◯荒巻委員
ぜひマイクログリッド、アメリカの一部のまちでもう既に実現して、各家庭でパソコンとかできょう一日の、どの部分でどういった電力が使われているかとか、そういった意識を住人が皆ちゃんとしているっていうこともあるので、そういう学習とかへの波及もあると思います。もう本当にこの問題は環境にまつわるすべての個別の課題と密接に結びついているわけですから、そういったところで、先ほどお話に出てきた府内産木材に関しても、木材の供給の問題はありますけれども、木材の建設への使い方によって、例えば高熱乾燥材よりも、何か薫煙した木材のほうがCO2の排出が少ないとか、今どんどんいろいろな技術が開発されているっていうので、そういう面にも関連してくると思います。特にこの開発研究会、関電さんが入っているっていうことで、本当に環境問題のこのエネルギーの問題を語る上で関西電力っていうのは、もう日本はスマートグリッド以上に確かに優秀な供給体制はあるけれども、家計の中で電気の単価とかそういったものも、もしかしたら今これから国際化の中で考えていかなければならないと思いますし、それはひいては企業の経済的なものにも直に影響してくることなので、そういういろいろなかかわりの中で、ぜひこの住宅のモデルをいい形で実現していただいて、さまざまに啓発をしていただきたいと思います。
では、続きまして、コンテンツ産業について確認したいと思います。
先日、商工労働観光常任委員会の管外調査で、東京の杉並区に行きまして、そこはもうアニメの集積地で、アニメを強みとして、まちづくりを今されているわけなのです。ただ現実、そういう強みがあるけれども、景気も経済的にも厳しい中でそういう制作者に当たるクリエーターたちが、もう構造として産業の中で、そういう流通とか行うメディアとかテレビ局とかそういったほうが大企業で、そのつくり手側はもう全然零細で、昔のようにそうスポンサーも集まらないし、今後の育成について本当に苦難されているそうです。コンテンツインキュべーションセンターにも行ってきましたけれども、いろいろなそういう可能性やポテンシャルを持っている人たちがいるけれども、どうそれをビジネスとしてマネジメントするかという点で、ファイナンスの部分から流通の部分、そしてまた法律的な部分までいろいろマネジメントしてあげないと、これはなかなか成り立たないっていうことで、本当に人、物がそろう東京でさえも、そういうふうに苦難されている中で、京都は、もちろん太秦の例が先ほど出てきましたけれども、京都にしかないものがいっぱいあるわけで、それはもう伝統産業から、美術、芸術、全部あります。多くの大学を初めとする人材育成関係の機関でそういう学生たちも育ってきているわけで、こういったものをどういう形で、将来、京都を冠するコンテンツ産業の担い手として生かしていくのか。今、予算も大きくつけていただいていますし、今後の見通しというか、今の方向性を教えていただきたいと思います。
◯企画理事兼商工労働観光部長
いつも私申し上げますけれども、アニメと、それから実写の映画とゲームと、これはコンテンツ関係の三大市場だと思います。その3つの市場に向けてものづくりをやっている地域というのは、もう世界的にもそんなにたくさんないのです。ヨーロッパはゲームが弱いですし、アメリカのハリウッドもゲームがそんなに強くないですから、この3つをちゃんとやっているところっていったら、日本では東京と京都しかないのです。なおかつ、我々が今京都のものづくり、こういうコンテンツのものづくりの方々にお聞かせいただくと、東京と少し違う視点でものづくりをされていると。ものづくりというか、コンテンツ制作をされていると。この前も、今「けいおん!」ではやっておりますけれども京アニ(京都アニメーション)さんの社長さんがおっしゃったのですけれども、東京は発注側のお金に合わせてアニメをつくると。自分はそうではなくて京都発なので、いいクオリティのものをつくって、それを世界にどう売っていくのかというような観点でものづくりをしていて、そのことが評価されて、東京のアニメーションではない、京都に発注が来ているというようなことをおっしゃっています。映画もそういう感じでものづくりされていますし、ゲームもそうなのです。東京では少しできないようなところを、我々がどうやっていくのかというのは非常に大事な視点だと思います。
それからもう一つは、国内市場だけではなくて、海外市場までも含んだような視野を持ってハンドリングをしなければいけないと。韓国が物すごく国家戦略でやられた結果、今韓流のテレビドラマが、もう毎日のように日本のテレビ局でやられるような状況になっているわけでございまして、日本のこうしたコンテンツも世界市場、ゲームはもう既に世界市場へ出ていますけれども、出ていく可能性があると思っていまして、そういうところのハンズオンをどうしていくかというようなことを今模索している最中です。今回クリエーター養成をやりますけれども、単に国内市場だけではなくて海外も市場に入れるような、そうしたことをサポートするような体制づくりを今後取り組んでいきたいと思っております。