平成28年2月定例会

副議長(巽昭君)
休憩前に引き続き、会議を行います。
次に、荒巻隆三君に発言を許します。荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕(拍手)

荒巻隆三君
自由民主党の荒巻隆三でございます。通告に従い、質問をいたします。明快な御答弁を理事者の皆様にお願い申し上げます。
まず初めに、世界に誇る京都の文化と風俗環境との調和に関して伺います。
平成27年には、国内外から京都市域へ観光に訪れた方は5,564万人に上り、2年連続過去最多を更新するとともに、観光消費額も過去最高の7,626億円となりました。これは、京都市域の明媚な風光と歴史的・文化的・美術的な文化観光資源を有効に活用された結果であり、京都経済の活性化はもとより、政府が力を入れる観光立国によるGDP拡大を大きく後押しするものだと期待をしております。観光客の増加は、円安や好調なアジア経済のほか、アメリカの旅行雑誌のアンケートで世界一の人気観光都市に選ばれたことが要因であると言われていますが、注目に値するのは、国外のみならず国内においても人気の高い観光地であるということでございます。それは、訪日観光客が歴史的な町並みなどから自国にない文化を感じ取るのと同様、日本人も風情や情緒のある京都に日本の文化を見出しているということではないかと考えています。それだけに、長い歴史の中で洗練され、また脈々と継承されてきた文化は未来永劫守っていかなければならず、とりわけ歴史・文化・景観の魅力があふれる東山は、歴史都市・京都の魅力を世界に発信する中核でなければならないとかたく決意をしているところでございます。
そのような中、本定例会において、いわゆる風営法施行条例等の一部を改正する条例案が上程されました。昨年6月17日に改正風営法が成立し、改正風営法がことしの6月から全面施行されます。改正風営法のうち、ダンス教室、ダンスホールなどに対する規制については6月24日の公布と同時に施行され、既に撤廃をされております。一方、クラブなどに対する規制である「設備を設けて客にダンスをさせ、かつ客に飲食をさせる営業」(現行風営法2条1項3号)、いわゆる3号営業については、2016年6月の改正風営法施行までは現行法の規制が残ったままとなります。これは、3号営業に関しては、特定遊興飲食店営業という新たな営業形態に関する規定が設けられるため、政令や条例により基準が定められることとなるためであり、この定例会に関連条例が提案されているところであります。
私の地元であります東山区は京都一の繁華街であり、客にダンスをさせる営業である、いわゆるクラブ等も存在する立地でありますが、今回提案されております条例案では朝の5時までクラブ営業が可能とのことであります。一方で、東山は祇園を初め花街があり、風情ある町並みが残る地域であります。昨今は、インバウンド需要もあり多くの外国人がお越しになられておりますし、国内観光客も多くおられます。多くの方は、京の風情を楽しみに来られているわけですが、朝の5時までの営業でどのような影響が出るのか住民も不安を感じており、何より京の風情が損なわれないか危惧しているところであります。外国人観光客の夜のスポットとしての需要もあるかもしれませんが、京都には京都の価値観があり、東京の価値観を持ち込むべきものではないと思っております。
聞くところによれば、「客にダンスをさせる営業」、いわゆるクラブなどに対するこれまでの規制が、健全なダンス文化やダンス関連産業の発展の支障になっているなどの指摘を受けて風営法が改正され、条例により祇園・木屋町地区においては、いわゆるクラブが特定遊興飲食店営業として、午前5時まで営業という大幅な規制緩和が行われるとのことです。そこに私は、地元の代表者として大きな懸念を持っております。
