平成28年9月定例会(第5号)  本文

◯議長(植田喜裕君)
次に、荒巻隆三君に発言を許します。荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕(拍手)

◯荒巻隆三君
自由民主党府議会議員団の荒巻隆三でございます。
通告に従いまして、数点にわたり質問いたしたいと存じ上げます。
まず初めに、文化の振興についてお伺いいたします。
日本史上最大の41個のメダルを獲得したリオオリンピックが閉会し、一月余りがたちました。次はいよいよ2020年東京オリンピックで、リオを上回るメダル獲得に大いに期待が膨らむところであります。
〔議長退席、副議長着席〕
オリンピックは、スポーツの祭典でありますとともに、文化の祭典でもあります。オリンピック憲章はスポーツと文化と教育の融合をうたっており、オリンピック組織委員会は複数の文化イベントからなる文化プログラムを計画しなければならないと規定しております。
歴史をひもときますと、1912年ストックホルム大会から1948年ロンドン大会まで、建築、彫刻、絵画、音楽、文学という5種目が正式種目として導入され、スポーツをモチーフとした芸術作品のコンペが行われ、メダルも授与されたそうであります。1936年ベルリン大会では、日本人2名が絵画種目で銅メダルを獲得しています。その後、芸術は競技から外れ、かわりに芸術展示が行われるようになり、1992年バルセロナ大会以降、多彩な行事が行われる文化プログラムへと変遷し、特に2012年ロンドン大会では、かつてない大規模な文化プログラムが実施されたところであります。
文化庁は、平成26年3月、文部科学相の試案である文化芸術立国中期プランを発表し、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までの間を文化政策振興のための計画的強化期間と位置づけ、リオオリンピック終了後から文化プログラムを進めていくとされておりますが、いまだ具体的な取り組みが見えてきていないように私は感じております。
また、国では平成27年11月に「2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の準備及び運営に関する施策の推進を図るための基本方針」を閣議決定し、平成28年3月には内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部等が「2020年以降を見据えた文化プログラムの推進について」を発表し、レガシー創出に資する文化プログラムを「beyond2020(ビヨンドニーゼロニーゼロ)プログラム」として認定し、日本全国に展開するとしていますが、具体的な内容が示されるにはまだ至っておりません。
2020年東京オリンピックは日本の文化を世界に知らしめる絶好の機会であると私は思っています。取り組みのおくれに懸念を持つところでありますが、訪日外国人の数が急激に拡大していることから、国の動きを待つだけでなく、文化の中心である京都として積極的な取り組みを進めていくことが必要ではないかと考えるところであります。
そこで数点お聞きいたします。
国の動きを待つのではなく、地域版文化プログラムの特徴的な取り組みとして、他地域に先駆け、京都府ではオール京都体制で「京都文化力プロジェクト2016-2020」を実施することとしており、この5月に実行委員会を立ち上げたところですが、その進捗状況はどのようになっているのか、お聞かせください。
9月3日の京都新聞に、京都、東京、大阪、奈良にある国立美術館・博物館8館が訪日客増加への対策の一環として土曜の開館時間を午後8時まで延長するとの報道がありました。現在でも金曜日は午後8時まで延長しており、週末の2日間、夜間開館となります。国立の施設だけでなく、京都には文化博物館や市立美術館、そのほかにも多くの民間美術館などが多数あります。これらの施設も文化首都を目指すのであれば夜間開館をふやすべきと考えますが、どのようにお考えか。
