令和元年6月定例会(第2号)

◯議長(田中英夫君)
日程に入ります。日程第1、代表質問を行います。
通告により、順次発言を許します。
まず、荒巻隆三君に発言を許します。荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕(拍手)

◯荒巻隆三君
自由民主党の荒巻隆三でございます。自由民主党府議会議員団を代表いたしまして、西脇知事並びに関係理事者に質問をいたします。
 質問に入ります前に、議長にお許しをいただき、一言申し上げます。
 今、本議場に出席の60名の議員は、さきの統一地方選挙におきまして、府民の皆様の御審判を仰ぎ、府議会議員として4年間の任期を与えられました60名であります。その中にありまして、私ども自由民主党府議会議員団は、府内25全ての選挙区において当選を果たし、30名の議席を確保することができました。統一での改選期においてこの30名の議席は、府議会史上、最高の議席数であります。私どもは、この議席の重さを心に銘じ、府政の発展のために全力を尽くしてまいる決意であります。御支援をいただきました多くの府民の皆様に改めて感謝と心からの御礼を申し上げる次第でございます。
 さらに、議長にお許しをいただき、僣越ながら申し上げます。
 本代表質問は、令和の世の最初の代表質問であるとの栄誉をいただきました。象徴天皇のあり方を求めて全身全霊を尽くされた上皇・上皇后両陛下に心からの感謝の誠をささげるとともに、新天皇陛下の「国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」とのお言葉のような令和の時代となるよう、皆様とともに全力を尽くす決意であります。
 さて、自民党府議団と理事者との関係につきましては、今後も西脇府政とお互いの信頼に基づいた中での適度な緊張関係を保ちながら府政の両輪の一つとして皆様の付託に応えるべく、これからの4年間しっかりと責務を果たしてまいりますことを、自民党府議団を代表いたしまして、ここにお誓いを申し上げます。
 次に、今定例会に提案されております6月補正予算案についてであります。
 今回の補正予算では、先月滋賀県大津市で発生しました痛ましい交通事故などを踏まえ、府内の保育園児や幼稚園児を交通事故から守るための緊急安全対策や、神奈川県川崎市で発生した児童等殺傷事件を受けた登下校時の安全確保など、緊急に取り組むべき課題に対し、迅速に対応された補正予算を編成されております。加えて、昨年度の地震、台風などによりたび重なる災害を受け、河川、砂防、道路など防災・減災基盤の整備や、物流・人流の活性化等に結びつく基盤整備を一刻も早く前に進めるための予算措置が講じられております。
 これは、知事みずからが先頭に立たれ、事業予算の確保を国へ積極的に働きかけていただいた成果であり、まさしく府民の安心・安全の確保に向けた積極的な予算となっていると考えておりまして、会派を代表いたしまして高く評価をするとともに、今後の審議の中で府政の一層の推進に向けてしっかりと議論をしてまいる所存であります。
 なお、予算案が成立した暁には、府民の皆様に一日も早く効果が行き渡るよう、スピード感を持って、かつ着実に事業の推進に当たられることを強く要望しておきます。
 それでは、質問に入ります。
 最初に、京都府総合計画(仮称)についてお伺いいたします。
 この6月府議会定例会には、今後の府政運営の指針となる新しい総合計画の中間案が示されました。昨年の8月末に新総合計画策定懇話会を設置されて以来、3つの検討部会も含めて計17回の会議を重ね、また府民の意見を幅広く聞くための府民意見交換会も広域振興局単位を基本に計5回開催されるなど、約10カ月という短い期間の中で精力的に検討を進めてこられました。昨年度の災害発生時における補正予算の編成や今回の補正予算における子どもの安心・安全を守るための緊急対策の計上なども含め、スピード感のある府政運営が西脇知事の代名詞の一つになってきたのではないかと感じているところであります。
 さて、我々を取り巻く社会環境は、今までに経験したことのない少子高齢・人口減少社会、そして第4次産業革命とも言われるIoT、AI等の技術革新、グローバル化の進展など、本当に激しいうねりを見せていると思います。そのような中で、未来の京都府像を描いていくというのは大変難しい面があろうかとは思います。生じるであろう課題に的確に対応するとともに、こうした課題対応にとどまることなく、来るべき未来を切り開いていく夢や理想を掲げることが求められていると思います。