深夜帯に酒類等を提供しながら客にダンスをさせる店が祇園・木屋町地区に複数出店してきた場合、同地区の文化や風情と調和ができるのでしょうか。御承知のとおり、祇園・木屋町地区における風俗環境の健全化は闘争の連続でありました。ピンクビラや客引きの規制はもとより、風俗店の無料案内所についても山田知事の御英断により全国的にも類を見ない厳しい規制条例がつくられ、規制の合憲性が争われた二審の大阪高裁においても勝利を手にしたところであります。これは、裁判所が風俗店の無料案内所は国際観光都市に似つかわしくないということや、京都らしい風情、情緒を破壊してしまうとしんしゃくされた結果ではないかと理解をしております。これまでの闘争の結果については、ここに出席されている山田知事を初めとする関係理事者の御努力のたまものであると深く感謝をするところですが、そこには健全で安心して楽しむことができる魅力あふれる町をつくっていこうと活動してきた地元の方々の努力も大きく寄与していると考えます。その地元の方々が今回の条例改正について、「国の法律で決まってしまったことは仕方ないが、風情ある京都の町並みの中に似つかわしくない店が出店してくることで健全な環境が破壊されるのではないか」「出店できないような枠組みをつくっていく必要があるのではないか」「条例には風俗環境保全協議会の設置が盛り込まれるが、そもそも協議会で業者と同席するということは出店を認めてしまうことになる」などと不安や不満を口にされておられます。山田知事御自身も文化財行政をつかさどる文化庁の京都移転に関する会合において、「政治、経済、文化、全ての情報が東京から流れており、日本の多様性を損なっている」などと御発言されているように、ステレオタイプの規制緩和ではなく、その土地の実情に応じた京都らしい規制があってもいいのではないでしょうか。京都にお越しの方には、他県にはない落ちついた風情ある京都らしさの中で存分に遊んでいただくことで十分なおもてなしができるのではないかなどとも考えてしまいます。
他方、経営者には憲法で保障された営業権があることや、法律において規制緩和された中において、京都のみクラブ営業ができないという違法状態はあってはならないということも承知しております。また、規制緩和の趣旨は、健全なダンス文化の発展に寄与するとされていますが、日本が誇る伝統芸能の歌舞伎も、安土桃山時代の女性芸能者である出雲阿国が四条河原で踊っていた「かぶき踊り」がさまざまな変遷を経てでき上がったと言われ、当時は奇異で「かぶきもの」と言われたであろうものが社会に根づき、洗練・継承されていく中で文化として完成したことを鑑みれば、やみくもに否定すべきことではないということも理解はできるところであります。
それらを踏まえた上で、京都らしさと風俗環境との調和はもとより、文化として継承・発展できるような枠組みや取り組みが求められるのではないかと思うのであります。今回の条例改正に関しては、警察本部から関係する地元に複数回にわたって御説明いただいていると聞き及んでおり、これまでにない丁寧な対応に感謝をいたすところですが、やはり地元は、自分たちが守ってきた町が大きく変わるのではないかと不安を感じております。国の法律が改正された中での質問は大変心苦しい限りですが、地元の不安を受けとめつつ、どのように条例を運用し健全な風俗環境を確保していくのか、京都の風情はもとより府民の安心・安全を守る観点から、知事はどのような御所見をお持ちでしょうか。そして、警察本部長の御決意、御所見をお聞かせください。

副議長(巽昭君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕

副議長(巽昭君)
荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕

荒巻隆三君
御答弁ありがとうございました。私もダンス文化がやってくるということは、何か黒船や異様なものがやってくるというそんな考え方は毛頭しておりませんし、むしろヒップホップは今、子どもたちの授業の中でも取り入れられて、それはそれですばらしい文化だと思っております。
