平成31年予算特別委員会当初予算審査小委員会 総括質疑

◯巽委員長
これより質疑に入ります。通告により順次発言を許可いたします。
 なお、全員の質疑が午後5時までに終了できますよう御協力をお願いいたします。
 それではまず、荒巻委員に発言を許可いたします。荒巻委員。

◯荒巻委員
自民党の荒巻隆三でございます。西脇知事が御就任なさいましての初めての当初予算編成となる平成31年度予算案を審議する本予算特別委員会におきまして、自民党会派を代表しまして総括質疑の一番手を務めさせていただきますこと、この機会をお与えいただきました会派の皆様に感謝と御礼を申し上げる次第でございます。
 それでは、さきに通告いたしました数点につきまして御質問いたします。知事には積極的な御答弁を期待しておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 まずは、平成31年度当初予算案と府政運営についてお伺いいたします。
 平成の次なる新たな時代が幕をあける新年度の予算編成の年に当たり、西脇知事は、「新しい京都の未来への挑戦」として、本2月定例府議会におきまして、平成31年度の府政運営の施政方針並びに予算案をお示しされたところでございます。
 施政方針において、知事は、おおむね20年後に実現したい京都府の将来像を見据え、京都の持つ強みや多様性を生かした「夢・実現型」「未来志向型」の組織体制の変革、行財政運営の改革も含む新しい総合計画の策定を進めることを表明され、待ったなしの課題に立ち向かい、新しい時代の京都づくりへの布石となるよう、未来への挑戦に踏み出す施策を、5つの柱を軸に、当初予算として編成をなされました。
 その内容を見ますと、本格的な人口減少、少子化、超高齢社会が到来する中、最重要課題である少子化、人口減少に立ち向かうため、社会全体で子育てを支える仕組みづくりにつながるよう、職場・企業や若者の意識・行動に変革を促すような「子育て環境日本一」への取り組みや、観光における文化やスポーツの力を求心力とした府域への周遊や京都府観光交流圏の促進、そしてまた、文化・観光振興はもとより、京都経済センターを初めとする「京の産業の新展開」など、京都府の強みを生かそうとする、府民の暮らしや経済の発展につながる施策を展開なされようとしておられますことを評価いたします。
 さらに、昨年相次いだ自然災害につきまして、課題の検証を踏まえた先進的な防災・減災対策に加え、国の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を積極的に活用し、府民の安心・安全の確保にきちんと取り組んでいただく予算となっており、国土交通省、復興庁での御経験を生かされた知事の手腕が発揮されるものと期待をいたしているところでございます。
 また、知事は、予算編成に当たり、「横断や連携に徹底的にこだわる」「現場主義を徹底する」「前例にとらわれない」との思いを述べてこられました。西脇知事が当初予算に盛り込んだ重点施策は、いずれも地域や企業、府民など皆様の御意見を丁寧に伺われ、ニーズやポテンシャルを把握した上で、民間や地域を含めた連携のもと、前例のない課題に対応する施策を練り上げるなど、その思いを反映なさったものと伺ったところであり、その効果を一日も早く府民の皆様に実感していただけるよう期待をするところであります。
 しかしながら、これらの取り組みは前例のない時代に立ち向かう入り口に立ったにすぎず、20年先を見据えて着実に取り組みを進めていくことが必要であります。
 先日行われた新総合計画策定懇話会で示された新総合計画の骨子案では、人口減少を食いとめ、維持していくことさえ難しい状況であるとの予想のもと、文化、観光、大学、企業などの京都の強みを分析なさるとともに、20年後に実現したい京都府の将来像を提示することとされておられます。また、将来像に向かうための基本計画として、「子育て環境日本一」「新しい産業の創造」「文化の新しい展開」の3つのリーディングプロジェクトが医療・介護や安心・安全、基盤整備などの7本の柱、20の戦略を横断的にまとめながら牽引していくこととされておられます。人口減少、少子化、超高齢社会が到来する時代にあって、厳しい時代を乗り越える道しるべとしてプランをお示しいただくよう、お願いをするものであります。
 私たち府議会といたしましても、西脇知事と議論を重ねながら全ての府民の皆様が将来の希望を持てるよう京都府政の推進に尽くしてまいりたいと考えておりますが、20年後を見据えた粘り強い取り組みを続けていくためには、オール京都体制で目指すべき戦略やビジョンを共有することが必要不可欠であります。