 そうした観点から、今回の計画を見ておりますと、将来構想の中でおおむね20年後の2040年の将来像として「一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府」を大きく掲げられるとともに、基本計画の中で5つの「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」と5つの広域的なエリア構想を示されるなど、具体的で現状を直視した方策が提示されており、高く評価するものであります。
 かつて総合計画は、国、地方公共団体ともに、その時代認識のもと、政治、行政課題について国民、住民にその施策を示すものとして非常に重要なものでありましたし、今後もその重要性は変わらないものと考えます。
 昭和37年に国土総合開発法に基づきつくられた国の総合開発計画でも、1次から5次にわたり、拠点開発や、それを結ぶ高速道路、新幹線や鉄道など交通網の整備を目指す「日本列島改造論」と言われるものを初め、地方定住圏、田園都市構想など、国政、地方団体の政策に大きな影響と結果をもたらしました。
 その中で、「開発」という言葉を冠された計画は、ブルドーザーで自然を赤むけにしてしまう乱開発のイメージに結びついたのか、平成17年には「国土形成計画」となり、使われなくなりましたが、本来「開発」という言葉は、英語では「development」に当たり、例えるなら、昔のフィルム時代の写真、D(現像)、P(プリント)、E(エンラージ、引き伸ばし)の世界であり、まだ昭和の小中学生であった我々の科学の授業に用いたように、目に見えない透明なフィルムを現像によって映像を引き出すように、すなわち隠されていた姿、映像を浮かび上がらせるように、隠された能力を引き出すという有益な行為をあらわす言葉でもあるわけであります。
 そういった意味において、本府の将来において今後ともハード面の開発、インフラの整備はおろそかにできませんし、少子高齢化社会が本格化する中、福祉、環境、安心・安全等、ソフトの面においても本府の潜在的な能力を見出し、引き出していく開発はぜひ必要になると考えております。ハード・ソフトともにバランスのとれた、きめ細やかな府政運営を期待いたします。
 計画の詳細につきましては今後委員会で審査することになるかと思いますので、総括的な点について知事に御所見をお伺いしたいと思います。
 西脇知事は、さきの2月府議会定例会における予算特別委員会の総括質疑において、私の総合計画についての質問に対し、「府民の皆様に夢を提示し、その実現に向かって府民の総力を結集し、『京都こそ日本を先導する』との気概を持った未来志向の計画にしたい」と答弁をなされました。
 そこでお伺いいたします。
 将来構想で描く「20年後に実現したい京都府の将来像」には、京都府の未来に対する知事の強い思いが込められていると思います。改めてその将来像に込められた思いをまずお聞かせ願いたいと思います。
 次に、基本計画に5つの「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」が盛り込まれました。これは現行の「明日の京都」にはないものであり、今回の計画の大きな特徴であると思いますし、また府民の皆様へのメッセージ性という観点からも高く評価するものであります。
 知事は、さきの2月府議会定例会の施政方針の中で「私たちは、前例のない課題に対して一つ一つ向き合い、現場の実態を踏まえつつ、多様な主体との連携を図り、新たな発想で施策を練り上げ、京都府の未来を切り開いていく必要があります」とおっしゃいました。
 そこでお伺いいたします。
 そのことを新しい総合計画でまさに体現するものが府民協働で取り組むきょうとチャレンジであると思いますが、この「きょうとチャレンジ」の特徴について知事の基本的な考え方をお伺いいたします。
 次に、異常気象を踏まえた防災対策についてお伺いいたします。
 昨年は、全国的に非常に災害の多い年でありました。京都におきましても、大阪府北部地震を初め、7月豪雨やたび重なる台風により甚大な被害が発生しました。