そういう意味ではなくて、ことわざで言うなら、夏炉冬扇ですね。夏場に暖炉があって冬場に扇子があるという、物事にはその場におのおのふさわしい場があるということ、ミスマッチは避けなければいけないということを申し上げたかったわけでございまして、文化のまち・京都ということで、日本固有の文化の詰まった魅力の宝庫、京都に来たいという観光客が大勢いらっしゃる中で、京都はそんなクラブまでつくって、逆行したことをしているんですねという声もやっぱり聞かれます。今回、府条例に先立つものとして国の法改正がありましたから、それはいたし方ないんですけれども、条例ですから府民の意思であるわけでございまして、もちろんダンス文化と、また地域の声であったり、特に地域とのバランスですね。全く真逆の京舞であったり雅楽とかそういう響きが、一途なしきたりやならわしの中で育まれてきたところに、そういう文化が見え隠れ、違うものがちょっと出てくるというのは、本当に日本の宝である、国民の宝である京都を守りたいという思いからすると、いささか懸念があるわけでございますので、ぜひともこの条例の中には事業者へのしっかりした責務の条項が入っていますので、協議会を立ち上げる中とかでも、きちんと知事にも警察本部長にも峻厳たる態度で見守って臨んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
それでは、次の質問に移ります。
次に、京都の観光についてお伺いします。
日本を訪れる外国人観光客は、円安基調の中で、ビザの要件緩和や格安航空会社(LCC)の就航拡大、消費税免税制度の拡充などの好条件が相まって急激に拡大しており、昨年末の訪日外客数は1,974万人と、政府が2020年を目標として設定していた2,000万人に一気に届く勢いとなっております。今後もラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック、関西ワールドマスターズゲームズなど、大きな国際大会の開催が控えていることから、ますます世界中から多くの観光客が訪れるものと考えられ、当面、インバウンド拡大の動きはとまりそうにもありません。
京都は観光都市であり、観光客による消費が地域経済の一翼を担っているため、観光客がふえることは大歓迎なのでありますが、その一方で、多くの住民が暮らす大都市でもあることから、観光客の増加が及ぼす地域生活への影響も無視できない状況になっています。例えば、目に余るごみのポイ捨て、所構わず大声で騒ぐ団体客、自撮り棒を使われる方がふえて通行の妨げになっているケースも見られます。また、祇園では舞妓さんが袖を引っ張られたり、無断で家屋に入られたりすることも問題になっています。こうしたケースがふえることで、府民が外国人観光客に負の感情を持つようなことになれば、地域で支えてきた京都のおもてなしや京都特有の風情や情緒が失われてしまうのではないかと危惧するところであります。これに対しては、私の地元東山区の祇園町南側地区協議会が、外国人観光客にイラストでマナー違反項目を伝える「高札」を設置するなど、地域の方々がみずから京都のよさを守ろうと頑張っておられますが、こうした取り組みが外国人観光客が多数訪れる観光案内所などの場所においてマナー啓発を行うといった対応に広がり、地域住民の方々が安心して外国人観光客を迎え入れることができるようになってもらいたいと思っております。
さて、外国人観光客に、京都の文化に触れ、京都のよさを味わっていただく上で、食は大切な要素であります。多くの方が、和食が世界無形文化遺産に登録されたと思われがちでありますが、あくまで登録されたのは「和食;日本人の伝統的な食文化」であり、食だけはなく、和食をめぐって長い期間にわたって育まれてきた文化が評価されたものであります。和食については、一汁三菜を基本とし、だしを上手に使ってうまみを生み出す調理技術はもとより、日本の気候が育んだ海、山、里の恵みである多様な食材とそれを確保する農林水産業、また手際よく料理ができるよう工夫された調理器具を生み出す製造業など、数多くの分野の人々の手によって守られ、発展してきたものであります。
加えて、料理を盛る器を初めとした伝統工芸や、もてなしの場を盛り上げる華やかな和服や装飾の品々等、和の空間をつくり上げるしつらえ、また和食の精神にもつながる茶道、華道、舞などの芸事、禅を初めとした宗教文化も含め、日本の伝統的な産業・文化の集大成とも言えます。
