については何らかの形で続けられるようなことも考えております。具体的にはまだあれですけれども、検討してまいりたいと思っています。
◯荒巻委員
ぜひ有効に管理をして、さらにこの事業の有意義な発展を祈念しますし、お願い申し上げて質問を終わらせていただきます。
以上とします。