 まず、西日本を中心に「平成最大の水害」と言われる7月豪雨では、府内では総雨量620ミリを観測するなど、史上最大の記録的な豪雨となりました。長時間にわたり何度も降雨のピークがあり、特に7月6日の深夜から明け方にかけて中北部9市町に大雨特別警報が発表され、5名の尊い命を失い、2,000を超える住家に浸水や家屋損壊の被害が発生しました。
 この7月豪雨では、広い範囲で甚大な災害が発生し、警察や消防だけでは対処が困難となり、全国的に自衛隊に応援をいただきました。京都府においても自衛隊に災害派遣を要請されたわけでありますが、7月豪雨災害に係る災害派遣要請は全国で最も早かったとお聞きしており、西脇知事の人命救助を最優先に考えた迅速な判断に敬意を表する次第であります。
 このときは6月定例会の会期中でありましたが、我が会派も早急に被害状況の把握に努め、議員団として緊急要望いたしましたが、西脇知事は速やかに応えていただき、7月13日の閉会日に100億円を超える規模の豪雨対策の補正予算案を提案いただき、即日議決いたしました。発生後1週間もたたない中での予算編成は過去最速のスピードだと伺っており、迅速な御対応に改めて感謝を申し上げます。防災・減災対策の強化を公約の一丁目一番地に掲げられた西脇知事の本領発揮だったと思います。
 また、その後もたび重なる台風の襲来があり、特に25年ぶりに非常に強い勢力を保ったまま上陸した9月の台風21号は全国的な被害をもたらしました。関西国際空港では、強風で流された大阪湾のタンカーが空港連絡橋に衝突、橋が通行不能となるなどの様子はテレビでも何度も放送されておりました。
 府内でも京都市中京区で観測史上最大の風が観測されるなど、「このようなひどい風はこれまで経験したことがない」と御年配の方からも多く聞きました。1万戸を超える住家被害、倒木による道路通行どめや停電、パイプハウスなどの農業施設や農作物への甚大な被害が発生いたしました。特に停電は、府内の総停電軒数が17万軒以上に上り、全てが復旧するまで2週間以上を費やし、府民生活に大きな影響を及ぼしました。
 このときも、我が議員団の緊急要望を踏まえ、被災された方々の一日も早い復旧・復興のため、9月定例会の冒頭に台風関連の補正予算を編成いただきました。知事を筆頭に、迅速な御対応をしていただきました。このように、地震から豪雨、台風と、日本列島全体がまさに異常気象とも言える中で、西脇知事が、先頭に立って現地に赴き、4度にわたる緊急補正予算の編成など、迅速な陣頭指揮をとっていただきましたことは被災地の方々から感謝の声が届いております。
 自然災害の発生は抑えることはできませんが、災害の状況・対応を検証し、もし起きたときにできるだけ被害を軽減すること、日ごろから防災について意識して災害に備えることは可能であります。私は、これが最も重要なことだと思っております。
 本府におかれても、10月には、昨年の災害全てを総合的に検証するため、各分野の専門家や関係機関で構成される府独自の災害対応の総合的な検証会議を設置され、単発の災害に対する検証だけではなく、総合的な検証によって今後に備えるという他府県にない対応も特筆すべきものであると思っております。これらの数々の議論を経てまとめられました最終報告書も受けて、今月6月3日に防災会議を開催され、京都府地域防災計画を改定されたわけであります。
 そこでお伺いいたします。
 防災対策のスペシャリストである知事として、この検証会議の設置、検証、そして地域防災計画の大改定に込められた思いはどのようなものでしょうか。また、検証会議を通じて明らかになった課題はどのようなものでしょうか。さらに、ことしも出水期を迎えている中、今後の対策・対応について御所見をお伺いいたします。
 次に、文化財の防災対策についてお伺いいたします。
 本年4月に発生いたしました世界文化遺産であるフランス・パリのノートルダム大聖堂の火災は、全世界にとって衝撃であり、悲しい出来事でありました。あのパリの象徴とも言える大聖堂が焼け落ちる姿、そして悲嘆にくれておられるフランス国民の皆様の姿が脳裏に焼きついております。
 そして、我々京都府におきましても今回の火災は他人ごとではないのであります。京都府には、同じく世界文化遺産の古都京都の文化財を構成する神社・仏閣を初め、数多くの文化財建造物が所在しております。これらの文化財の火災としては、三島由紀夫による名作のモデルともなった通称「金閣寺」と言われる鹿苑寺の国宝舎利殿が昭和25年に火災により焼失し、また、記憶に新しいところでは、平成12年に京都市左京区大原の寂光院における火災で重要文化財である本尊、木造地蔵菩薩立像が焼損いたしました。このように、本府におきましてもこれまでに火災による貴重な文化財の被害が少なからず発生しているのであります。