昨年のミラノ国際博覧会における「京都ウイーク」においても、山田知事を初め、門川京都市長、立石京都商工会議所会頭がそろい、オール京都体制で、和食を初めとした京都の食文化等の世界への発信に加えて、和食文化を構成する伝統工芸品等の展示、ヨーロッパの老舗との商談会などを行い、ヨーロッパの方々にも深い関心を持って受け入れられたところであります。ミラノ万博では本物の和食を提供するために材料の搬入など大変御苦労されたとお聞きしております。だしをとるにも水が異なることから大変だったと思います。
世界無形文化遺産の提案書の中にも、「調度品や『和食』に用いられる特別な食器を作る工芸製作家もまた要素の担い手である」と明記されております。京料理のすばらしさは、最高の食材と調理技術に加え、京都が守り育ててきた京焼・清水焼、京漆器、京表具、伝統建築や庭園など、伝統文化・伝統工芸による最高のしつらえが調和して生まれるものであります。ことしも2月28日に八坂倶楽部において和食の祭典が開催されます。昨年は雪にもかかわらず目標を上回る約3,500人の方が来場され、京都の有名料理屋による食のブースや北海道から鹿児島まで全国51種類のお雑煮の歴史や展示、全国のお雑煮の中から代表的な3種類を試食販売やシンポジウム、おばんざい教室やきき酒会、物産販売などが催されました。和食の本来の味、姿を味わっていただく和食の祭典のような催しは大切なものであると思います。また、本物の和食を知っているからこそ海外で食す日本食との違いがわかり、外国の方に本物の和食を伝えることができ、食べるならば日本に、とりわけ京都に来ていただきたいと説明できるものであると思っております。
そこでお聞きしますが、ことしの和食の祭典ではどのような取り組みをし、発信していこうとお考えなのか、お聞かせください。
また、京都の食文化を世界に発信し振興していくためには、食材や料理法を広めることに加えて、そのしつらえとなる調度品や器といった京もの工芸品の発信・振興と一体となって行うことが必要と考えますが、京都府としてどのように取り組もうとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
さらに伝統産業の振興についてお開きします。私の地元は京焼・清水焼の産地でもあり、多くの工房があります。京焼の歴史はおよそ400年前までさかのぼり、さまざまな要望に応えるため、日本各地のみならず中国、朝鮮半島などからデザインや技術を取り入れ、京都の文化の中で洗練され、今日でも手づくりでつくられております。茶器からかっぽうの器としての位置づけから脈々と高級陶磁器としての地位を確保しております。
一方で、大量生産の時代に入り廉価な焼き物が市場を席巻し、京焼・清水焼は高級陶磁器のイメージからか、私たちの生活では余り見かけないものとなってきております。本来、伝統産業と言われる産品も使われるためのものであり、私たちの生活の一部に当然のように存在することが本来の姿ではないかと考えます。高級といっても、ふだん買う物よりも少し高いが、よいものを長く使うのだから価値があるといったような考えで、より多くの方に京都の産品を利用していただく機会づくりが必要ではないかと思います。また、使うものは使う者の立場に立った形の改良が常に行われていなければならず、伝統は伝承と改革のコラボレーションの繰り返しであると考えれば、伝統産品は常にチャレンジする産地であるとも思います。使う者の要望が何であるのか、今の言葉で言えばマーケティングであろうかと思いますが、そのようなことをきちんと行い次の生産に生かすべきと考えますが、国内外のマーケティング、販路開拓にどのように取り組んでいこうとお考えか、お聞かせを願います。
次に、観光インフラについてお伺いいたします。
私の地元東山区を通るJR奈良線は、沿線に伏見稲荷大社、東福寺、平等院などの観光名所が人気を博しており、特に外国人観光客の増加が著しいところであります。統計的にはまだ明らかになっておりませんが、乗車状況などを見ておりますと、この二、三年の間、利用者は年々増加してきており、最近では昼間でも混み合っていると感じているところであります。