 そこでお伺いいたします。
 知事は、就任以降、山田府政の「継承と発展」を掲げてこられました。山田府政を継承する中にも今回みずから指揮をとった当初予算の背景に、何をみずからに課し、問題意識や課題意識となさったのか。今後どのような府政運営をし、本府を発展させていきたいとお考えでしょうか。そして、西脇知事としての独自色は当然あるものと思いますが、今後、西脇府政とはどのような府政になると思われるのでしょうか。この当初予算に込めた思いも含め、知事の御見解をお伺いいたします。

◯西脇知事
荒巻委員の御質問にお答えをいたします。
 荒巻委員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして平成31年度当初予算案に対しまして高い評価をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 平成31年度当初予算案と府政運営についてでございます。
 昨年4月の知事就任以来、山田前知事が築かれた礎の上に京都をさらに発展させることが「継承と発展」を掲げた私の使命と考え、府政を進めてまいりました。
 府政の運営に当たっては、第一に、現場の実態や課題、ニーズ、ポテンシャルを把握し、対応する「現場主義」を徹底すること、第二に、前例のない課題に真正面から立ち向かい、新たな発想で施策を練り上げること、第三に、府庁内はもとより、府民、企業、地域等、さまざまな主体との連携に徹底的にこだわり、オール京都の力を結集すること、この3点を基本姿勢としてみずからに課してまいりました。
 その上で、本格的な人口減少、少子化、超高齢社会が到来する中にあっても、京都の活力と府民生活の安心・安全を高め、将来に引き継いでいくため、来年度当初予算案においては、最重要課題である少子化、人口減少に手を打つ「子育て環境日本一への挑戦」、文化庁移転、スタジアム完成を踏まえた文化・スポーツの振興と、これらを生かし、府域への周遊にこだわった観光振興、京都経済百年の計にふさわしい経済センターにおける創業支援、頻発する自然災害に対する防災・減災、国土強靱化、ストック効果を生かしたまちづくりなどに財源を重点配分し、「新しい京都の未来への挑戦予算」としたところでございます。
 今後、この秋に向け、新総合計画の検討を進めてまいりますが、府民の皆様に夢を提示し、その実現に向かって府民の総力を結集し、京都こそ日本を先導するとの気概を持った未来志向の計画にしたいと考えております。
 20年後に実現したい将来像とそこに至るロードマップを描く「夢・実現型」の総合計画と将来への布石も含めた「課題解決型」の予算の両面で、また、ともに二元代表制を担う府議会との両輪で、新しい京都の未来に向け、府政を進めてまいりたいと考えております。

◯荒巻委員
知事、御答弁ありがとうございました。
 今まで前例のない、経験したことのない人口減少、超高齢化社会、また大きくグローバル化の流れの中にあって、我々を取り巻く環境は激動の中に入ったと思います。ぜひ知事におかれましては、こういう流れを常に素早く的確につかんで臨機応変なる府政の運営に努めていっていただきたいとお願いをしておきます。
 本当にこれは地方だけの問題ではなく、国家としてこれから大変な時代が待ち受けているわけですけれども、まさに地方自治も地方だけのことを言っておられないようなときが来る前に、京都の長所であったり、これだけ南北に広い京都府ですから、地域の特性や特色をしっかり伸ばしていただいて、今のうちに強みを生かして成長させて、京都としての個性や存在感というものを大きく伸ばしていただけるよう、知事には心がけていただきますよう、お願いいたします。
 次の質問に行きます。
 次に、地域包括ケアの体制整備についてお伺いいたします。
 医療技術の進歩とともに平均寿命は延伸し、我が国は世界トップクラスの長寿国となるとともに急速な少子高齢化が進んでおります。いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、京都府内の高齢者数は約76万人、高齢化率が3割を超えるとともに、ひとり暮らしの高齢者や認知症になる高齢者も増加するなど、介護や支援を必要とされる高齢者の数は大きく増加すると見込まれております。
 このような中で、府民の誰もが医療・介護・福祉が必要となったときに必要なサービスを享受でき、住みなれた地域で安心して暮らし続けることができる社会の実現は急務であり、待ったなしの課題であると思っております。
 そこでお伺いいたします。