 また、ノートルダム大聖堂では、当時改修工事を施行中で、その工事が出火の原因になった可能性がある旨の報道もございます。本府におきましても毎年多くの文化財建造物において修理・改修工事が行われており、中でも重要文化財建造物の修理工事は府教育委員会が所有者から委託を受けて実施されています。そもそも、こうした修理工事の現場で火災が発生するような事態はあってはならないことであり、府教育委員会におかれましても修理工事現場における防火対策についてはこれまで以上に注意をいただきますよう、お願いをしておきたいと思います。
 さらに、そもそも我が国の文化財の保護と活用の根本となる文化財保護法は、昭和24年に起こった法隆寺金堂の火災による壁画の焼損がきっかけとなって制定されたと伺っております。日本の文化財は、可燃性の高い木や紙を材質とするものが多く、火災等で一度失われると、取り返しがつきません。そのため、その防火対策は極めて重要な課題であります。
 しかも、特に京都市内におきましては、豊臣秀吉政権下において京の都の大きな区画整理が実施された結果、寺社も集積され、寺町通りや寺之内通りが誕生するなど、文化財が市街地に密集して所在しており、みずからが原因とならなくとも、周辺からの延焼の被害なども想定される状況となっております。文化財の所有者は、自身の防火対策に加えて、周辺での火災による延焼からも文化財を守るため、迅速な初期消火なども考慮した防火対策、防災計画を考えることも大変重要となっております。
 こうした中、京都市消防局では、文化財所有者や行政関係者に加え、地域の住民が協力して文化財を守るために「文化財市民レスキュー体制」を構築していると伺っております。こうした取り組みと府教育委員会としてもしっかり連携し、文化財を火災等から守るため、体制づくりを一層強化する必要があると考えます。
 さらに、近年は頻繁に自然災害が発生しております。昨年6月から9月には大阪府北部地震や7月豪雨、台風21号などのたび重なる台風によりまして多くの被害が発生し、文化財にも被害が相次ぎました。これらの災害による府内の文化財被害は、国指定、府指定の文化財で400件以上にも上ったと伺っております。特に、台風21号の強風による府指定文化財である京都市北区の平野神社の拝殿の倒壊は衝撃的なものでありました。こうした地震や風水害への対策についても大きな課題と言えます。
 京都府では、平成29年度に将来指定の候補となる文化財的価値の高いものを暫定登録文化財として登録する制度が創設されました。暫定登録することにより、その保存修理や維持管理、さらに防火対策も支援するなど、災害による破損や劣化などから多くの貴重な文化財を守ることとなりました。これまでに1,000件以上が暫定登録文化財として登録され、守るべき文化財の裾野が広がりました。
 一方で、文化財保護法が改正され、本年4月に施行されたところでございますが、観光を初めとした文化財の活用が今後一層促進されることになりました。このことにより、これまで以上に多くの人たちが文化財に接する機会がふえることが予想され、文化財の防火・防災対策は、文化財の保存に加え、観光等で文化財を見学される方々の安全にもつながる、極めて重要な課題と言えます。
 そこでお伺いいたします。
 今回のノートルダム大聖堂の火災を受けて、緊急的に文化財の防災に関してどのような対策を講じられたのかをお聞かせください。
 また、市街地に密集して所在する数多くの文化財の防火対策について、現在どのような対策をしているのか、そして今後どのように進めていくのかをお伺いいたします。
 さらに、昨年頻発した自然災害では多くの文化財が被害を受けましたが、今後このような地震や風水害等の自然災害に対してどのような対策を講じるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、子どもの安心・安全等、事故を受けての対応についてお伺いいたします。
 まず、昨日6月16日早朝、大阪府吹田市において交番前で警察官が刺されるという凶悪な事件が発生いたしました。容疑者は逮捕されましたが、衝撃は大きなものがありました。負傷された巡査の回復を心より御祈念申し上げます。