秋から正月にかけて大変多くの方がお越しになります。東福寺は、言わずと知れた紅葉の名所であり、JR奈良線で一駅先には外国人観光客が多く訪れる伏見稲荷大社があります。この季節は、狭い道に人がごった返し車が通るのも一苦労ですが、東福寺の駅などは人があふれ返り乗降にも危険が生じるような状況であり、ダイヤが当たり前のように連日乱れる状況となっております。事故によるダイヤの乱れはよく聞きますが、このJR奈良線は混雑によるダイヤの乱れが日常化しております。JRでは現在、奈良線の複線化に取り組んでおられ、京都駅では混雑緩和のためホームの拡幅が仮設で現在実施されておりましたが、複線化事業の進捗状況についてどのようになっているのかお聞かせください。
特に、京都駅や東福寺駅など乗りかえ拠点駅や観光地の一最寄り駅では、ホームでの混雑が大変目立ってきております。外国人観光客はまだまだ増加すると見込まれており、今後ますます奈良線の利用者が増加していけば、ホームなどの駅施設についても利用者増の対策が必要となってくるのではないかと考えております。
奈良線については、平成25年にJR西日本、沿線市町と第2期高速化・複線化事業について合意がなされ、高速化・複線化事業に着手されました。第2期事業の計画された平成25年には、まだこれほどの観光客の増加は見られませんでしたので、第2期事業計画においてこのような利用者増に対する駅施設の対策についても考慮されているのだろうかと考えているところであります。
そこで、奈良線の第2期事業計画において、京都駅などの乗り継ぎ駅や観光地の最寄り駅などについて、観光客の乗りかえや移動を円滑化するという視点で、具体的にどういった対策が計画をされているのでしょうか。現在の事業計画の進捗状況と今後の予定についてお伺いをいたします。
次に、北部医療センターを初めとした北部地域における医療提供体制についてお尋ねいたします。
京都府北部医療について前回も質問させていただきましたが、今回はもう少し具体的な点についてお伺いいたしたく思います。北部医療センターが京都府立医科大学の附属病院化以来、京都府立医科大学の各診療科の教授を先頭に、各先生方の御努力によって附属病院化以前に比べて医師の供給が大幅に増加してきたことは、再三、理事者側から聞かせていただき、大変ありがたく思い、関係各位の御努力に対し敬意を表します。
前回も少し触れさせていただきましたが、心臓血管外科及び脳外科診療についてお伺いいたします。脳外科では、書面上は脳外科教授が増加したことになったと伺っていますが、北部医療センターの心臓外科及び脳外科診療の実態をお教え賜りたくお願い申し上げます。
まず、心臓外科及び脳外科の診療体制は十分整っていますでしょうか。そして、脳血管疾患や心疾患の増加傾向をお教えください。
北部医療センターでは、救急医療を充実させて若手医師を北部に集める戦略をとられていると伺いましたが、例えば心臓の病院で、心筋梗塞などで心臓カテーテル検査をする際に、時に心臓の手術が必要になることもあるので心臓外科の常勤医師が控えて緊急対応できる体制を整えていることが大学病院であり、それが地域住民の高度医療を提供できる基礎であると考えます。北部の心臓疾患で重症の場合はドクターヘリで豊岡病院へ搬送されているような話を聞いたことがありますが、せっかく京都府立医科大学の附属病院が存在するのに、重症心臓疾患の救急患者は兵庫県に搬送されるのでは、京都府として少し残念なことであります。北部には、有能な心臓外科医が三、四人舞鶴共済病院に京都府立医大から派遣されていると聞いていますが、そしてたくさんの心臓手術を行って、舞鶴共済病院の財政を支えているとの話を聞いています。若手医師を北部に集めるためには、救急センターは存在するものの重症の心臓疾患の症例を診療できない病院には研修に行きたいと思う医師の希望が少なくなるのは当然のことと思いますので、大学附属病院である北部医療センターに有能な心臓血管外科医がいて、舞鶴共済病院の心臓手術の際、応援に行く体制が京都府としては望ましい体制であると思いますが、残念ながら現状は異なっております。そのように心臓疾患の外科的治療が不可能な体制である実態を考えますと、北部医療センターのハード面で心臓手術が不可能な状態であるか、ソフト面で心臓の手術後管理に必要なICUで働くナースがいないのか、あるいは心臓血管外科医がいないのでしょうか。現状がどうなっているのか、附属北部医療センターについての見解をお教えいただきたいと思います。
