◯前窪委員
補正対応で検討したいということですので、そういうスピーディーな対応を求めて終わりたいと思います。
◯荒巻委員
まず国際化対策についてお伺いをしたいと思います。
私は、観光地である祇園、清水かいわいにおりますので、本当に訪日外国人数がふえているなというのを体感します。観光局のデータを見ますと、2017年で訪日外国人が2,869万人ということです。京都府のホームページを見ても宿泊者で326万人だったという記憶です。訪日外国人の前年比、伸び率前年比は19%伸びているわけですけれども、それを単純に京都府も同じように2割増ししてみても、ではもう380万人近くに宿泊者がふえているということで、体感する状況とデータが一致します。
この大きな流れで見ても2013年に訪日外国人が1,000万人を突破して、もはやもう今2,800万人ですね。もうこれはすごい勢いで、また東京オリンピックを契機にふえてくると思うんですが、私のいる東山区においては住民の昼間のいる人口よりも外国人が多いのではないかと思いますが、いろんな事件や事故がある中での通報者が地元住民ではなくて外国人になるケースというのもふえてくると思う中で、情報をきちんと的確に、そしてまた迅速にその通報を受けとめて物事に対処できる体制というのが突き詰めては地元の住民である府民の安心・安全の確保であったり、事故や事件の被害の軽減であったり、要は生命・財産を初めとする全ての安全の基本になってくると思うのです。そういうときに外国人から受ける非常事態、エマージェンシーに対する体制、京都府警の通訳者の体制であるとか、人材育成のあり方とか、あと今これからはどの分野でもそうですけれども、世界公用語である英語であるとか、各国の言葉に精通した人を採用していく工夫とかもあると思うんですけれども、その辺の実態を教えていただければと思います。
◯野川警務部長
現在の京都府警察の通訳体制でございますけれども、まず事件捜査の通訳業務に対応する、いわゆる部内指定通訳人というのがございますけれども、この英語指定通訳人が63人、中国語の指定通訳人が43人、韓国語が20人という形で全部で15言語、180人体制でプロフェッショナルな対応をしてございます。それに加えまして、民間通訳人の方、35言語、221人の方にお願いをして対応していただいております。
このほか、より初歩的な語学の能力を有している者として地理案内ですとか、意思疎通ですか、そういった行政警察業務に主に対応するための英会話能力を有する者を「おもてなし通訳人」と呼んでいますけれども、これは261人登録してございます。
このほか職員一人一人が何らかのコミュニケーションがとれるようにさまざまなコミュニケーションツールを準備させていただきまして対応しています。
それから、通訳人の育成についてでございます。採用後の通訳人の育成につきましては、若手職員の中から意欲だとか素養のある人材を見つけまして、その者から選考しまして、国の機関でございます警察大学校国際通訳センターに語学研修生として2年間派遣するなどいたしまして、高度な外国語能力を有する職員として育成しています。これがこれまでおおむね200人以上輩出していると思います。
このほか大学等の教育機関と連携いたしまして委託教養とかをお願いしたりとか、そういった形で育成をしているところでございます。
以上でございます。
◯荒巻委員
ありがとうございました。今、お話の中でありました多言語の中、英語だけではなくて中国語とかもとおっしゃっていましたけれども、恐らく中国の方、韓国の方、アジアの一番近いところの方で訪日外国人の内訳としては4分の1は占めると思いますし、アジア圏も入れたら恐らく4分の3はアジア圏に属する方だと思うんで、また細かく地域別の対応にも応じられるようにもしていただいているのならば本当にありがたいと思いますし、東山署におきましてはもう警察署の表示が、ポリスは当然ですけれども、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、中国語、韓国語で全部書いてありますよね。本当にありがたいと思います。
次の質問に行きたいんですけれども、Welcome Kyoto Project事業、予算で1,000万円ついておりますけれども、本当にこれだけ多くの方が訪れるという、京都の魅力や日本の魅力というのは治安の維持の高さですか、日本の警察というのはすごいなというのは各国が称賛するところであって、訪れても安心・安全、物を落としてもきちんと返ってくる、本当にきちんと相談に乗ってくれるという、その親切な対応が京都の魅力の一つとして大きく京都府警も支えてくれているのだと思います。その中でこのWelcome Kyoto Projectというのはそういう部分にも何か哲学が通じるものなのかなと思います。
それで、この事業の目的を聞きたいんですけれども、ポイントは2020年のオリンピックだと僕は思います。先ほど冒頭で申し上げましたけれども、5年間で1,000万人突破して、今3,000万人突破する勢いできている中で、特にオリンピックの文化プログラムとして京都府がまたこれから集客に動きを展開する中において、片方でリスクとしてテロに対するものとか、またいろんな未然に危険を防ぐこととか、総合的に海外の方に対しての京都府警の役割がふえていく中での一つとしてこの事業があると思うので、今後の方向性なり、課題として拡充していかなければいけないこととか、この辺の意識を聞かせていただければと思います。
◯二之湯委員長
割り当て時間が1分を切っております。
◯野川警務部長
まさに委員御指摘のとおりWelcome Kyoto Projectの目的につきましては、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会ということを控えまして、そういった訪日外国人の増加が見込まれる中で外国人の方も、またあるいは住民の方もひとしく良好な治安を体感できる環境整備をするというのが目的でございます。
事業につきましては、まさに全ての職員が対応ができる方向でということで考えていまして、翻訳機能付タブレット端末を準備したりだとか、あるいは外国語コールセンターという形で三者通訳の仕組みを設けたりだとか、そういった形でできるだけ多くの職員がコミュニケーションをとれる体制をつくるという事業を進めているところでございます。
◯荒巻委員
終わります。ありがとうございました。