 先月5月8日に大津市の琵琶湖沿いの県道交差点におきまして、直進中の軽自動車と右折中の普通自動車が衝突し、そのはずみで軽自動車が歩道に突っ込み、信号待ちをしていた園児、保育士16人と衝突するという痛ましい事故が発生いたしました。この事故により園児2人の尊い命が奪われ、男児1人が意識不明の重体、8人が骨折などの重傷で、5人が軽傷という大変悲惨な状況に対しまして、お亡くなりになられた方に対して深く哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた皆様方に心からのお見舞いを申し上げます。また、特に被害児童に対しての心のケアも含めた丁寧、慎重なサポートをお願いしたいところであります。
 報道によれば、被害に遭われた園児たちは園外保育時間中であり、横断歩道の設置された交差点の歩道上で保育士さんに付き添われて安全に十分配慮した状態で信号待ちのところであったとのことで、園児という弱い立場の命がドライバーの一瞬の判断ミスにより奪われてしまったということに大変な悲しみとともに、やるせない思いを感じている次第であります。
 我が自由民主党の二階幹事長は、事故直後の5月11日に大津市を訪問した際、「幼児の尊い命を再び失うことがないよう党として対処する」と述べ、あわせて、子どもの命を守るための交通安全事業計画を緊急に立案し、実施するよう、警察庁や国土交通省に指示をしたと記者団に明らかにされております。また、安倍首相は、5月21日に交通安全対策に関する関係閣僚会議を官邸で開き、東京・池袋でも乗用車が暴走し、母子2人が死亡した事故も踏まえ、新技術も活用した高齢ドライバーの安全対策や、園児ら未就学児が集団で移動する経路の安全確保を取りまとめるよう指示されたところであります。
 そのような中、西脇知事も事故発生同日の記者会見で哀悼の意を表されるとともに、府内でも交通事故から子どもたちの命を守るための対策を徹底していく考えを強調されました。
 ちなみに、京都府内における交通事故は、平成30年の発生件数は6,142件、死者数52人、負傷者数7,258人で、発生件数及び負傷者数は14年連続で減少し、とりわけ死者数は、統計の残る昭和23年以降、最少となっています。しかし、近年におきましても、平成24年4月に亀岡市で小学生らの列に軽乗用車が突っ込み、児童2人と付き添っていた妊婦の保護者が亡くなり、児童7人が重軽傷を負った事故、また平成25年9月に八幡市で小学生の列に乗用車が突っ込み、児童5人が重軽傷を負った事故など、同様の痛ましい事故が発生しております。次世代を担う子どものかけがえのない命をいかに守るのか、我々としても重要、そして大きな課題の一つであると認識をしております。
 このような痛ましい事故が二度と起こらないよう、京都府の関係課による幼児交通安全対策緊急会議が開催されたと伺っており、府民環境部、文化スポーツ部、健康福祉部、建設交通部、警察本部、教育委員会の皆さんが子どもたちを守るためのさまざまな対策を実施されていることと思います。
 そこで、まず知事にお伺いいたします。
 大津市の事故を受けた、京都府におけるこれまでの取り組み状況はいかがでしょうか。あわせて、子どもたちの命を守るためには、市町村など行政での連携はもちろんのこと、保育園、幼稚園といった子育て関連の施設、そして地域の皆さんとの連携が重要だと考えますが、それらを踏まえ、今後の対策についてどのようにお考えですか。御所見をお伺いいたします。
 そして、警察本部長にもお伺いいたします。
 まずは、警察本部長への質問に入る前に一言申し上げます。
 京都府警察の皆様には、我々府民の安心・安全のために、みずからの危険を顧みず、昼夜を問わず御奮闘いただき、本当に感謝をしておる次第でございます。一方で、先週末、警察官による府民からの詐取という、その築き上げられてきた府民からの信頼を失墜させるような事案が発生しております。警察本部におかれては、徹底した原因等の究明と府民からの信頼の回復に全力で取り組んでいただくよう、お願いをしておきます。
 それでは、質問に入ります。
