◯荒巻委員
私は、本当に多くの意見を聞かせていただきました。まさに３級でこのたび交付対象から除かれた方は、子どものころに片足の大腿部から下を失って松葉づえで、もちろんお子様もいらっしゃいますし、お子さんを育てるに当たっても、またお買い物に行くに当たっても、主婦の役割を果たしていくという中で、本当に苦労されたとおっしゃってました。けれども、勇気を持って何とか生きてこれたのは、そういった除外標章をいただいたおかげだとおっしゃってまして、御自身はもう高齢で車の必要はないということもおっしゃってましたけれども、ともに今いろいろ障害をお持ちで苦労されている方がこれから、まさに子育てのときとか、また生活のために働いていかなきゃいけない、そういった現状を踏まえたときに、やはりそういった障害者の支援であるとか就業支援を、地方自治体がその責務を今明らかにしていかなければいけないときだと思います。
まさに道路交通法の規制の件は、やはり円滑な交通状態、環境を守るということが主たる規制の内容ですけれども、実際そういう不正に駐車除外標章を使う事態が発生していく中で、逆に今、図らずも、今回弱者がそういった手足を奪われるような事態になってしまった、まさに私は今優先すべきは、さらなる不正使用の取り締まりの強化であると思いますし、本当に困っておられる障害をお持ちの方に対しては、ぜひとも温かい大きな手を差し伸べてあげられるようなそういう改正につなげていただきたいと思います。府民の暮らしを一生懸命、命をかけて守ってくださる京都府警の皆様ならば正しい御理解をいただけると信じて、次の質問に移らせていただきます。
次に、安心・安全なまちづくりについてお尋ねを申し上げます。
犯罪の抑止対策についてお尋ねいたします。私の地元であります東山警察署管内では、刑法犯の件数が最も多かった平成15年の2,095件から、昨年は1,479件と、616件、約29.4％減少するなど、体感治安は徐々に回復していると感じております。このような中、治安対策のハード面としては、平成20年度当初予算案で東山警察署の建設費が計上され、新たに生まれ変わる東山警察署の建設計画が順調に進んでおり、地元の安全・安心の基盤となる施設となるよう心より期待をしているところであります。
また、治安対策のソフト面では、府内の全域において府民の数多くの皆様が「防犯ボランティア」として子どもたちを見守る活動やパトロール活動を自主的かつ積極的に行っていただいているところであり、東山区においても、昨年の６月、清水寺や八坂神社等の観光名所を駆けめぐる人力車が「動く・こども110番のいえ」として運用されたり、府の御理解を得て祇園商店街に防犯カメラが約40台設置されるなど、自主防犯意識の広がりを見せているところでございます。まさにこのような活動は、犯罪の抑止、「安心・安全なまちづくり」の構築に欠かすことのできないものであり、治安確保のためには、今後ますますハードの面の充実はもとより、こうした地域における自主防犯活動の促進などのソフト面の対策が車の両輪として充実されていく必要があると考えます。
そこで、警察本部長にお尋ねいたしますが、安心・安全なまちづくりの構築に向けては、平成20年度予算案に「地域安心・安全ステーション」モデル事業費や防犯推進委員活動強化費が計上されておりますが、府内の自主防犯組織の結成状況や関係機関・団体との連携の現状はどのようになっているのでしょうか。また、これから安心・安全なまちづくりに向け、どのような対策を講じていこうと考えておられるのかお聞かせください。
◯千歳委員長
青木警察本部長。
◯青木警察本部長
安全・安心なまちづくりについてでありますが、府内の自主防犯組織の結成状況につきましては、府民の自主防犯意識の高まりを受け、防犯推進委員や子ども見守り隊など防犯ボランティア団体の結成が進み、平成19年末では、３年前に比べ約８倍の575団体が結成されているほか、「地域安心・安全ステーション」として８地区が指定され、活発な活動が展開されております。
これら関係団体等との連携状況につきましては、防犯ボランティアとの合同パトロールや子ども見守り活動、教育委員会や自治体との犯罪情報の共有と積極的な提供、地域や学校、企業等に対する防犯教室の開催等地域の防犯意識を高める協働活動を積極的に実施しているところであります。
今後の対策につきましては、活動を進める上で、情報・知識・技能・装備等の基盤強化が重要であることから、関係機関とも連携して、防犯・犯罪情報メールの拡充、地域の防犯リーダーを育成する研修会の実施、青色防犯パトロール車の普及促進、大学生等若者の参画拡大等支援の拡充を図ってまいりたいと考えております。
◯千歳委員長
荒巻委員。