 京都府では、全国に先駆けて、平成23年6月に京都地域包括ケア推進機構を創設し、これまで医療・介護・福祉を一体的な体制で高齢者を支える医療・介護の基盤整備や在宅療養あんしん病院システムの創設など「京都式」と名をつけられた地域包括ケアの推進に取り組んでこられ、今後は喫緊かつ大いに取り組みを前進していただきますことを期待しているところでございますが、地域包括ケアにつきましては、ファーストステージからセカンドステージに移行する現在をどう考えるかということを私は今思っておりまして、これまでの取り組みの成果と課題につきまして知事はどのように認識しておられるのかをお聞かせいただきたいと思っております。
 また、人口減少社会を迎える中で、今後はさらに社会の支え手となる現役世代が大きく減少すると見込まれており、社会の活力を維持しながら高齢者の暮らしをいかに支えていくのかが大変大きな課題であると考えられる中で、誰もが幸せを実感でき、住んでよかったと思える京都を実現していくため、西脇知事には、「子育て環境日本一への挑戦」とともに、ぜひ福祉環境の整備についても日本一を目指して取り組みを進めていただきたいと思っております。
 そこでお伺いをいたします。
 平成31年度の当初予算では京都式地域包括ケアセカンドステージ事業費として約42億円が計上されておりますが、ファーストステージから一段階上がったセカンドステージとして、今後、京都式地域包括ケアをどのように展開していこうと考えておられるのかをお伺いいたします。
 さらに、これから超高齢社会を迎える中で、地域包括ケアの水準を高め、高齢者一人一人の状態やニーズに応じた切れ目のないサービスを提供していくためには、医療・介護・福祉の連携のかなめで支援者に対する指揮官ともなるケアマネジャーの役割が非常に重要であると考えております。今後も介護や支援を必要とされる御高齢者が大きく増加していく中で、ケアマネジャー人材を確保する重要性が増加していくと考えますが、京都府におけるケアマネジャーの確保・育成についてどのように取り組んでおられるのかをお聞かせください。
 次に、先進医療の充実についてお伺いいたします。
 府民の健康を守るため、がん対策の体制構築は喫緊の課題でございます。がんは府民の死亡原因の第1位であり、毎年多くの府民の皆様ががんで亡くなられており、府民の生命や健康にとって大きな脅威となっております。特に加齢によりがんは発生リスクが高まることから、高齢化社会を迎える中でがんになる方は増加していくことが予想されます。
 府立医大においては、知事のマニフェストのもとに、日本一の最先端のがん医療提供体制の整備を進めていただいているところであり、永守氏の尊い御寄附のもと、整備された永守記念最先端がん治療研究センターにつきましては、私も府民の一人として感謝をいたしますとともに、その稼働に対して大きな期待を寄せております。
 そこでお伺いをいたします。
 このセンターにおける陽子線治療については4月から実施されるとお聞きをしておりますが、具体的な準備の状況はいかがでしょうか。また、治療を受けるに当たっては治療費の自己負担が高額となるため、患者さんの負担を軽減するための治療費に係る助成制度が今回の予算案に計上されておりますが、制度設計のお考えをお聞かせいただきますよう、お願いします。
 さらに1カ所にとどまっているがん細胞に対して効果のある陽子線治療に加えて、分散して転移しているがん細胞に対しても1回で有効なホウ素中性子捕捉治療(BNCT)の必要性を私はこれまでも申し上げてきましたが、これが整備されれば、府立医大は限局性のがんにも転移性のがんにも対応できる最先端のがん医療の拠点となります。BNCTは転移性のがんについても正常細胞を傷つけずに治療を行える夢の治療機器であり、患者さんは痛みを伴わない、すぐれた治療を受けることができます。敷地や場所の問題もクリアになっていると聞き及ぶきょうこのごろでございます。現在、導入の検討に当たり、予算化されてロームとの共同研究により進められているBNCTの開発について、その進捗状況をお聞かせ願います。
 次に、がんゲノム医療についてお伺いをいたします。
 がんゲノム医療は、がん組織や血液中の多数の遺伝子変異を調べて、その人に合った治療薬である抗がん剤を探す方法であり、関心が高まっております。
 厚労省では、遺伝子検査を実施し、治療方針を決める中核拠点病院に11の病院を指定し、また中核拠点病院が決めた治療方針に沿って実際の治療に当たる連携病院として全国135の病院を指定しています。府立医大は、平成30年10月に連携病院の指定を受けられたとのことであります。さらに、さきの新聞報道では、本年春には、がんゲノム医療が保険適用になる見通しであり、保険適用による患者の増加に対応するため、中核拠点病院と連携病院の間に新たに拠点病院を追加するとのことでありました。