 子どものかけがえのない命を守るためには、あらかじめ危険が想定される場所の安全対策はもちろんのこと、そうでない場所に対しても、過去の交通事故発生状況を綿密に分析し、その結果を安全対策に活用し、1件でも事故を減らしていく必要があると考えます。一方で、ドライバーや保護者には交通事故の危険性を認識していただくような安全教育を行う必要があると考えております。京都府警察本部におかれて、これまでどのような安全対策に取り組んでこられたのか、また今後どのように取り組んでいかれる決意なのかをお伺いいたします。

◯議長(田中英夫君)
西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯議長(田中英夫君)
荒巻隆三君。
〔荒巻隆三君登壇〕

◯荒巻隆三君
知事並びに関係理事者の皆様、御答弁ありがとうございました。それぞれにお話しいただきました施策の推進を大きく期待しております。よろしくお願いします。
 新総合計画につきましては、広い府域のそれぞれの特徴を生かし、また長所を伸ばして、ぜひとも京都府を盛り上げていっていただきたいと思います。また、南北に長く、大都市、地方都市、農村漁村や山村といった地方の特色が強く、日本の地方・地域の全てを包含している我々の京都府の各種の課題、発展等に的確に対応していただきたいと期待をいたします。
 計画のコンセプトとして、おおむね20年後の将来像を示す将来構想、おおむね4年間に取り組む基本計画に分けて示すことは、近年の内外の社会・経済情勢が極めて変化が激しく、かつ速いスピードで動いていることから見ても、当を得ていると考えます。その中で、長期の見通しについては、的確な先見性を持って、手おくれとならぬよう素早く対応する行動力、リーダー性が大切であると思いますので、知事の思いを聞かせていただいて幸いに存じます。府民に希望を持たせ、奮い立たせ、府民の心を一つにできるテーマ、スローガンが伴う新総合計画であることを期待しております。
 次に、北部地域における医師確保対策等についてお伺いいたします。
 厚生労働省が2年に1度行う医師・歯科医師・薬剤師調査によりますと、京都府における人口10万人当たりの医師数はこの10年間で7,212人から8,203人へと991人増加しており、人口10万人当たりの医療施設従事医師数は314.9人と、全国で2番目に高いとされております。
 しかしながら、府内の二次医療圏単位で申し上げますと、京都府立医科大学附属病院や京都大学医学部附属病院が設置されている京都・乙訓医療圏とそれ以外の圏域では、医師の総数はもとより、診療科においても格差が大きく、とりわけ丹後医療圏などの北部地域における医師の確保と特定の診療科の不足への対応は久しく府政の大きな課題であり続けているのであります。
 京都府では、こうした北部地域の現状に対し、平成23年に京都府地域医療支援センターを設置し、京都府や関係市町村、医療機関などのオール京都体制により懸命に取り組んでこられました。特に平成25年度には、北部地域の中核的医療機関であった府立与謝の海病院を府立医科大学の北部医療センターとして附属病院化させ、医師の確保とともに北部地域のニーズにふさわしい人材の育成を図られるなど、その医療提供体制の充実・強化に大きく貢献をされ、また府立医大地域枠卒業医師や自治医大卒業医師の北部地域への配置や、北部地域において勤務する医師の技能の向上を図るための研究・研修費助成等による勤務環境の整備など、さまざまな施策により北部地域への医師確保を図ってこられました。
 こうした取り組みの結果、北部地域の人口10万人当たりの医師数は平成18年の184人から平成28年の203人へと着実に増加し、また北部医療センターの附属病院化により北部地域の医療機関への医師派遣人数は、平成24年度の466名から平成30年度には3,700名を超えるなど、飛躍的に増加をいたしました。さらに、大学附属病院の強みを生かし、専門外来や高度専門医療を提供するなど、医師不足地域の医療サービスの充実に大きく寄与されてきたところであります。
 しかしながら、京都・乙訓地域はもとより、全国平均と比較してもなお医師確保の状況において格差があることから、北部地域の医療提供体制の充実に向け、これまでの取り組みに加え、さらに効果的な施策の検討が必要であると考えます。
 これまで本府では平成28年度に地域医療構想を、平成29年度に保健医療計画を策定し、高齢化の進展に伴う医療需要の質的な変化に対応するとともに、限られた医療資源の中で患者それぞれの状態や希望に即した医療を効果的に提供する体制の構築など、将来を見据えた医療提供体制を明らかにされました。現在、これらの計画をもとに、地域医療構想調整会議を二次医療圏ごとに開催し、関係団体や地域の医療機関の皆様からの意見をお聞きするなど、地域医療の実情を把握し、きめ細やかな議論を行い、地域医療構想の実現に向けて取り組んでおられると聞いております。