また、訪日外国人客は何も週末だけ日本や京都に来るわけではありません。そうした点から考えると、土曜開館は歓迎すべきものではありますが、訪日外国人増加対策としては視点がおかしいような感じが私はいたします。全施設が毎日午後8時までの開館は難しいと思っております。京都には数多くの施設がありますから、それら施設が輪番のような形でどこかが毎日夜間開館しているようになれば、新たな京都の夜の観光地になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
よく言われておりますが、日本の文化施設ではその歴史等を解説する案内がなく、ただ単に施設の名称のみが外国語、ほとんどが英語のみで書かれているだけのため、文化施設が観光コンテンツとして有効に活用されていません。より深く京都を理解してもらうためにも、これらの案内を整備すべきと考えます。特に入場料を取っていない施設等では財政負担もあり、なかなか整備できないため、京都府の支援も欠かせないと考えますが、府としてどのように取り組むべきとお考えか、お聞かせください。
最後に、文化プログラムの進捗状況はどのようになっているのか、京都府の特徴的な取り組みとしてどのようなことをお考えか、重ねて伺っておきたいと思います。
次に、北部地域における医療提供体制の充実についてお尋ねいたします。京都府北部医療について前回も質問させていただきましたが、今回はもう少し具体的な点についてお伺いしたく思います。
北部医療センターが、京都府立医科大学の附属病院化以来、京都府立医科大学の各診療科の教授を先頭に、各先生方の御努力によって附属病院化以前に比べて医師の供給が大幅に増加してきたことは再三理事者から聞かせていただき、大変ありがたく思い、関係各位の御努力に対し、敬意を表したいと思います。
前回も少し触れさせていただきましたが、心臓血管外科についてお聞かせいただきたいと思います。
やはりいかに診療体制をよりよきものに仕上げていくかが大切であるということを思うわけでありますが、前回の質問の御答弁の中で医師を1名増員し、2名体制に体制を構築なされたとお伺いいたしましたが、その後の体制の充実はどのように進捗なされておられるのか、お伺いします。
心臓血管外科に特化して、北部医療センターの心臓外科の実態をお教えいただきたく、お願い申し上げます。現在に当たって、心臓外科の診療体制は十分整ってきておりますでしょうか。そして、心疾患の増加傾向をお教えください。
北部医療センターでは、救急医療を充実させて若手医師を北部に集める戦略をとられていると伺いましたが、例えば心臓の病院で、心筋梗塞などで心臓カテーテル検査をする際に時に心臓の手術が必要になることもあるので、心臓外科の常勤医師が控えて緊急対応できる体制を整えていることが大学病院であり、それが地域住民へ高度医療を提供できる基本であると私は考えます。北部の心臓疾患で重症の場合はドクターヘリで豊岡病院へ搬送されているような話を聞いたことがありますが、せっかく京都府立医科大学の附属病院が存在するのに、重症心臓疾患の救急患者は兵庫県に搬送されているのでは、京都府として少し残念なことであると思います。
北部には、有能な心臓外科医が京都府立医大から舞鶴共済病院に三、四人派遣されていると聞いております。そして、たくさんの心臓手術を行って舞鶴共済病院の財政を支えているとの話を聞いています。若手医師を北部に集めるためには、救急センターは存在するものの、重症の心臓疾患の症例を診療できない病院に研修に行きたいと思う医師の希望が少なくなるのは当然のことと思います。でありますならば、大学附属病院である北部医療センターに有能な心臓血管外科医がいて、舞鶴共済病院の心臓手術の際、応援に行く体制が京都府としては望ましい体制であると思いますが、残念ながら現状は異なっております。そのように心臓疾患の外科的治療が不可能な体制である実態を考えますと、北部医療センターのハード面で心臓手術が不可能な状態であるのか、ソフト面で心臓の手術後管理に必要なICUで働くナースがいないのか、あるいは心臓血管外科医が不足しているのでしょうか。現状がどうなっているのか、北部医療センター附属病院の見解をお教えいただきたいと思います。
また、附属病院化して3年経過いたしましたが、今までの内容を含め、その点も含めた現在の問題点の提示と、北部医療の基盤整備をハード面から考えますと北部医療センターの改築が必要と考えますが、「防災の立場から現在地近傍での建てかえでよいのかどうか、専門家の意見を含めての検討を進めていきたい」と前回の質問の際に御答弁を賜っておりましたが、現段階においての今後の展望についてお教えいただきたいと願います。