 そこでお伺いをいたします。
 がんゲノム医療は、化学療法において患者さんの身体的・経済的負担の軽減に今後、絶対必要だと思っております。陽子線治療、BNCTにがんゲノム医療がそろえば、知事のおっしゃる日本一の最先端がん医療提供体制が整うことになります。府立医大におけるがんゲノム医療に関する取り組み状況はいかがでしょうか。御所見をお聞かせ願います。

◯西脇知事
地域包括ケアの体制整備についてでございます。
 急速な高齢化が進行する中で、医療や介護のサービスが切れ目なく提供されるよう、京都府では、医療・介護・福祉等の関係団体とともに京都地域包括ケア推進機構を設立し、目標を共有しながら取り組みを進めてきたところでございます。これまで、認知症、リハビリテーション、看取りの三大プロジェクトを初め、在宅と病院をつなぐ在宅療養あんしん病院システムの構築など、市町村では対応が十分できないような領域に加えまして、高齢者の居場所や基幹型地域包括支援センターの整備など、総合交付金により市町村の支援を行い、高齢社会を支える地域包括ケアの基盤づくりを進めてきたところでございます。
 今後さらに、市町村ごとに異なる医療体制や介護サービスの状況を踏まえ、多職種間の連携体制の構築や住民主体による地域で支え合う体制づくりなど、市町村の実情に合わせた地域包括ケアシステムをさらに展開させていくことが必要でございます。このため、地域包括ケアのセカンドステージとして、これまでの三大プロジェクトに加えまして、市町村の在宅療養支援と介護予防・重度化防止の取り組みを一層強化するため、新たにプロジェクトを立ち上げるとともに、保健所に共助型生活支援推進隊を配置し、市町村と協力して高齢者を地域で支える多様な生活支援サービスの担い手を育成することなどに取り組んでいるところであります。
 また、地域包括ケアのかなめとなるケアマネジャーについては、現在、京都府内で約1万5,000人が登録され、常勤換算では約2,800人が業務を行っておられます。今後、要介護高齢者数の増加に伴い、2025年までに新たに550人程度の確保が必要と見込まれることから、新規登録者に加え、関係団体と連携して潜在有資格者の活用も図るなど、引き続きケアマネジャーの確保・育成に努めてまいります。
 こうした取り組みを通して、これからも高齢者が住みなれた地域で安心して暮らすことができる京都づくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、府立医大における先進医療の充実についてでございます。
 まず、陽子線治療につきましては、2月末に治療装置の薬事承認を得たところであり、今後、今月中旬から先進医療の届け出に必要な10症例の治療を先行開始した上で、4月から一般の患者に向けた治療を開始する予定でございます。これによりまして、既に稼働しているPET-CT装置による事前検査とあわせ、診断から治療まで一体的な実施が可能となります。
 同時に、保険適用されない頭頸部がんや肝臓がんといったがんについては、患者の経済的な負担が大きいため、府民への高度ながん治療の提供という御寄附の趣旨を踏まえた助成制度を設けることとし、必要な予算を今議会に提案しているところでございます。
 具体的には、より多くの府民に治療を受けていただくため、全国トップ水準の助成制度とした上で、特に子育て世帯を応援するという観点から、一人当たり25万円を上限とし、特に18歳以下の子どもがいる世帯では倍の50万円まで助成を行うものであります。
 次にBNCTについては、2月に民間企業と共同研究を専門に行う講座を府立医大に設けるとともに、動物実験の実施に向けた準備を進めているところでございます。この共同研究では、肝臓がんや膵臓がんなど、体の深い部分にあるがんに対する治療を目指しておりますが、臨床適応にはまだ時間を要することから、一日も早い実現に向けまして取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 さらに、個々の患者に最適な化学療法の選択に有用だと期待されているがんゲノム医療につきましては、中核拠点病院である国立がんセンター中央病院と大阪大学附属病院の連携病院に府立医大が昨年10月に指定されたところであり、現在、この2病院と連携して、がん患者の遺伝子分析を実施しているところでございます。
