平成19年12月定例会 (第5号) 一般質問 討論

◯知事(山田啓二君)
 荒巻議員の御質問にお答えいたします。
 近年、家庭をめぐります諸問題は、児童虐待やDV、非行、いじめ、ひきこもりなど複雑に絡み合っておりまして、複合的に発生しております。
 こうした中、従来の児童相談所や婦人相談所の単一機関ごとの縦割りでは、同一家庭の問題でありながら、DVと児童虐待を別の問題として対応してしまう、子どもの成長とともに担当する機関がかわる、例えば身体及び知的に障害のある子どもにつきましては、18歳未満は児童相談所、18歳以上になりますと、それぞれ身体障害者更生相談所か知的障害者更生相談所が相談に対応するというぐあいになっておりまして機関がかわってしまう。さらに、ドメスティック・バイオレンスの被害者の一時保護から自立に向けた継続的支援が難しいなど、柱となる相談機関がないまま相談窓口が細分化していますために、体系的・専門的対応が難しいなど、非常に解決できない事象が増加してきております。
 そこで、さまざまな機関が一体となって、家庭問題に総合的にワンストップで対応する中核機関としての役割を果たす「家庭支援総合センター」の整備に着手をしたところであります。このワンストップ化によりまして、まず、複合的に発生しているケースに対し、個々の機関が共同してトータルな支援を行うことができること、二番目として、児童から成人まで切れ目のない継続した支援ができること、三番目といたしまして、福祉司や心理士等の集中配置による専門性の向上と幅広い視野の確保による質の高い相談を実施できること、そして四番目といたしまして、福祉の中核機関として指導性を発揮し、各地域間のサポートや職員の資質向上などの機能強化を図ることができる、こうした点が、私はワンストップ体制をつくる大きなメリットではないかなというふうに考えておりまして、開設と同時にこうした機能が効果的に発揮できるようなチームづくりや体制の整備に向けて、今準備を進めているところであります。
 また、警察と福祉の連携につきましては、児童虐待案件等、相談機関と警察は今も非常に連携をしておりますだけに、隣接することによりまして、緊密な連携体制ができるということも念頭において、今回、施設の整備を計画したところであります。
 あわせまして、今回、府警における少年の健全育成の中核をなす「少年サポートセンター」を併設いたしますことで密接な協働体制を築き、それぞれの専門性を生かして迅速・的確に、府全体で、また全域で問題解決に取り組むことができるようにしてまいりたいと考えております。
 地元との一体感でございますけれども、建設に当たりましては、地元の皆様方の御理解、御協力をいただき、円滑に今進捗をしているところでございまして、今後、施設整備に向け具体的段階に入ってまいりますが、引き続き地元の皆様方に対し、京都市とも連携して、より一層の御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
 議員御提案の施設開放についてでありますが、施設の性格から申しますと、個人のプライバシーを守る体制が非常に重要となってまいりますだけに、非常に難しい面もありますけれども、限られた土地の中で、地域の方々とともに利用できる公園などの交流スペースの整備を考えていくなど、皆様にも親しんでいただける施設となるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。

◯議長(家元丈夫君)
 山下商工部長。
   〔商工部長山下晃正君登壇〕

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あらまき隆三

荒巻隆三
(あらまきりゅうぞう)

  • 昭和47年10月27日
    京都市生まれ
  • 自民党府議団 代表幹事
  • 議会運営委員長
  • 京都地方税機構議会 議長
  • 京都実業団剣道連盟 会長
  • 京都府カヌー協会 会長
  • 元衆議院議員
  • 元株式会社ワコール社員

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