また、総合的な観点からも、北部医療センターにおける救急医療や手術等を初めとする診療状況の現状についてどのように認識されておられますでしょうか。また、府内でも高齢化率が高く、三大疾病の多い北部地域の今後の医療ニーズを踏まえると、北部医療センターにおいて診療機能のさらなる充実・強化も課題であると思われますが、どのようにお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
次に、商店街の活性化についてお伺いいたします。
府内には約300の商店街がありますが、それぞれの商店街の状況はさまざまな課題を抱えております。京都市内の東山区の祇園商店街は、京都を代表する観光地・祇園や八坂神社の参道として多くの市民や観光客でにぎわっています。平成25年度は「日本の美意識に出会えるまち 祇園」をテーマに、府からの支援も受け、八坂神社の境内東側の大神宮社前から湧き出る神賑水(しんしんすい)を使い、祇園の舞妓さんや芸妓さんにも参加していただきまして、祇園大茶会を初め、雅楽の音色とともに商店街を練り歩き、神賑水をお茶席へ運ぶ神賑水列の巡行など、商店街を訪れた方に祇園の奥深い魅力を感じていただく取り組みを進めているところであります。
このように継続的ににぎわいを保ち続ける商店街がある一方、かつては「東の錦」と呼ばれ、多くの買い物客でにぎわっていた古川町商店街は、大型スーパーの進出などによる買い物客の流出や、店主の高齢化や担い手不足などによりシャッター店舗が目立つようになり、活気が失われつつありました。
こうした中で、京都府では、平成24年度から職員も商店街組合の理事会に参加し、商店街の役員や地域住民と一緒に知恵を出しながら再生に取り組まれ、平成26年度からは地域開発や商業施設運営等にノウハウを有する民間事業者の力を導入し、思い切った商店街の再生を進めてこられたわけでございます。平成28年3月に実施された春祭りには約8,000人を超えるお客様が商店街を訪れたと聞いており、定期的に開催されるイベント等を通じて古川町商店街のにぎわいが取り戻されつつあると感じており、こうした府の取り組みを府内の商店街に波及していくことに大いに期待をしております。
そこで御質問いたします。
商店街振興策のモデルとも言える古川町商店街の取り組みの成果と今後の展開について、お伺いいたします。
商店街は、単に物を売り買いする場ではなく、地域コミュニティの核としてこれまでから、にぎわいの創出や地域文化の継承、安心・安全なまちづくりなどに貢献してきました。高齢化、また人口減少や単身・少人数世帯の増加が進む今の時代だからこそ、子どもから高齢者まで全ての方々が心豊かで安心・安全に暮らせる地域づくりのためにも商店街の存在はますます重要になっていると考えております。
しかしながら、商店街の多くは、人口減少に伴う消費そのものの減少や大型店の進出、郊外型店舗の増加、ネット販売や宅配などの業態の多様化が進展する中で、後継者不足や店主の高齢化、空き店舗増加など、厳しい状況下に置かれています。また、新たな事業に取り組みたくても自力で取り組むことが困難な商店街は府内に多数存在しております。
このため、府では昨年10月に、商店街の実情に応じた、よりきめ細やかな支援を行うことで自力では事業実施が困難な厳しい環境下の商店街等に対する支援を強化するため、官民一体で商店街創生センターを開設されました。センターでは、商店街カルテを活用したオーダーメード型支援を進めるとともに、重点支援をする5つの商店街を新たに創生商店街として選定されたところであります。
そこで、この創生商店街での取り組み状況について、具体的にどのように戦略とビジョンを持って展開されようとしているのかをお聞かせいただきたいと思います。
次に、京都府の農業の特徴を捉えた農家支援と人材育成について質問いたします。具体的に、京都府の農業を支える農家への支援と人材育成について、今後どのように展開されていくのかをお聞きしたいと思います。