 また、がんゲノムによる遺伝子検査の一部が保険適用される予定であることから、患者数の増加が見込まれ、国におきましては、中核拠点病院のほかに、遺伝子検査を実施し、治療方針を決定する拠点病院を新たに設ける見通しでございます。そのため、府立医大でも、連携病院として実績を上げながら、遺伝子検査の結果を解析できる人材の確保・育成に努め、拠点病院の指定を目指しているところであります。
 こうした取り組みを進め、これまでの手術療法や放射線療法とあわせまして、陽子線、BNCT、さらにはがんゲノム医療が加わることによって、府立医大において患者一人一人に最適なオーダーメイドの治療を行い、世界最先端のがん治療が提供できる環境整備を進めてまいりたいと考えております。

◯荒巻委員
御答弁ありがとうございました。
 京都式地域包括ケアについてですけれども、医療・福祉・介護を一体として、自分たちの住みなれた地域でその恩恵を享受できるような基盤というものは府民の誰もが求めているものでありますし、これからの高齢化社会において非常にこれは需要が高まることだと思います。今、ケアマネの有資格者の活用とか、いろんな施策を講じていただいておりますけれども、私は喫緊の課題だと思っておりますので、本当にそれが実現できるように重点的にこのテーマを解決していただきたいと思っております。
 当然、地域包括の体制はまだ地域によって個々に格差があるのは事実ですし、それは承知をしております。ただ、「京都式」というところで、ファーストステージからセカンドステージへと銘打って移行するという以上は、何か他県とは違う、京都に住んでよかったというメリットがあるんじゃないかと大きく期待をしている京都府民もいらっしゃいます。京都だけじゃなく、これは国全体の課題ですし、簡単に解決できる問題ではないですけれども、ぜひとも今後もこの体制整備は絶えず追求をしていただきたい。ファーストステージにおいてはどの段階まで到達したのか、そして何が足りなかったのか。その辺をしっかり問題意識や課題意識として分析をして、それを補うためにセカンドステージではどこまで持っていくのか、どのような地域包括ケアの状態をもってセカンドステージとしてまた次の時代につなげていくのかとか、そういったことを絶えず知事には追求をしていただきたいことをお願いしておきます。
 次に先端医療の話ですけれども、常々申しておりまして、多くの府民の死亡要因の病気はがんでありますから、そのことを重く受けとめてここまでがん対策に取り組んでいただいていることに感謝を申しますし、知事におかれましては、昨年春の就任前から「がん対策日本一」をマニフェストにも掲げていただいておりますことをしっかり歩んでいただいているなと評価をしております。
 永守さんには本当にありがたく感謝をしております。ただ、陽子線はこれで完備しましたが、限局性の、そこの細胞だけに照射するがん治療機器だけじゃなくて、転移して発見される方、分散してからお困りの方の命を助けてあげたい、いち早く体制を整備してどうか一人でも多く助けていただきたいという思いがございます。それをかなえるのは、今、国立がんセンターでやっているホウ素中性子捕捉治療ですね。中性子の力でホウ素とホーミングすることで正常細胞を傷つけずにそこだけを照射して1回でやっつけるという、本当に夢のような器械は、今コスト削減もいろいろ、科学技術が日進月歩で進展する中で手の届くところになっておりますので、ぜひとも予算を奪ってでもこれを実現していただきたいと思います。限局性型と分散性型のがん、ともに対応できて初めて日本一と呼ぶにふさわしい府立医大の基盤が整い出すと思いますので、それをお願いしたいと。
 またさらにゲノムについても、保険適用ということで厚労省がきちんと道筋を立てて、今、拠点病院のほうまで新設されました。やっぱり治療方針をそこで独自に組み立てられるということが強みであり、府民の多くの皆さんは拠点病院として指揮をとってくれるということでより信頼を寄せると思いますので、ぜひともそういった機能を備えていただくためにも、まずは連携という形でしっかり取り組みを進める中で、いずれは拠点というものを、国指定を目指してほしいと思います。財源とか、簡単じゃない部分もいろいろあるのは承知しておりますけれども、欲張ってでも進めていただきたいということを切に要望して次の質問に移ります。
 次に、都市計画・まちづくりについてお伺いいたします。
 現在、本府でもこれまでに経験したことのない急激な人口減少、少子高齢化が進んでおります。国立社会保障・人口問題研究所の発表によりますと、2018年の京都府の人口は約260万人ですけれども、22年後の2040年には224万人に、率にして14%減少し、高齢化率についても約28%から36%に8ポイント増加すると予測をされております。また、人口減少率や高齢化率は地域によって大きく異なり、人口減少率が30%を超える市町村は府内にも13市町村、高齢化率についても50%を超える市町村も6市町村あり、人口が少ない市町村ほど人口減少率及び高齢化率が高くなる傾向にあります。