また、附属病院化して3年経過しましたので、今までの内容を含め、その点も含め、現在の問題点の提示と北部医療の基盤整備をハード面から考えますと、北部医療センターの改築が必要と考えますが、防災の立場から現在地近傍での建てかえでよいのかどうか、専門家の意見を含めての今後の展望についてお教えいただきたいと思います。
北部医療センターにおける救急医療や手術等を初めとする診療状況の現状についてどのように認識されていますでしょうか、お尋ねをいたします。
また、府内でも高齢化率が高く、三大疾病の多い北部地域の今後の医療ニーズを踏まえると、北部医療センターにおいて診療機能のさらなる充実・強化も課題であると思われますが、どのようにお考えでしょうか。知事の御所見をお伺いいたします。
次に、高齢者の介護予防についてお尋ねいたします。
人口構造が高齢化するに伴い、具体的に不自由になったり、認知症などで脳のリハビリを含めて今後はリハビリテーションの充実が重要なときであります。急性期のリハビリテーションや回復期のリハビリテーション、地域包括ケアに連動する維持期・生活期リハビリテーション、それぞれを切れ目なく進めていくことで、介護が必要となる方を一人でも少なくしていくことが介護予防の一つの政策として重要であると考えております。地域リハビリテーション支援センターを設置されたことは承知しておりますが、もう一歩進めて地域包括ケアの中での位置づけまで突っ込んだ方針を教えていただきたいと思います。
高齢化に向かう中で介護予防対策が重要であることは誰もが一緒の思いであろうと思います。現在まで、京都府が介護予防として行ってこられた政策を整理して教えていただき、その成果がいかほどであったかを教えていただくと同時に、さらに来年度は具体的にどうするのかについてお教えいただきたいと思います。
また、繰り返しでありますが、地域包括ケアの中で介護予防の位置づけを御提示いただきたいと思います。
本府では、平成22年度に策定した「総合リハビリテーション推進プラン(第1期)」の成果を検証して、平成25年度に第2期のプランを策定され、今後の課題として、高齢化で身体機能が衰えたり、脳卒中等の治療技術の向上により社会復帰を目指す患者がふえるのに伴い、ますますリハビリテーションの重要度が高まっていることが示されたところであります。この中で第2期の施策として、「人材の確保・育成」「施設の拡充」「連携体制の構築」「総合リハ推進体制の構築」の4つの柱が示されているところでありますが、施設の拡充については、回復期リハビリテーション病棟の増床など、一定進んできたかと思われるところですが、やはり、それらを運営する人材の確保・育成や連携体制の構築が重要となってくるのではないかと思われます。
そこで、お伺いいたします。
地域において包括的にリハビリの充実を図っていくためには、病院と施設・在宅との連携体制の構築や人材の確保が必要であると考えますが、在宅復帰に向けた連携や平成25年に設置されたリハビリに精通したかかりつけ医を養成する府リハビリテーション教育センターにおける取り組みや現在の状況についてお聞かせください。
さらに、特に北部地域は府内でも高齢化が進んでいる地域であり、他の地域に比べ、リハビリ資源が十分でないなどの状況があります。北部地域におけるリハビリについて、府としてどのように考えておられるのか、御所見をお聞きいたします。
次に、再生可能エネルギーについて質問いたします。
再生可能エネルギーの導入促進について、パリにおいて国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)が開催され、2020年以降の新たな温暖化対策の枠組み「パリ協定」が採択されました。平均気温の上昇を産業革命前から2度未満に抑え、さらには1.5度未満になるよう努力するという目標を掲げるとともに、今世紀後半に温室効果ガス排出量を実質的にゼロにするという決意が示されました。今回のパリ協定は、アメリカや中国、発展途上国を含む全ての国が参加したという点で画期的であり、厳しく対立した困難な議論を合意に導いた全ての方々の御努力に深く敬意を表する次第であります。ただ、パリ協定には各国が掲げる削減目標、日本は2030年度に2013年度比26.0%削減の達成が義務化されず、また各国の削減目標が全て達成されたとしても2度目標の達成が困難などの課題も残されており、実効性をいかに確保するかが問われております。パリ協定に実効性を持たせるための具体的なルールづくりはこれからですが、温暖化対策が待ったなしの状況にある中、全ての国・地方において温室効果ガス削減の取り組みに足踏みや中断は許されません。
