平成30年文化・教育常任委員会及び予算特別委員会文化・教育分科会9月定例会2日目

所管事項
委員会の所管事項について質問・答弁が行われた。

◯荒巻委員
 私は、府立医科大学におきましてのがんゲノム治療についてお伺いをいたしたいと思います。
 ちょうど前回、6月定例会中におけるこの委員会におきまして所管事項が流れてしまったので、この9定になってしまったことでちょっと時差が生じてしまいましたことはおわびを申し上げたいと思うんですけれども、どうしても聞いておきたかったんですが、6月の一般質問におきまして知事のほうに、府立医科大学におきまして、放射線治療だけではなくて、今、国が推進しておりますがんゲノム治療、そちらのほうの拠点化に向けて、府立医科大学を日本で一番、先進医療が整う病院にしたいという公約を知事もなさっておられたゆえに、それに合わせてぜひがんゲノム治療を採用してはいかがかということを私は提案させていただきました。もちろんがん医療についての先進性は保ち、これからも努力なされる旨のお話もいただきましたけれども、現状、拠点病院として必要な条件となる人材であるとか機器の確保ができていない中において別の形で放射線治療等で充実させていく、また、その後、拠点病院となるところと連携をする形でゲノムに関しても進めていきたいという前向きな御答弁をいただいたわけなんです。
 それと並行して、当初予算が骨格予算だけだったので、後ほど肉づけの予算委員会の場で医大の学長さんがいらっしゃったので同じ質問をしました。現場としてどうなんでしょうかねということを聞いたら、共通するところは、まず拠点病院としては今考えていないということ。ただ、連携病院としてはどうなのかということについては、ちょっと私の読解力が悪いのか、学長がおっしゃった言葉をそのまま伝えますと、「御心配いただいているのは非常にありがたいけれども、早晩そういったがん研究とゲノムの研究が整合性が合うようになった段階では、我々のほうも従来のところと離れて、おのおののがんの特殊性のところにひっついていく」と。そんなふうに考えているとおっしゃったので、「あれっ、医局としてはまだ検討の段階にも至っていないのかな」と、ちょっと知事の御答弁との認識の差異を感じたところだったんです。
 驚いたことに、翌日の7月5日の京都新聞でいきなり府立医大の附属病院でがんゲノム治療を連携病院として目指す準備を始めるということが報道されていました。議会を通していろいろ質問して実らせてきた話だったのに、そこの責任者の発言とは別に、何か新聞辞令のようにその方針が打ち出されたことに、これはどういうことだったんでしょうか、ということを常任委員会の所管において聞こうとしたら、あのとき大変な時期でしたから、その場がなくなったので今になったんですけれども。その経緯というか、意思決定と言うんですかね、がんゲノムの連携病院を目指すということに至る意思決定というのは一体誰がどのように行ってこの報道があったのかなというところを聞きたいのと、もしかしたら学長様の御発言が余りにも高度な答弁過ぎて私の読解力が至らなくて理解に及んでなかったのかもしれないんですけれども、この一連の、一般質問において「なされたらどうでしょうか」、知事は「やる方向ですよ」、「ああ、そうですか。ありがとうございます」、「では、学長どうでしょうか」と言ったら「いや、ちょっと今、早晩そういうことはありがたいけれども、まだそういうあれでもないし、見合わせてますよ」みたいなことになっていたので。だけれども、新聞でまたやると出た。何かしっくりこないこの経緯をちょっと説明していただけたらと思います。

◯古川文化スポーツ部長
 がんゲノムの医療に関する件でございますけれども、意思決定という部分でいきますと、結論から申しますと、がんゲノムの医療連携病院、これに京都府立医大が進むということはオーソライズされているというか、同じ方向に進んでいるところでございます。そのときに知事の答弁のほうでも「がんゲノム医療連携病院の指定に向け、診療体制の充実、中核病院との協議を進めている」というふうに御答弁させていただきました。それが府立医科大学の進むべき方向性を端的に物語っている部分になります。
 今、委員から御指摘がありました、学長のほうからあった「我々のほうも従来のところと離れて、おのおののがんの特殊性のところにひっついていく」という部分。ここの部分はちょっと専門的なことも入ってこようかと思うんですけれども、このゲノムの研究自体が、例えば一つの大学で全ての病理体をやるというものではなくて、Aという大学は小児がん、Bという大学は違うがんという形で、大学ごとにゲノムの研究も変わってまいります。そうなると、今までくっついていたものががんの病態によってひもづけされていくという流れに変わっていく部分がありまして、そういう部分を学長がああいう表現で御説明されたんだというふうに思います。
 そういうことでいきますと、中核病院は今11ほど指定されておりますけれども、その連携病院になるためには中核病院から申請をしていただくと。連携病院になりますよという申請をしていただくという行為が必要になってまいります。そうすると、おのおのの大学が、中核病院がやろうとしている部分の連携という形で特殊性、がんの特殊性に応じた形の連携をこれからやっていかなければならないということになっていこうと思います。そういう部分の説明が不足したところがあったかと思うんですけれども、進む方向は一貫して同じ方向で進んでいくというふうに御理解いただけたらと思います。

