平成21年11月定例会 (第5号) 一般質問

◯荒巻隆三君
 御答弁ありがとうございました。本当に訴求力を持った観光資源が府下全域にあると思います。新たな観光客に対する動線をぜひ提案していっていただきたいと、そのように思っています。陶磁器の担い手や人材育成にすごい力を入れていただいているんだなということは本当に感謝を申し上げますけれども、確かに陶磁器産業全体が今陥っている困難があると思いますので、いま一度、そういった、どういう構造なのかという、そういうところからの分析も必要ではないかなと。そういう構造を見直して見きわめていくところから、適切な施策を打っていただきたいというふうに要望いたしたいと思います。
 また、商店街もあわせて、さまざまな観光、行事等をコラボレーションして、一緒に連携をしていっていただきたいと思います。
 暴力団排除に関して、1992年に祇園の飲食店で暴力団員が4名殺害されたという事件を発端に、近年でも発砲事件がございます。本当に抗争が激化してきているんじゃないかという不安の中で、今は暴力団が拠点化づくりを祇園の中で始めていて、先ほどお話もありましたが、他府県から暴力団が流入している。そういった他府県の暴力団までがこの東山に拠点をつくっていくということは、本当に国際都市京都の発展に大きく貢献している東山区がそのような悪いイメージができることは、本当に京都にとっても不利益なことだと思いますので、ぜひ暴力団を利用する個人や企業とかいたら、そういうものに対して罰則を与えられるような条例の制定を検討していただきたいと思います。
 最後の質問にまいります。
 最後に、家庭支援総合センターについてお伺いいたします。
 現在、平成22年度の開設に向けて、元洛東病院跡地に「家庭支援総合センター」が建設中であり、児童虐待やDVを初めさまざまな家庭の問題に対する相談・支援が行える拠点として大いに期待を寄せるものであります。
 さて、家庭問題といっても、その背景にはさまざまな問題がありますが、府民の安心・安全の観点から言えば、その多くは児童虐待やDVなどが中心となっていくのではないだろうかと私は思っております。
 児童虐待やDVは、最近、痛ましい事件がたびたび報道されることがあり、社会での認知度も高まってきていると思いますが、家族または夫婦内の問題として事実を隠す傾向が強いこと、また、長期化した場合、当人が何も反応しなくなるということもあり、密室で行われるため露見しがたく、当事者が言い逃れしやすいという傾向が強いことから、潜在的なケースはまだまだ多いのではないかと推定されます。このため、市町村や民間も含め多くの相談機関がある中、役割分担として家庭支援総合センターは、市町村等の相談のバックアップだけでなく、複雑・困難なケースに的確かつ迅速に対応していく必要があると考えております。
 6月の代表質問において、家庭支援総合センターは、家庭問題に対してワンストップで相談に応じるという総合相談機能に加えて、外部専門家との連携による専門機能や企画部門の充実を検討される旨お答えいただいたところですが、その後の検討状況はいかがでしょうか。
 家庭支援総合センターが、福祉の相談支援拠点としての役割や、どのような相談に対して対応できるよう相談体制を充実・強化されているのか、本府の御所見をお聞かせください。
 また、家庭支援総合センターと合築される東山母子生活支援施設についてですが、移転される吉田母子寮の7割の方がDV被害に遭われた母子世帯と聞いております。社会的自立に向け努力されている母子世帯にとって、保育所や学校を転校しなければならないのは大変不安を感じておられるのでないでしょうか。その準備状況について、あわせてお聞かせいただきたいと思います。

◯議長(林田洋君)
 浅田健康福祉部長。
   〔健康福祉部長浅田良純君登壇〕

◯健康福祉部長(浅田良純君)
 家庭支援総合センターについてでありますが、専門相談機能の充実に関しまして、医師・弁護士などとの連携体制や、宇治・福知山児童相談所に対して助言できる体制を構築いたしますとともに、企画機能につきましては、市町村なども含めた職員のスキルアップ研修や、関係機関への情報発信基地として情報の収集・提供などの充実を図ってまいりたいと考えております。
 福祉の相談支援拠点としての役割につきましては、最近増加傾向にある外傷からは虐待の判断が困難なものや、知的・身体障害、DVや児童虐待が複合的に起こるものなど複雑・困難化する事案に対応するため、児童相談所や婦人相談所、障害者更生相談所などの福祉相談機関を統合し家庭問題にワンストップで対応する総合相談機能とともに、専門相談機能や企画部門の充実とあわせて府域全体をカバーする福祉の中核機関として横断的かつ多角的に指導性を発揮することとし、今議会に必要な条例改正について提案させていただいているところでございます。
 また、吉田母子寮の移転に伴う子どもの転校につきましては、入所しておられる方々の生活環境が大きく変わることに対する不安を少しでも軽減するため、新年度からの通学・通園に向け、福祉事務所や教育委員会など関係機関と調整を進めてきており、保育所につきましては、この12月3日に見学会を済ませ、今週中に申請等の手続がされる予定となっております。

◯議長(林田洋君)
 荒巻隆三君。
   〔荒巻隆三君登壇〕

◯荒巻隆三君
 最後に、本当に困ったときにこういうセンターがあるんだということを、ぜひ府民の皆様に周知徹底していただきたいと思います。
 それと、移転に伴って、もちろん地域の理解があって警察署とともに家庭支援総合センターが洛東病院跡にできるわけですが、それでなくなる旧松原署の跡地に関しても、長らく治安の拠点であった松原署ですので、そこを皆さんお認めいただいて、跡地になった、その跡地の今後について、ぜひその地域の住民の皆さんの御意見を聞いてあげていただきたいと要望して、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

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あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都府実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 京都府議会海上保安議員連盟 顧問
  • スマートライフ推進京都府議会議員連盟 顧問
  • 日米友好親善京都府議会議員連盟 副会長
  • 日韓親善京都府議会議員連盟 副会長
  • 京都府防衛協会 理事
  • 京都ボーイスカウト振興会 評議員
  • 世界遺産賀茂御祖神社境内糺の森保存会 理事
  • 元 衆議院議員
  • 元 株式会社ワコール社員

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