さて、京都府では平成9年に第3回締約国会議(COP3)が開催され、京都議定書誕生の地として、他の都道府県に先駆けて地球温暖化対策条例を制定され、京都版CO2排出量取引制度や電気自動車等の普及推進など、温暖化対策に積極的に取り組んでこられました。中でも、再生可能エネルギーの導入促進については、太鼓山風力発電所の運営や府有施設への率先導入、京都エコポイントモデル事業や府民力結集ソーラー発電推進事業、スマート・エコハウス促進事業など先駆的な取り組みを進めるとともに、平成25年度には京都エコ・エネルギー戦略を策定し、「エネルギー自給・京都」を目指して取り組まれてきたところであります。
さらに、本年度は「再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例」を制定し、また実施計画である再生可能エネルギーの導入等促進プランを策定し、9月補正予算において事業者向けの自立型再生可能エネルギー導入に向けた補助金制度の創設など、意欲的に再生可能エネルギーの導入拡大を進められているところでありますが、府内における再生可能エネルギーの導入状況はどのようになっているのか、まずお伺いをいたします。
さて、再生可能エネルギーに関しましては、東日本大震災以降、エネルギーに対する国民の意識の変化によりその導入が大きく進展し、さらに平成24年にスタートした固定価格買取制度が追い風となって、太陽光発電を中心に飛躍的に導入が進んできたところであります。京都でも太陽光発電を設置している家庭や店舗などを見かけることも多くなりました。府の再生可能エネルギーの導入等促進プランにおいても、「再エネの理解促進と環境との調和」「再エネを創る・貯める・賢く使う」「再エネで地域活性化」の3つのキーワードに基づき、多岐にわたる個別施策の推進を目指しておられ、平成28年度当初予算においても環境・エネルギー総合戦略事業費として、再生可能エネルギー倍増に向けた積極的な予算が提案されておりますが、まさに時宜を得たものと高く評価するものであります。中でも、家庭向けの再生可能エネルギー導入への支援施策については私も大いに期待をしているところですが、今後どのように各家庭に対して再生可能エネルギーを普及させていこうとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
ところで、再生可能エネルギーによる発電は、天候により出力が大きく変動するため調整用の電源が必要ですが、今、再生可能エネルギーでつくられた電気を水素に変換して貯蔵し、それを必要なときに電気に再変換して利用する新しい技術の実証事業が始まっています。また、水素を燃料とする燃料電池自動車の販売が始まるなど、水素社会に向けた動きが本格化しています。COP21において安倍首相は、「気候変動対策と経済成長を両立させる鍵は、革新的技術の開発」と述べられ、CO2フリー社会に向けた水素の製造・貯蔵・輸送技術を例に挙げられましたが、水素は関連産業への波及効果が大きく、産業振興の観点からも普及が期待されるところであります。
そこで、お伺いをいたします。
京都府としては、水素社会の実現に向けどのような取り組みを行っていこうとされているのか、お聞かせを願います。
以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

副議長(巽昭君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 京都府議会議員
  • 議会運営委員会
  • 議会運営委員会
  • 議会改革検討小委員会
  • 農商工労働常任委員会
  • 暮らしの安心・安全対策特別委員会(副委員長)
  • 予算特別委員会(副委員長)

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