◯荒巻委員
ぜひ地域防犯のあるべき姿がなお一層実現してまいりますように、さらなる関係機関との連携強化を望む次第でございます。
そしてまた、東山署については、本当に大きな期待が寄せられております。まさに京都一の繁華街を誇る祇園地区を管轄しておりますし、今また特に祇園北側の治安の悪化がよく問われております。新たな警ら体制の構築をしていただいて、ぜひとも観光客も多い地域です。祇園の治安、また安心度というものが、京都が安心かどうか、まさに京都のイメージそのものにつながるわけでございますから、治安の悪化がまた京都府民の不利益にならないようにぜひ京都の中心地を守る、そういう自覚のもと、またさらなる警察署の体制づくりをよろしくお願い申し上げます。
最後の質問ですが、「家庭支援総合センター」についてお聞きをいたします。
時間がございませんので要約いたします。今、家庭においてさまざまな問題を抱えながら、それが家庭内においてなかなか解決できないという非常に深刻な状況があるのではないかと思われております。複雑・多様化する家庭問題に対応する総合相談機関の早急な整備が今こそ必要であると考えられるわけでございます。こうした中、いよいよ本府においては、家庭問題に関する総合的な相談機関としての「家庭支援総合センター」が来年度建設着工予定とされており、大きな期待を寄せているところであります。
このセンターが、保護者や子ども、女性など多くの府民が気軽に利用でき、あらゆる家庭問題にワンストップで対応できる総合相談機関としての目的を十分発揮できることが重要であると考えるのですが、例えば被害に遭われた方や相談に来られる方、あるいはNPO等を中心にサポートする側にもワンストップで申請や支援の申し入れを可能とするよう、そういったソフト面の充実への期待にこたえていただきたいと思います。
また、建設予定地は歴史遺産型美観地区であり、町並みに調和したどのような建物が整備されるのか、さらに全国的にも珍しい警察署と同一敷地に建設されることでどのような効果が発揮されるのか、大きな関心を寄せているところであります。
ついては、センターの整備内容や建設予定、さらにはセンターの開設に向けて、今後どのように準備を進めていかれるのか、知事の考えをお聞かせください。
◯千歳委員長
山田知事。
◯山田知事
家庭支援総合センターについてでありますけれども、家庭問題は、本当に児童虐待からDV、ひきこもりまで、幅広い問題を抱えている。そして、それが複雑に絡み合っている。それだけに、縦割りでやるのではなくてワンストップで、みんながそこに行けば専門的な相談を受けられる体制をつくっていこうということで整備を進めているところでございまして、平成22年度の開設を目指しております。
この地区は、御指摘のように清水寺周辺の歴史遺産型美観地区にありますので、京都市の新景観規制を遵守いたしまして、日本瓦・切り妻の屋根、高さも12メートルにするなど歴史的町並みと調和した和風の外観とする一方で、入所児童のための運動場を2階のテラスに設置することにより、居室のスペースを広げて快適な居住空間を整備するなど、工夫を加えて必要な機能と面積を確保していこう。また、地元の方々も利用できる公園の設置も計画をしているところであります。
そして、その中で事務室のワンフロア化等によりますワンストップで対応できる利用しやすい相談環境を整備していく、さらには府警の少年サポートセンターも併設いたしまして、虐待情報の共有や立入調査の援助要請も連携をしていく。それから、東山警察署が敷地内にありますので、110番どころか叫べばすぐに来てくれる体制にあるというのは、私はやっぱり安心面、抑制効果も含めて大きな力を発揮していくものというふうに思っております。
こうした専門相談化をしていくと同時に、今度は地域機関のほうで迅速に対応できる体制を整えていくという重点化と、それから迅速にうまく小回りのきく体制をつくる。この二本立てで、これから相談機能の強化やいろいろな事例に対応できるようなものにしていきたいというふうに思っております。
◯千歳委員長
荒巻委員。
◯荒巻委員
総合機関として、ただそこだけで完結しないように、警察機関、あと関係協力者、また地域、すべてうまく連携のできる、まさに最大限家庭問題に対応し得るセンターとなりますように要望を申し上げて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。