 このように、急激に人口減少、高齢化が進み、社会情勢が大きく変わる中、地域の小売業・医療機関等の生活関連サービスの縮小、ランダムに空き家・空き地が発生する都市のスポンジ化、地域コミュニティの機能低下、鉄道・バス路線の公共交通機関の衰退などが今後ますます顕在化し、府民の生活に大きな支障を及ぼすのではないかと危惧をしております。
 その対策として、これからの都市計画・まちづくりについては、全国では幾つかの先進事例も報告されておりますが、本府のように京阪神都市圏から日本海側まで南北に細長く、さまざまな人口規模、地形や産業の特性を持つ市町村で構成された府県では、一律の考え方に当てはめるのではなく、それぞれの地域に応じた対応が求められます。また、国全体の人口が減少する状況下にあっても、府内に人口を呼び、定住していただくには、新たな産業の振興が必要であり、これまで進めてきた高速道路の整備や鉄道の複線化などのストック効果を生かした積極的なまちづくりが必要と考えております。
 そこでお伺いをいたします。
 今議会においては、都市計画基礎調査に要する経費が提案されておりますが、基礎調査の実施を含め、都市計画とまちづくりを今後どのように知事は進めていく予定なのか、知事の御方針、御見解をお聞かせいただきたいと思います。

◯西脇知事
都市計画とまちづくりについてでございます。
 誰にとっても快適で住みやすく、安全で生き生きと活気に満ちたまちづくりを進めていくためには、市町村が医療、福祉、教育、産業、防災など地域の特性を生かした幅広い施策に取り組むとともに、府が広域的な観点からその取り組みをバックアップすることが必要であると考えております。とりわけ、府域の均衡ある発展を図り、府民生活の利便性を向上させ、安心・安全を確保するインフラの整備は極めて重要であり、基盤整備の推進によってまちづくりが進展するものと考えております。このため、京都府では、林田府政以降、高速道路を初めとした幹線道路、鉄道等の交流基盤や駅周辺の土地区画整理等の都市基盤の整備等を積極的に進め、市町村の総合的なまちづくりを支援してきたところでございます。
 一方、少子高齢化や人口減少、東京一極集中に歯どめがかからない中、今後のまちづくりは「誰もが安心して医療・福祉・介護サービスが受けられること」「地域コミュニティが再生され、地域ぐるみで子育て等の課題に対応できること」「交通インフラ等を生かした交流、産業、雇用が活性化すること」等の視点がより重要になるものと考えております。
 こうした考えのもと、来年度、関係市町と連携し、府南部の7都市計画区域ごとに人口、産業、土地利用、交通等の現状と将来見通しを把握する都市計画基礎調査を行う予算を今議会に提案しているところであり、2023年度を目標に、地域特性を生かした都市づくりの基本理念・将来像、土地利用のあり方等を定める都市計画区域マスタープランの策定と市街化区域の見直しなどに取り組む予定でございます。
 さらに、まちづくりを広域的な視点で捉え、他地域との連携や交流促進など有機的につなげていくことが重要であり、現在、各広域振興局において新しい地域振興計画の策定を進めております。
 今後とも、目指す地域の実現に向けまして、さまざまな取り組みを通じて市町村のまちづくりをしっかりと支援してまいりたいと考えております。

◯荒巻委員
御答弁ありがとうございました。
 これまでの府政の積み重ねで道路交通網はここ数十年で大きく飛躍しました。公共交通機関のニーズは府民からまだまだ寄せられておりますので、それをまたいち早く酌み取っていただいて完備を目指していただくことをお願いします。また、そういったネットワークのもとで、府内各地域がそれぞれの長所を伸ばすというか、各地域の特性を生かして盛り上げていくという府政運営を目指していただきますようお願いをしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 元株式会社ワコール社員
  • 元衆議院議員
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 危機管理建設交通委員会 委員
  • 文化スポーツ振興特別委員会 副委員長

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