◯荒巻委員
 では、学長も知事がおっしゃっていることと全く同じだったという認識でよろしいでしょうか。

◯古川文化スポーツ部長
 そのように御理解いただけたらというふうに思います。知事のほうは包括して「連携病院」という言い方をさせていただきましたし、学長のほうは逆に、現場を抱えているお医者さんということもありますので、おのおのの病理病態の特殊性に基づいて連携していくという趣旨のことをお伝えしたかったというふうに御理解いただけたらと思います。

◯荒巻委員
 ちょっと補足的に聞かせてほしいんですけれども、では、どこの拠点と連携していくかという方向がすごく大事なことだと思うんですよね。これはもともと府民の健康の利益のための話で聞いているので、今、ゲノム医療が進む中で、府立医大が幅広く、いろんながんでお悩みの患者様にぜひ最新のゲノム医療の恩恵を治療という形で享受できるようしっかり対処できるようにしてほしいなと思っているんです。
 学長の答弁の中に、そのまま学長がおっしゃった言葉では、「従来の中核、例えば、変な話ですが、肺がんにつきましては今は阪大ですけれども、がんセンター等々がいろいろやってきておりますから、そこと連携していたものを、我々は今回少し時間がかかりますが、組みかえをしていく、今はそういうプロセスの過渡期なのです」という言葉があったんですけれども、これは先ほどおっしゃった、がんの部位によって治療の得手不得手のある、得手不得手というか、ここのほうが設備が整っているとか、いろいろあると思うんです。治すべき対象、つまり、ひもつきの話ですよね。学長が言うには、幾つかの中核病院と複数の連携を考えていたかのような発言に聞こえたんですけれどもね。そしてまた「組みかえをしていく、そういう形のプロセスの過渡期です」という言い方をされたんですけれども、その意味が僕はさっぱりわからないんです。そこはどう理解したらいいんでしょうか。

◯中島文化スポーツ部副部長(スポーツ担当)
 御質問の件ですけれども、確かにちょっとわかりにくい表現だったかと思うんですが、学長が言いたかったのは、中核拠点病院と連携病院という制度に乗っかる乗っからないはちょっと置いておいても、学長の言葉で言いましたら、これまでから肺がんは阪大が高いスキルを持っていますよねと。そういうことで連携をしてきましたと。今までもその制度に乗っからなくて連携してやってきたことを今後は制度に乗っかって中核拠点病院と連携病院としてやっていきたい、今そのプロセスの過程にありますと、こういうふうに申し上げておりまして、これまでの関係を制度に乗っかった形に準備が整ったところから進めていきたいという趣旨で発言したと確認をとっております。

◯荒巻委員
 余りにも丁寧にお答えをなされ過ぎたというふうに理解しておきますね。
 では、ちょっとお聞きしたいんですけれども、あと近所で言えば京大病院が拠点、国が帝大系から基金をためてやっております。だけれども、京都において、我々府会に携わる者としても、京都府民、特にまた市内に住む府民に対して、京都府政の力強さというか、魅力を見せていける場所が府立医大だと思うので、何かやはり京大病院に負けてほしくないなというのは、正直、一府会議員として個人的に思うんですけれども、今おっしゃったメニューをこなしていく中である程度機器や人材がそろってきたときに拠点化を目指す方向というのは、今のところは全く何の検討も上がってないんでしょうか。

◯古川文化スポーツ部長
 拠点病院という部分についての検討も今までいろんな形でされてきたようでありますけれども、やはり研究の蓄積という部分がかなり必要になって、指定要件がかなり厳しいという部分があります。
 先ほど申しましたように、大きな資金力を持って、研究基金を持って研究を進めてこられたいわゆる旧帝大系のほうがそういう部分ではかなり研究も進んでいるということで、その要件をクリアするのが厳しいということと、国のほうも新たな指定は今のところ予定していないというのが現状になっております。そういう現実を見たときに、まずは連携病院という形の取り組みを優先的にさせていただきたいというふうに思っております。

◯荒巻委員
 わかりました。では、例え話ですけれども、京大病院という拠点に対しての連携の形ももしかしたらあるかもしれないんですか。

◯古川文化スポーツ部長
 それは全く否定するものではないとは思います。先ほども申しましたように、連携病院として認めてもらうためには拠点病院からの申請という形になりますので、府立医科大学のほうが「これを活用しよう」という診療科目、それが一番優位性のある大学とどういうふうに結びついていくかということが最終的な決断の方向性になろうかと思います。

◯荒巻委員
 学長さんの発言の文脈からすると、何か物すごく阪大に向いているような気がしてしまうんですけれども、それは気のせいでしょうか。

◯古川文化スポーツ部長
 先ほど副部長が申しましたように、今の連携では阪大という名前が出てましたけれども、何も阪大に着目してそこだけというものではなくて、先ほど私の方から申しましたように、府立医大がやろうとしている分野、ここの優位性の高いところという形で調整を進めていきたいというふうに聞いております。

◯荒巻委員
 別に、学長が大阪から来たとか、そういう話をする気は全然ないんですが、何て言うんですかね、とにかく自主独立した形での拠点になるにはすごくハードルの高い条件があるのはもう重々承知の上ですけれども、これはもう結びにしますけれども、京大病院に負けないように府立大学の機能拡充に努めていただけるように御尽力いただけたら幸いに存じ上げますということを申し上げて質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 元株式会社ワコール社員
  • 元衆議院議員
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 危機管理建設交通委員会 委員
  • 文化スポーツ振興特別委員会 副委員長

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