本年3月に確定値が公表されました「2015年農林業センサス」によりますと、京都府の平成27年の農業就業人口は2万4,760人と、10年前と比べて約1万5,000人の減少となっております。また、農業就業人口のうち60歳以上が占める割合は8割以上であり、農業者の減少、高齢化は京都府の喫緊の課題であり、このままでは地域農業そのものの存続が危ぶまれると懸念するところであります。
このように農業・農村を取り巻く環境が厳しい状況にある中、国では担い手への農地集積・集約化など攻めの農林水産業を展開しているところであり、今年6月に閣議決定された「日本再興戦略2016」においても、農地中間管理機構の機能強化や人材力強化などが明記されたところです。
京都府においても、これまでから京力農場づくり事業などにより、法人化や6次産業化などを支援し、地域農業を牽引する力強い経営体の育成を進められてきました。さらに、全国に先駆けて実行してきた農産物のブランド化戦略により、全国的に京野菜の知名度は向上し、規模は小さくても収益性の高い、京都の強みを生かした付加価値の高い産地づくりにも取り組まれてきたところであります。
こうした取り組みにより、農業法人数はこの5年の間に1.6倍になり、平成27年度末時点で292法人まで増加し、農産物の販売額が1億円を超える大規模な農業法人等も54経営体に増加するなど、中核的な担い手の育成も着実に進んできているとお聞きしております。
しかしながら、京都府は府域の7割を中山間地域が占めております。中山間地域は、環境の保全や水資源の涵養など、非常に重要な役割を持っている一方で、農地の集積・大規模化には不利な地域であります。実際、耕地及び作付面積統計などの統計から販売農家一戸当たりの耕地面積を見てみますと、全国平均の2.2ヘクタールに比べて、京都府は約半分の1.0ヘクタールにとどまっており、耕作面積規模からいえば、農家の多くが中小規模というのが京都府の現状であります。
さらに、昨年秋に大筋合意がされたTPPについても、輸出の拡大が期待される一方で、地域の農業はより一層厳しい競争にさらされる可能性もあり、その中で生き残っていかなくてはなりません。そのためには、中小規模が多くを占める個々の農家の収益力を向上させ、早急に農業の体質を強化していくことが重要であります。京都府の農業を持続的に発展させていくためには、地域農業を支える大多数の中小規模の農家をどのように支援し、その人材を確保・育成していくかということが重要な視点となってくると考えています。
こうした中、京都府では昨年11月に農業改良普及センター、JA営農指導員、商工会議所や商工会の経営支援員など多くの関係機関・団体で構成される「京の農業応援隊」が結成され、丁寧な伴走支援で個々の農家の目標や経営状況に応じた幅広い取り組みをサポートしていると聞いており、その活動に大きな期待を寄せているところでもあります。発足後まだ日も浅いわけでありますが、この農業応援隊の取り組み状況についてお伺いをいたします。
また、近年では相談から研修、就農までの一貫した支援体制により農業への新規就農者数は着実に増加していると聞いていますが、引き続きこうした人材を確保していくためには京都の農業が産業としても魅力ある姿を示すことが必要であると考えます。そして、大事なことは、人材の確保にとどまらず、こうして新規参入をした農家や地域で頑張る中小規模の農家等がもうかる農業経営を実現し、地域に定着できるようにすることが大切であります。そのためには、農業応援隊による丁寧な伴走支援に加え、自分の目指す農業者像をしっかり持つこと等の経営感覚を備えることが重要であります。京都府では、その観点から、本年7月26日に京都農人材育成センターを発足させたところでありますが、今後、農業者の経営スキルの習得に向け、どのように取り組みを進めていくのかをお伺いいたしたいと思います。
以上で質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございます。(拍手)

◯副議長(巽昭君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 京都府議会議員
  • 元衆議院議員
  • 農商工労働常任委員会
  • 高齢社会の安心・安全対策特別委員会

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