◯荒巻委員
まず、私は自転車対策についてお伺いをいたしたいと思います。
最近では、全国で自転車による人身事故、また死亡事故にもつながるということで、よく報道で取り上げられているわけでございますけれども、それをとりわけ京都に目を向けても、実際のところ、今、交通事故は減少傾向にあって、事故の発生件数も減っているとは伺っておるんですけれども、京都の事情としては、とりわけ今、観光地が集積されている京都市において、インバウンドが、大変観光客がふえております。その増加に伴って、著しい数のインバウンドの方で、自転車を利用されて観光される方もふえているわけでございます。
そういった中で、国内の日本の自転車のルールというものを理解なさっておられない中で、例えば一旦停止のところをとまらずに出てくるとか、特に交差点の、例えば東山五条とか、単純な交差点じゃなく複雑な交差点のところで、タイミングが違う、赤信号の中で自転車が走り出したりとか、見ていて非常に危険な状況が散見されているんですけれども、これに関しての京都府警の今のところの現状の認識と、これに対する何か手だてというか、事故が起こらないように取り組んでおられること、また今後の課題対策とか、あれば教えていただきたいと思います。
◯小林交通部長員
今、御指摘のとおり、交通事故全体も減りまして、自転車事故も同じように減っております。10年前に比べると大体60%ぐらい減っておりますので、総数的には減っているところでございますけれども、委員御指摘のとおり、外国人の方や観光客のマナーが悪い、こういう御指摘があるのも確かでございますので、事故全体は減ってきておりますけれども、自転車も加害者となる場合と被害者になる場合があり、いずれも件数的には減っておりますけれども、こういう事故はいずれも減少させていく必要があると考えております。
また、自転車につきましては、広く年齢層、子どもから高齢者まで自転車を使われますので、当然、高齢者の方の事故防止も、現場指導とか取り締まりを含め行っておりますけれども、子ども、小学生に対する交通安全教室とか、自転車免許証の交付等も含めたしっかりとした交通教室を行いまして、交通の現場でしっかりマナーを守ってルールを守って安全に走行していただくように、学校とか教育委員会・自治体とも連携して対応しているところでございます。
◯荒巻委員
御説明ありがとうございました。
確かに、国内向けに対しては自転車の安全教育という点で、それは幼稚園や小学校低学年のころから正しい自転車の安全な乗り方についての教育や啓発というのは必要で、それもやっていただいているのは熟知しておりますし、これからもまたその取り組みを進めていただきたいと思っています。また、年配の方も定期的に、交通安全対策協議会とかと協力する形で、事故に巻き込まれないように、また加害者にならないようにという点でもやっていただいていると存じておりますので、そちらはまた引き続き重点的にやっていただければと。
話をもう一度、外国人、インバウンドの方に目を向けますと、我々も外国に行ったときは同じようで、マナーが悪い場合も決してわざとやっている場合じゃないことも多々あると思うんです。なぜマナーが悪いように見せさせてしまっているかということを考えたときに、外国では自転車専用道路があったりする中で、多分ここが自転車専用道路じゃないかと思って、すごい勢いで走ってくる自転車とかも見受けられますので、ここはそうじゃないんだよということをきちんと教えてあげる工夫も、例えば標識を使うとかいろんな方法があると思うんですけれども、何かそういうものを伝えるとか掲示するという方法での工夫や取り組みはなさっておられないのでしょうか。
◯小林交通部長員
今、御紹介がありました標識の関係でございますけれども、平成29年7月1日の政令改正で、標識標示令というもの、これが改正されまして、交差点での事故が多いということもございまして、一時停止の標識の中に「STOP」という英語表記、これがされるようになりました。それともう一つ、徐行するところで「SLOW」という標識がありまして、特に、委員御指摘のとおり、外国人観光客の多い東山とか、レンタカーのスタート地点である京都駅とか、自転車で回られる嵐山の方面、このあたりで重点的にこの英語表記の標識を設置しているところでございます。
また、宿泊先であったりレンタサイクル店に、観光マップの裏に、自転車の交通ルールを英語で表記した折り込みのチラシをお渡ししていただいて注意を喚起しているという取り組みをしております。
◯荒巻委員
ありがとうございます。
英語表記、それに加えて、例えば今思いついたのは、東山署は、ここは警察署ですよということをたしか7カ国語で書いてあります。バイリンガル、多言語化的にほかの言語での標識をふやすとか、またそれをふやすことによって効果があるのかとか、その辺の検証はなされていないんでしょうか。
◯小林交通部長員
規制標識につきましては、先ほど申しました規定がございますので、これに反するものは設置はできないんですけれども、例えば東山署管内でいきますと、京都女子大の御協力をいただいて、絵表示、絵で表示をして、自転車はゆっくり乗るとか、スマホはやめようとか、こういう取り組みをされておりますし、標識ではできませんけれども、こういうものを併用しながら、地域によっては対応してまいりたいと考えております。
◯荒巻委員
手段に関しては標識だけでもないと思いますし、別に標識だけに的を絞ってやることでもないと思いますが、とにかく事故が起こらない、自転車が今、危険性がいろいろ見受けられる中で、加害者にも被害者にもならない環境づくりをぜひさらに進めていただければ幸いに思います。
では、これで終わります。
◯巽委員長
もうしばらくありますけれども、おまとめいただければ。
◯荒巻委員
いや、もう結構です。