 そこでお伺いいたします。
 こうした取り組みの中で明らかになった、北部地域における医療体制の現状及び将来に向けた課題と対応方針について、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、この間、新聞などでも取り上げられておりましたが、京丹後市における分娩体制を振り返りますと、平成18年には京丹後市立弥栄病院において医師不足により1年間分娩が中止された経過がある中で、北部地域の分娩体制を維持するために医師確保の取り組みを進められたところですが、3月10日に同病院の産婦人科医師が急逝されました。分娩は24時間での対応が必要であり、このような事態の中で継続していくことが困難となったため、3月20日以降、分娩の取り扱いは中止され、その間については北部医療センターや舞鶴共済病院、豊岡病院等の協力を得て妊婦の希望を踏まえた適切な対応をしていただきましたものの、やはり地元での分娩の再開が望まれていたところであります。
 そして、このたび、京都府、京丹後市などの関係者が分娩体制の早期正常化を図るために御尽力された結果、速やかに新たな常勤医に勤務いただけることとなり、6月1日から兵庫医科大学ささやま医療センターの副院長を退職された先生が常勤医師として赴任され、さらに本日6月17日より京都大学からの医師も派遣されたと伺っており、こうした常勤医師の確保により分娩予約受付を6月3日から開始されていると伺っております。
 全国的にも産婦人科医師の確保が困難である中、短期間で体制を確保された関係者の御尽力に敬意を表するものでありますが、今後再びこうした事態にならないように安定した体制を構築することが何よりも重要であると考えております。
 そこでお伺いいたします。
 知事の公約の一丁目一番地でもある子育て環境日本一に向け、北部地域で安定して安心・安全なお産ができるよう、どのようにしていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 最後に、本府の医療政策関連として、府立医科大学におけるがん最先端医療について2点要望をいたします。
 この6月1日から、がんゲノム医療に係る遺伝子検査が公的医療保険の適用の対象となり、56万円の検査費用が1から3割の患者負担で受けられるようになるとの報道がありました。公的医療保険の適用を受けるには幾つかの条件があり、実際に保険適用を受けることができる患者は限られるとのことでありますが、このような動きを踏まえ、府立医大においては、遺伝子解析の結果をもとに患者に合った治療法を独自に分析でき、患者にとって身体的にも経済的にも負担を軽減することにつながる治療方針を組み立てることが可能であるゲノム医療拠点病院として指揮をとってくれることを府民の多くの皆さんも望んでおられると思います。ぜひとも府立医科大学を拠点病院という国指定を目指していただくよう、強く要望いたします。
 また、これまでの手術や放射線療法とあわせ、最先端がん治療研究センターでの陽子線治療や、民間企業との共同研究により開発を進めていただいている、正常細胞を一切傷つけることなく、転移するがん細胞のみ消却するホウ素中性子捕捉治療のBNCTの早期実現により、陽子線治療による限局性型の治療とともに、分散性型のがんにも対応できるがん治療の医療環境として日本一にふさわしい府立医大の基盤が整備されていくものだと期待を寄せておりますので、こちらもぜひともいち早く実現できますよう、お願いを申し上げておきます。
 以上で、自民党府議団、荒巻隆三、代表質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 元株式会社ワコール社員
  • 元衆議院議員
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員会 理事
  • 危機管理建設交通委員会 委員
  • 文化スポーツ振興特別委員会 副委員長

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